数多くあるプログラミング言語のなかでも、いまもっとも人気なのが『Python』。オランダのTIOBE Softwareが2021年11月に発表したプログラム言語の注目度ランキングで、Pythonは堂々の一位に選ばれています。
人気の理由は、その書きやすさと読みやすさ、そしてどんな用途にも対応できる汎用性にあります。AI開発に使用できることもPythonが選ばれる理由のひとつでしょう。
そんなPythonですが、初心者でも独学で習得することは十分に可能です。
この記事では、Pythonが使える副業案件の探し方から独学でPythonを習得できるサイトや参考書まで解説します。
目次
Pythonの特徴と将来性
Pythonの特徴はなんといっても、少ないコードで簡潔に書けるシンプル性。「ライブラリ」が豊富で、書きやすい言語といえます。
ライブラリとは、汎用性の高い複数の機能群をかんたんに利用できるようにまとめたもので、活用すればさまざまな機能をスムーズに実現できます。
そのライブラリの豊富さから、PythonはAI開発に使われる言語としても人気です。これは、人工知能開発に欠かせない機械学習をサポートするライブラリが多数あり、開発のコストを大きく削減できるため。
上記のような背景からPythonを使ったプログラミングの案件や求人の数は増加傾向にあり、これからもますます需要は高まると予想されます。
また、人気言語のため、Pythonの学習サイトや参考書が充実しているのも嬉しい点。プログラミング初心者でも独学で習得することが十分に可能です。
自分に合った学習ツールを見つけて学習を進めることで、効率よくPythonを自分のものにできます。この記事で紹介するサイトや参考書をぜひ参考にしてみてください。
Pythonのよくある副業案件【初心者向け】
まずは、Pythonで受けられる副業案件の種類を見ていきましょう。
「稼ぐためにはどのようなスキルが必要なのか」を把握する意図でも、よくある案件を抑えておくのは大切です。
案件例1. スクレイピング
スクレイピングとは、Webサイトからデータを抽出する技術のことです。抽出したデータを適切な形に直して出力することが求められます。
一度やり方を理解すれば応用しやすい技術なので、初心者でも学びやすくおすすめです。
スクレイピングがどのようなものかは以下の記事でご覧いただけます。
案件例2. AI開発(機械学習・深層学習)
AI開発(機械学習・深層学習)は、学習や推論といった人間が持つ知能のはたらきをコンピューターが行えるように仕組みを作るものです。
高度なAI開発は複雑な数式を扱う必要がありますが、Pythonにはライブラリが揃っているため、ほかのプログラミング言語よりも簡単に機械学習を行えます。
案件例3. データサイエンス
データサイエンスは、たくさんのデータを集計・編集して分析をする仕事です。データを分析すると顧客動向やユーザーの流行、企業が抱える課題が見つかり、経営課題の解決につながります。
Pythonを活用すれば、データ収集から分析まで行うことも可能です。データ分析スキルを持っている人は少ないため、単価が高い傾向にあります。
Pythonの副業案件の探し方
では、実際にPythonが使える副業案件の探し方についてご紹介します。
方法1. クラウドソーシングサービス
クラウドソーシングサービスとは、インターネット上で企業が発注した案件を個人が受注するサイトです。
利用するメリットは「案件が豊富に掲載されていること」「スキルや職種ごとに検索でき、自分の興味がある分野の仕事を探せること」など。一方、案件単価は低い傾向にあるため、未経験の方・初心者の方が実績を積むのに利用するのがおすすめです。
クラウドソーシングサービスの実態や選び方は以下の記事で解説しています。
方法2. フリーランスエージェント
フリーランスエージェントとは、「個人のスキルや希望にあった仕事をエージェントが紹介・提案してくれる、フリーランス向けのサービス」です。ここでのフリーランスには、平日夜や土日に稼働する副業ワーカーも含まれています。
エージェントの魅力は「営業しなくていいこと」「事務サポートが受けられること」など。本業以外の雑務に使っていた時間や労力をスキルアップに活用しやすくなるのが嬉しいポイントです。
その一方で、収益から引かれる手数料は高い傾向にあります。コストを天秤にかけ、どちらをとるか考えて利用しましょう。
副業ワーカーなどフリーランスにおすすめのエージェントは以下の記事をご覧ください。
方法3. マッチングサービス
マッチングサービスとは「仕事を発注したい企業」と「仕事を受注したい人」をマッチングさせるプラットフォームのこと。個人側はスキルや経験、企業側は案件内容を登録し、お互いの合意があれば契約となります。
マッチングサービスの特徴は「職種別/働き方別にさまざまな案件が掲載されていること」「スカウトされる可能性もあること」など。自主的に仕事を探しつつ、企業側からオファーされるのを待つこともできるため、仕事を獲得できる可能性が高い傾向にあります。
サービスによっては、契約に関わる業務をすべて一つのサービス上で完結できたり、トラブルの際にサポートが受けられたりするものも。
マッチングサービスは以下の記事にまとめています。
高単価案件が豊富なフリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』

