今のままでは生涯年収が低いと、不安に思っている人もいるでしょう。平均的な生涯年収や、生涯年収の手取り額の計算方法を解説します。生涯年収を増やす方法も解説するので、自分の生涯年収と比較する際の参考にしましょう。

目次
生涯年収の平均額
生涯年収の手取りを知るには

生涯年収の平均額

生涯年収を確認してみよう。不安を感じたらすべきことも紹介
(画像=『キャリアゲ』より引用)

まずは生涯年収の平均額を解説します。生涯年収は、雇用形態や性別、学歴といった要素で大きく異なります。より正確に比較するには、自分と同じ属性の人と額を比べてみることがおすすめです。

雇用形態別の生涯年収

生涯年収は、正社員か非正社員かによって、大きく異なります。

例えば高卒の男性では、卒業後から60歳まで正社員で働いた場合の生涯年収は約2億1000万円です。一方、60歳までフルタイムの非正社員を続けた場合の生涯年収は約1億3000万円です。両者には8000万円以上の差が生まれることがわかります。

正社員の場合、昇給もあればボーナスの支給もあるので、年収は上がりやすいでしょう。つまり生涯年収を上げたいなら、正社員で雇用されることがポイントです。

性別でみた生涯年収の違い

男女で生涯年収を比較すると、学歴にもよりますが、男性の方が4000万〜6000万円高くなっています。女性は結婚や出産により、フルタイムの労働から離れる人が多いため、生涯年収も低い傾向にあると考えられます。

このような事情はあるものの、男女間で格差があることに不満を覚える人もいるかもしれません。

高卒・大卒で平均額が異なる?

学歴が年収に大きな影響を与えることは、多くの人が聞いたことがあるでしょう。実際にはどの程度の差が出るのでしょうか。以下の表で比較してみましょう。

最終学歴男性の平均生涯年収女性の平均生涯年収
中学卒2億円1億5000万円
高校卒2億1000万円1億5000万円
高専・短大卒2億2000万円1億8000万円
大学・大学院卒2億7000万円2億2000万円

高卒と大卒では、男性は6000万円、女性は7000万円も生涯年収に差が出ることがわかります。

また、大卒の場合、高卒の人よりも単純計算で4年分労働時間が短くなります。大卒の人の方が労働時間が短いことに加え、生涯年収が高いため、大学を卒業した方が効率的に稼げるといえるでしょう。

生涯年収の手取りを知るには

生涯年収を確認してみよう。不安を感じたらすべきことも紹介
(画像=『キャリアゲ』より引用)

『年収』と『手取り』は別物です。年収とは給与の総額で、手取りはそこから税金や社会保険料を天引きして実際に私たちが受け取る金額を指します。生涯年収の手取りを求める方法を解説します。

税金を差し引いた手取りを計算する

年収から手取りを簡単に計算したい場合は、『手取りは年収の8割』と覚えておきましょう。大卒の正社員の生涯年収を例に、手取りを求めてみましょう。

大卒の生涯年収の手取り:2億7000万円(年収)×0.8=2億1600万円(手取り)

つまり、生涯で約5400万円の税金や社会保険料を払っていることになります。ただし、手取りは扶養家族の有無などによって変わるため、あくまで目安として参考にしましょう。

ライフプランをシミュレーションする

結婚やマイホームの購入、子どもの教育など、将来さまざまなイベントを控えている人が多いでしょう。これらのイベントにはお金がかかり、限りがある生涯年収の中でやりくりしなくてはなりません。

また、平均寿命が延びていることから、生涯支出は年々上昇していると考えられます。もしかしたら平均的な生涯年収を得るだけでは、将来お金が足りなくなる可能性もあるでしょう。

そのため、年齢や家族構成を加味しながら、将来の資金計画を立てる必要があります。

何にどれだけお金を使うかは人それぞれです。今後予定しているライフイベントに対して、どの程度のお金が必要かを見積もってみましょう。

もし、資金が足りないのであれば、収入を増やしたり、支出を減らしたりする工夫が必要です。