サムスン電機のチャン・ドクヒョン社長が、半導体基板事業の「クォンタムジャンプ」を準備している。チャン社長は、新事業を集中的に育成し、先端部品市場でサムスン電機の差別化競争力を構築するという計画も明らかにした。韓国メディア「mediapen」が報じた。(写真:株主総会に向かうサムスン電機チャン社長)

チャン社長は16日、ソウル瑞草区良才洞(ソチョグ・ヤンジェドン)のエルタワーで開かれた第49期定期株主総会に出席し、「パッケージ基板が新しいパラダイムを迎えている。SoS(System on Substrate)がすべてのシステムを統合するプラットフォームになる可能性がある」と述べた。

この席でチャン社長は、半導体基板の新しいパラダイムを強調した。チャン社長は「(以前まで)FCBGAまたはBGA、半導体基板と話していたが、今やサムスン電機はサブストレート(Substrate)という」とし「サブストレートはすべてのシステムを統合するプラットフォームになる可能性がある。そのため、私が最近SoSを作った」と説明した。

チャン社長がサムスン電機の新たな成長動力として提示したキーワード「SoS」は、半導体基板の上にすべてのシステムが統合されるという意味だ。次世代情報技術(IT)市場で統合プラットフォームの重要性が強調されている中、基板事業で独歩的な競争力を確保するという抱負と解釈される。

サムスン電機は半導体基板事業の高度化を積極的に推進し、市場をリードするという計画だ。チャン社長は「サーバやネットワーク、ハイエンドパソコンを中心に相当な顧客需要が今後あるだろう」とし「(サムスン電機は)昨年末に1兆ウォン(約958億円)を、2月に追加で3000億ウォン(約288億円)を投資した。技術を開発し、キャパの拡大などに力を入れ、市場をリードして行く」と述べた。

チャン社長は、サムスン電機の3大主力事業(MLCC、半導体基板、カメラモジュール)でも、新市場を積極的に開拓すると明らかにした。「サムスン電機の二つの成長軸(サーバ・クラウドと電装)があるが、かなりビジョンがいい」とし「MLCC、カメラモジュール、基板いずれも成長の可能性が高い」と述べた。

続いてチャン社長は「まだ具体的に話すのは難しいが、内部で3~4の新しい事業を準備している」とし、新成長動力の拡大を予告した。

最近、不確実性が高まっているグローバル市場の状況について、チャン社長は「サーバ、クラウド、電装用に対する顧客需要は着実だ。経営環境自体が友好的ではないが、(サムスン電機の)事業は堅調だと見ている」とし「良い品質で適期に製品を発売し、下半期と来年はさらに成長できるよう努力する」と述べた。

チャン社長は、カメラモジュール事業の競争力強化案も悩んでいる。チャン社長が注目している分野は、自律走行市場だ。

チャン社長は「自律走行はサムスン電機にとって新しい市場だ。ここで新しい成長の動力が作られるのではないかと思う」とし「サムスン電機はモジュール事業以外にもその中に入る核心部品であるエクチュエーターとレンズを内製しており、独自の技術を持っている。より良い方向に向かって事業構造を考えている」と述べた。

提供元・コリア・エレクトロニクス

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