ビジネスリテラシーを高めるシンプルな方法

それでは言葉を正確に理解するリテラシーを高めるには、どうすればよいのだろうか?その答えは常に相手の目線で考えることだ。

たとえば、勉強をする上で力をつけていくには、何を問われているかを理解する姿勢を持つことだろう。「英文法を身につける」という分野であれば、「英文法を身につける理由は、言葉のルールを理解出来る力を付けるため」という本質が見えてくる。そうすることで、英文法の取得には機械的な暗記で突破するべきではなく、深いルールの理解をするアプローチでなければいけないことが分かるはずだ。

また、相手とのビジネスコミュニケーションをする上でも、「この人は何の目的で、何を伝えたくて言っているのだろうか?」と考えれば、ズレた議論もなくなる。たとえば、会議の場で発表した提案に対して、上司から厳し目にNGが出た場合に「上司は自分のことを嫌いだからNOといったのだ」と感情的に曲解する人は少なくない。だが、そうではなく、上司は会議での発表に何を期待していて、自分の提案の何に対してNGと判断したのかを理解する努力をすることだろう。この場合でも、上司という相手への理解不足がズレを招いたと言えるだろう。

コミュニケーションにおいては、必ず発信者側とそれを受け取る側にわかれる。そしてリテラシーを高めるには、常に発信者側の意図を探る努力をすることが肝要だろう。…とはいえ、この記事にも最後まで読まずにして、熱き反論をする読者が現れることはすでに想定済みである。世の中は、正確に理解するリテラシーを持った人は意外なほど少ないのである。

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(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)

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文・黒坂 岳央/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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