マンションの売却を検討している方は、少しでも高く売却したいと考えている人が大半でしょう。しかし室内でペットを飼っている方は「ペットがいると売却価格が下がってしまうかも」「買い手がなかなか見つからないのでは?」と心配するかもしれません。
確かにペットを飼っていたマンションは、飼っていないマンションと比べてやや売りにくくなるのは事実です。そこで今回は、ペットを飼っていたマンションを高く売却したい人に向けて、その方法を5つご紹介します。
目次
ペットを飼っていたマンションの売却は難しい?
ペットを飼っていたマンションを高く売却するための5つの方法
・1. 修繕・清掃する
・2. ペット飼育マンションの売却に協力的な不動産会社を選ぶ
・3. 内覧時の印象アップも大切
・4. ペットを飼っていたことを隠さず「アピールポイント」にする
・5. ペットを飼っている・飼う予定の人に売却する
ペットを飼っていたマンションの売却は難しい?
最近ではペットの飼育が許可されているマンションも増えています。とはいえペットを飼っていない方や、そもそも動物があまり得意ではないという方がいるのも事実です。つまりペットが苦手な方がマンションを探していて、たまたま「ペット可のマンション」を候補に選ぶということもあり得ます。
ペットを飼っていたマンションを売却する場合、ペットを飼っているということで、売却価格が下がってしまう可能性があります。ペットを飼っていたマンションを売却する場合は、まずその旨を知っておくことが重要です。
次章より解説するポイントを知ったうえで売却活動をおこない、通常時と同じ価格で売却できるようにしましょう。
ペットを飼っていたマンションを高く売却するための5つの方法
ペットを飼っていたマンションを売却するとき、はじめから「多少の値引きは覚悟している」という方もいるのではないでしょうか。しかし実際は「ペットを飼っていた」という基準ではなく、売却する物件の状態を基準に判断するのが一般的です。
つまり、ペットを飼っていたマンションでも、いくつかのコツを押さえておくだけで、高く売却できる可能性がアップします。ここでは、5つの方法をご紹介します。
1. 修繕・清掃する
室内で犬や猫を飼っているご家庭では、傷やにおいなどによる修繕・清掃をする必要があります。リフォームの場合は高い費用が発生しますので、基本的にはハウスクリーニングへの依頼や、自分でできる範囲の修繕・清掃で十分です。
修繕・清掃を有料で業者へ依頼する場合は、不動産会社とよく相談して判断した方がよいでしょう。不動産会社の担当者は数多くの物件を見てきているので、業者に依頼するほどの状態かどうか判断しやすいです。
修繕・清掃は、以下のポイントを重点的に対策するだけでも、売却価格は変わってきます。
ひっかき傷
壁や床、柱などにできたペットのひっかき傷は目に付きやすいため、修繕が必要です。小さめの傷なら、ホームセンターやネット通販などで補修用品を買い、自分でDIYすることもできます。自分で補修するのが難しい傷や、時間がない方は業者に依頼しましょう。
におい
ペットと一緒に過ごしていると、においに気づきにくくなります。しかし他人にとっては意外と気になるものです。そのためペットのにおい対策は、売却価格に大きく影響する大事なポイントといえます。
長年ペットを飼っていると部屋ににおいが染みついていて、市販の消臭スプレーだけではなかなか消えないこともあります。その際は、消臭効果のあるクロスへ張り替えるなどの対策が必要です。また、クリーニング業者には清掃だけでなく消臭も依頼できますので、どうしてもにおいが消えない場合は、業者への依頼も検討しましょう。
2. ペット飼育マンションの売却に協力的な不動産会社を選ぶ
不動産会社を選ぶ際に、ペット飼育マンションの売却に協力的な不動産会社を選ぶことも効果的です。例えば査定時に「室内状況を見る限り清掃業者の手配が必要かもしれません」や「この部分の床は補修した方がよいです」など、具体的なアドバイスをくれる不動産会社が望ましいです。
3. 内覧時の印象アップも大切
マンションに居住しながら売却を進めていると、購入検討者の内覧に対応する必要があります。たとえ修繕前でも、内覧時の印象をアップするだけで売却価格は高くなる可能性があります。
そのため内覧までに「掃除や換気をする」「クッションカバーやソファなどは洗濯しておく」「においのつきやすいものに消臭スプレーをする」など対策をしておくとよいでしょう。また、内覧時はゆっくりとマンションを見てもらうため、ペットを外出させておくのが無難です。
4. ペットを飼っていたことを隠さず「アピールポイント」にする
売却価格が下がるからといってペットを飼っていたことを隠してしまうと、あとから大変なクレームになる可能性があります。そのため購入検討者がペットの有無を質問してきたら、嘘はつかないようにしましょう。
また購入希望者がペットを飼っている、もしくはペットを飼う予定の場合「ペットを飼育しやすい環境」が強みになる可能性があります。その際は、マンションの周辺に動物病院や公園などがあることや、自分の経験談など、ペットと暮らすうえでそのマンションに住むメリットを伝えてあげるとよいでしょう。
5. ペットを飼っている・飼う予定の人に売却する
ペットを飼っていたマンションを、ペットを飼っていない方に高く売却するのは、少しハードルが上がります。一方で購入希望者もペットを飼っている、または飼う予定であれば、価格を下げずに売却できる可能性は高くなるでしょう。ペットを飼っている方なら、ペットのひっかき傷やにおいについて、理解がある場合が多いからです。
また、ペットを飼っていない方より、これからペットを飼いたいと思っている方の方が寛容になってくれるかもしれません。そのためペットを飼っている方や、飼おうとしている方を優遇するとよいでしょう。
例えば多少値下げ交渉が入っても売ってしまうなどです。確かに売却価格は下がりますが、ペットを飼っていない方からはさらなる値下げを要求されるかもしれません。この辺りは不動産会社と相談しながら慎重に進めましょう。