本メディア・Workship MAGAZINEの運営元が提供しているマッチングサービス『Workship』は、高単価かつ柔軟な働き方ができる案件を多く掲載しています。
案件は時給1,500円〜10,000円の高単価なもののみ。週1〜、土日可能、リモートOKなど副業として働きやすい仕事が多いのも特徴です。
トラブル相談窓口や会員制優待サービスの無料付帯など、安心して働ける仕組みがあるのも嬉しいポイント。時給1,500円〜10,000円の高単価な案件のみ掲載しているため、手厚いサポートを受けながら、良質な案件を受けたい方におすすめです。
プログラミング初心者におすすめのPython学習方法
次に、Python学習におすすめのサイトを2つご紹介します。
基本文法から応用まで独学で学習できるものを集めました。環境構築といった下準備が必要ないサイトのため、気軽に学べます。
Python初心者におすすめの学習サイト
学習サイト1. Progate

スライドで学習しつつ、実際にコードを書きながら学べる学習サイトです。Pythonのコースではゲームやアプリケーションを作りながら楽しく学習できます。
カラフルなイラストと丁寧な説明が特徴。環境構築をせずブラウザ上でコードが書けるので、すぐにプログラミングを実践できます。
月1,078円(税込)でPython以外の言語も学び放題のため、さまざまな言語に興味のある方にはとくにおすすめです。
学習サイト2. Paizaラーニング

動画講義を通して、標準出力や変数、配列、演算子、条件分岐、ループといったプログラミングの基本を学べるサイトです。
こちらも環境構築が必要ない、ブラウザ上にてコーディングの練習ができるもの。
Pythonの学習講座は全11レッスンで構成されています。内容が充実しているので何度か繰り返し学習すれば、Pythonの基本をしっかりマスターできるでしょう。
Python初心者におすすめの参考書
最後に、初心者にやさしい参考書を3冊紹介します。
書籍は学習サイトに比べ、料金が安くコスト面でお得です。また、書籍で学習するメリットは、一冊を最後までやりきることで自信にもつながります。
参考書1. プログラミング超初心者が初心者になるためのPython入門 (1) セットアップ・文字列・数値編

本書は3部作で構成されるPython入門書の1作目です。Pythonの導入、文字列と数字のごく初歩の操作など基本を学べる一冊。変数やメソッドなど、Pythonの学習に欠かせない基本的な概念が自然に身に付くような内容です。
「Pythonとは何か?」を知れるとっつきやすい本で、プログラミング初心者やpythonを一度でも挫折してしまった経験のある方におすすめ。
しかし、現行のPython3系ではなく、旧バージョンのPython2系を前提に書かれているため、注意が必要です。基礎を学ぶのには問題ありませんが、少し仕様が異なる場合があります。
参考書2. Python2年生 スクレイピングのしくみ 体験してわかる!会話でまなべる!

Pythonを使ったスクレイピングの仕組みを学べる一冊。
インターネットからファイルをダウンロードする方法から、HTML解析の方法、表データの取り扱いに使うライブラリの解説、データ収集を自動化する方法が説明されており、内容的にも充実しています。
プログラムの作成と実行結果を確認しながら進められるため、初心者でも理解しやすい本です。
参考書3. シゴトがはかどる Python自動処理の教科書

本書は、ビジネス上でよく起きるさまざまな作業をPythonで自動化する方法を学べる一冊。Pythonの文法はもちろん、インストール方法から実行方法まで要点を抑えて丁寧に書かれています。
また、サンプルが用意されているため、自分の作業に合わせてカスタマイズも可能。学習しつつ作業の自動化も進められます。
「Pythonでどんな作業が自動化できるか」を教えてくれるノウハウ集で、実業務をイメージしやすい内容です。
おわりに
この記事では、Pythonを使ったプログラミングの副業案件や初心者でも独学でPythonを習得できるサイト・参考書について解説しました。
Pythonは学習ツールや参考書が充実していて習得のハードルが低く、初心者でも取り掛かりやすい言語です。
副業としてPythonを使ったプログラミングの仕事を受注するためには、自分に合った学習ツールを選び、コーディングしながら学習するのがおすすめ。
実際にプログラミングの副業を始める際はさまざまなサービスを使って仕事を獲得しましょう。
(執筆:セイタモ 編集:泉)
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