目次
特例と控除、居住用住宅との違い
まとめ

特例と控除、居住用住宅との違い

投資用不動産を売却する場合、居住用不動産とは異なり、「3,000万円の特別控除の特例」「10年超の減税率の特例」「特定の居住用財産の買い換えの特例」はありません。

かわりに一定の要件をクリアした際に、投資用物件に適用できる特例「事業用の資産を買い換えたときの特例」があります。この特例を使うと、一部の税金を納めるタイミングを未来に先延ばしすることができます(譲渡益が非課税になるわけではありません)。

この特例は、細かく要件が設定されています。

個人が、事業の用に供している特定の地域内にある土地建物等(譲渡資産)を譲渡して、一定期間内に特定の地域内にある土地建物等の特定の資産(買換資産)を取得し、その取得の日から1年以内にその買換資産を事業の用に供したとき

引用: No.3405 事業用の資産を買い換えたときの特例|国税庁

所有する不動産を売却し、一定期間内に新たな不動産を買い、1年以内に貸し出しを開始した際に利用できます。ただしさらに適用されるための条件があります。

大きな条件としては、売却する年の1月1日時点で、事業用不動産の所有期間が10年を超えていること、買い換える不動産が土地の場合、売却する土地の面積の5倍を超えないこと、などです。この特例は特定の組み合わせに合致したときなどに適用される等、さまざまな要件があります。詳しくは税務署、税理士等に確認しましょう。

この特例を受けたときの譲渡所得金額は、譲渡代金と買い換え代金の関係によって、また譲渡した年度によって計算式が異なります。租税特別措置法の規定のため年度や地域によって課税割合も20%でないケースもあります。詳細は税務署、税理士等にお問い合わせください。

まとめ

投資用物件は居住用物件と異なり、適用となる特例は多くありません。事業用の不動産の買い換えで特例が適用されそうになる際にも要件が複雑なので、不明点は必ず税務署や税理士に問い合わせて確認しましょう。

監修: 税理士法人 スバル合同会計

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

提供元・RENOSYマガジン

【関連記事】
【2022年】アメリカの金融緩和で株価はどうなる? 日本への影響を証券アナリストが解説
不動産投資の勧誘事例・禁止行為と知っておくべき5つの断り方
元本確保型はNG!? 企業型確定拠出年金でのおすすめ配分や運用商品の選び方
不動産投資とは?初心者が知るべきメリットや魅力、仕組み、運用方法、始め方
不動産投資を失敗する理由。 初心者が陥りがちな7つの失敗事例と成功率を高める方法