他の部位ほどではないが、胸の種目もたくさん存在する。しかし、はっきり言って、これから紹介する3種目を超える効果が得られる胸の種目はないと思っている。逆に言えば、この3種目を重点的に行えば、大胸筋への刺激は十分に得られるということだ。

文:Matt Smith, CPT 翻訳:ゴンズプロダクション

大胸筋を発達させるベンチプレスより効果的な最強種目3選
(画像=『FITNESS LOVE』より 引用)

大胸筋を肥大させる最強の3種目。それは、まず第一にフラットベンチを使った「ダンベルベンチプレス」、次に、ウエイトを腰からぶら下げて行う「ディップス」、そして最後は、インクラインベンチとケーブルマシンを組み合わせた「インクライン・ケーブルフライ」だ。それぞれの種目の特徴を解説しておきたい。



フラットベンチ・ダンベルプレス

大胸筋を肥大させることが最優先なら、バーベルベンチプレスよりも効果的だ。ダンベルなら可動域を広く取ることができ、ボトムポジションで胸筋をしっかりストレッチさせることができる。
この種目で意識したいのは、ダンベルを使うことによって広がる可動域を十分に使うということだ。トップでは左右のダンベルが触れるまで押し上げ、完全に胸筋を収縮させる。ボトムではダンベルと胸の高さが同じになるまで下ろして胸筋をしっかりストレッチさせるようにする。



ウエイテッド・ディップス

当然だが、自重を負荷にしたディップスができるようになっていなければ、腰からウエイトをぶら下げては行えない。まだディップスに慣れていないという人は、しっかり自重を負荷にしたやり方をマスターしよう。基礎的な筋力が身につき、自重でのディップスを正しいフォームで行えるようになったら、腰からウエイトをぶら下げて行ってみよう。
負荷が増えることで難易度は上がるが、大胸筋には極めて強い刺激を得ることができる。大胸筋の発達にはベンチプレスが一番だと思っている人は大勢いるだろうが、ディップスはベンチプレスと比較しても遜色ないほど筋量アップに貢献してくれる。また、ディップスは肩や上腕三頭筋も強化する種目なので、一石三鳥だと高く評価している専門家も多い。ここでのディップスは大胸筋をメインに刺激したいので、上体をやや前傾させた姿勢で行うようにしよう。そうすることで肩や上腕三頭筋への刺激を抑えて、大胸筋をより重点的に鍛えることができるはずだ。



インクライン・ケーブルフライ

3つ目の種目は、ケーブルマシンとインクラインベンチを組み合わせる必要があるため、混み合う時間帯のジムで行うのは難しいかもしれない。それでも、チャンスがあればぜひ試してほしい優秀な種目だ。
ケーブルマシンの中央にインクラインベンチを置く。左右のケーブルのプーリー(滑車)を一番低い位置にセットし、ケーブルにハンドルを取り付ける。インクラインベンチのシートをまたいで、左右のケーブルのハンドルを両手にそれぞれ握ったらシートに座り、背もたれに背中をつける。ここまで用意ができたら、ハンドルを引き、身体の正面に腕を伸ばして合わせるようにする。肘はロックさせず、動作中は軽く曲げておく。この姿勢がこの種目のスタートポジションである。スタートポジションからゆっくり腕を開いていく。完全に腕を開くと、胸筋には強いストレッチが得られているはずだ。ボトムポジションで強いストレッチ感が得られることで、スタートポジションに戻す動作で、さらに強い収縮感が得られるようになる。完全収縮と完全伸展は、筋肥大に不可欠な要素である。

提供元・FITNESS LOVE

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