2018年以降のケアマネジャーの試験を受けるための要件・受験資格
2017年まで、ケアマネジャーの試験を受けるには、資格の有無にかかわらず実務経験が10年以上であれば受験資格を満たしているとされていました。
しかし、2018年以降は基準が厳格になり、特定の国家資格を有している方もしくは、介護施設などで相談員・相談支援専門員として従事している方のみと限定されています。
では、ケアマネジャーの試験を受けるための要件を詳しく確認していきましょう。
1.特定の国家資格を有している人
まずは、特定の国家資格を有していると認められるケースについて確認していきましょう。 ケアマネジャーの受験資格として認められる特定の国家資格は、下記の20種類です。
医師・歯科医師・薬剤師・保健師・助産師・看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士・社会福祉士・介護福祉士・視能訓練士・義肢装具士・言語聴覚士・歯科衛生士・あん摩マッサージ指圧師・はり師、きゅう師・柔道整復師・栄養士(管理栄養士含む)・精神保健福祉士
これらの国家資格に加え、要援護者を直接的・対人的に対して直接援助の業務を行っていることが求められます。教育業務や研究業務などに携わっている場合、有資格者であっても受験資格を満たしていないと判断される点には、注意が必要です。
2.介護施設などで相談員・相談支援専門員として従事している人
国家資格を有していなくても、介護施設などで相談員・相談支援専門員として従事している場合も、ケアマネジャーの受験資格があるとされています。
生活相談員の場合、特定施設入居者生活介護や地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護に加え、介護老人福祉施設と介護予防特定施設入居者生活介護が、受験資格の対象です。
支援相談員の場合は、介護老人保健施設において実務経験を積んでいることが求められます。相談支援専門員は、計画相談支援や障害児相談支援の業務に携わっていなければなりません。
該当する職種で業務を行い、それぞれ5年以上の実務経験という要件を満たしているかが重要です。
ケアマネジャーの試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の概要
ケアマネジャーの試験である「介護支援専門員実務研修受講試験」は、年に1度開催されています。全国で実施されている試験のため、多くの方が受けやすいのが特徴です。
試験は学科と実務研修の2つがあり、学科合格者のみが実務研修を受講できます。
学科は、介護支援分野・保健医療福祉サービス分野から出題。問題は五肢複択方式で、回答はマークシート方式を採用しています。全60問の回答時間は120分。受験者は一律60問すべての回答が求められています。各分野の出題は広範囲に及ぶため、しっかりとした受験対策が必要です。
実務研修は2種類あり、1つ目が87時間の講義および演習。前期課程・後期課程それぞれ5日間ずつ行います。2つ目は前期と後期の間に実施する居宅介護支援事業所での実習です。学科とは異なり長期間行われるため、受講できるよう勤務時間の調整が必要です。