現代(ヒュンダイ)自動車は2030年までに少なくとも17種の電気自動車(EV)のラインナップを構築し、車両の電動化を含む未来事業に95兆5000億ウォン(約9兆1154億円)を投資する。韓国メディア「京郷新聞」が報じた。(写真:CEO invester day=現代自動車)
現代車は2日、株主、アナリスト、信用格付け会社の担当者などを対象に「2022CEOインベスターデー」を開き、こうした内容の中長期電動化戦略を発表した。2030年までに投資金の約20%である19兆4000億ウォン(約1兆8517億円)を電動化部門に投入し、昨年5.7%だった連結営業利益率を10%まで引き上げるという構想だ。
現代車はジェネシスを含め、2030年までに17種以上の電気自動車モデルを披露する方針だ。すでに発売された車種を加え、現代車が11モデル、ジェネシスが6モデル以上の電気車モデルを完成する。
まず、現代車は今年にアイオニック6、2024年にアイオニック7を発売する予定だ。ジェネシスは2025年から電動化車両だけを発売する。現代車は、収益性の高いスポーツユーティリティー車両(SUV)中心にラインナップを組む計画だ。
予定通り推進すれば、電気自動車の販売台数は昨年の約14万台から2030年には187万台まで増え、世界電気自動車市場でのシェアは同期間3%から7%まで上昇すると、現代車は予測している。昨年に4%水準だった電気車販売比重も2030年には36%へ拡大することになる。これは販売の中心軸が電気自動車に完全に移ったことを意味すると、現代自動車は説明した。
販売拡大に向け電気車需要の大きい地域を中心に生産基地を拡充する。まず、最近稼動を始めたインドネシア工場は、年内に電気車を生産する。現代車は、主要市場に電気車専用工場を新設する案も検討していると明らかにした。
2030年までに187万台の電気自動車を販売するためには170GWh規模のバッテリーが必要とされる。
現代車グループはLGエナジーソリューションとインドネシアにバッテリーセル合弁工場を設立し、2024年から年間15万台に使えるリチウムイオンバッテリーを生産する予定だ。米国などの主要市場でもバッテリー会社との提携を推進している。全固体バッテリーのような次世代バッテリー技術の開発にも積極的に乗り出すことにした。
商品競争力の確保にも力を入れる。GV60が初めて披露した無線(OTA)アップデート機能は、今年末から全ての新車に採用する。2025年には乗用専用電気自動車プラットフォーム「eM」と目的基盤モビリティ(PBV)専用プラットフォーム「eS」を新たに導入する。さらに、韓国と海外拠点にソフトウェア組職を設立し、専門人材を毎年20%以上増やすことにした。
現代車のチャン・ジェフン社長は「ハードウェアとソフトウェアに対する力量をさらに強化し、収益を創出し、持続可能な発展を図る」と述べた。
提供元・コリア・エレクトロニクス
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