目次
不動産コンサルティングマスターの勉強方法
・合格するために必要な勉強時間
・インターネットの通信講座を受講する
・過去問や参考書を使って独学で学習する
不動産コンサルティングマスターに関する気になる疑問
・不動産コンサルティングマスターは国家資格なの?
・資格を取得しないと、不動産コンサルタントと名乗れないの?
・資格を取得すると、年収は上がるの?
・資格を取得した後、更新は必要なの?
不動産コンサルティングマスターの勉強方法
比較的難易度の高い不動産コンサルティングマスター試験ですが、どのような勉強をすれば合格できるのでしょうか。
まずは、どの程度勉強すれば合格できるのかをみてみましょう。
合格するために必要な勉強時間
何時間勉強すれば合格できるのかはもちろん人それぞれですが、目安としてはトータルで50時間~150時間程度といわれています。
毎日2時間勉強するとして2~3ヶ月程度、人によっては、数週間~1ヶ月程度で集中的に勉強して合格する人もいます。
これだけをみると簡単に合格できそうにも思えますが、既にハードルの高い受験資格を満たしていることが前提であることを忘れてはいけません。
受験資格の一つである宅地建物取引士の試験に合格するための勉強時間の目安は150〜300時間程度といわれています。毎日2時間勉強するとして3~5ヶ月かかります。
まだ何の資格も持っていない人が不動産コンサルティングマスター試験合格を目指すとすれば、300時間~400時間程度、勉強期間としては半年以上をみておいたほうがよいでしょう。
では次に、勉強方法についてみていきましょう。
インターネットの通信講座を受講する
不動産コンサルティングマスター試験は知名度があまり高くないためか、宅地建物取引士や不動産鑑定士の試験のように予備校で講座が開講されているわけではありません。
独学では不安という方には、インターネットの通信講座を受講するのがおすすめです。
公益財団法人不動産流通推進センターが提供している「不動産コンサルティング入門研修」というインターネット通信講座で、基礎から合格レベルまでの知識を学べるようになっています。
この講座を修了すると、同じく公益財団法人不動産流通推進センターが開催するステップアップ・スクーリング(集合教育)の受講を申し込めるようになります。
参照:不動産コンサルティング入門研修 インターネット通信講座
過去問や参考書を使って独学で学習する
独学したい方は、過去問や参考書を使って学習することももちろん可能です。
ただ、他の資格試験のように過去問集や参考書がさまざまな出版社から豊富に販売されているわけではありません。
よい参考図書が見つからない方は、公益財団法人不動産流通推進センターが紹介しているものを購入するのもいいでしょう。
参照:不動産コンサルティング技能試験 参考図書一覧
過去問は一部ですが公益財団法人不動産流通推進センターのサイトでも公開されているので、参考にしてみましょう。
参照:不動産コンサルティング技能試験 過去問に挑戦してみよう
不動産コンサルティングマスターに関する気になる疑問
不動産コンサルティングマスターの業務や試験、勉強方法などについてザッと解説してきましたが、まだいろいろな疑問があると思います。
ここでは、よくある疑問についていくつかお答えしていきます。
不動産コンサルティングマスターは国家資格なの?
不動産コンサルティングマスターは、残念ながら国家資格ではありません。かといって、背景の不明な民間の資格というわけでもありません。
公益財団法人不動産流通推進センターが国土交通大臣の登録を受けて不動産コンサルティングに関する一定水準以上の知識と技能を有していると認定された人を登録したもので、準公的資格になります。
「公認 不動産コンサルティングマスター」を名乗ることができれば一定水準以上の知識と技能を持っていることの証明になるので、不動産関連業務において信頼性の高い資格といえます。
資格を取得しないと、不動産コンサルタントと名乗れないの?
資格がなければ不動産コンサルタントと名乗れないことはありません。
しかし、不動産関連業務が高度化・複雑化・多様化した現在では、不動産コンサルティングを行うためには幅広い専門知識や実務経験が必要で、顧客も一定水準以上の知識と技能を有しているコンサルタントを求めています。
公認 不動産コンサルティングマスターの資格を持つことで一定水準以上の知識と技能を持っていることを証明できれば顧客から信頼され、収入も上がることになります。
資格を取得すると、年収は上がるの?
資格を取得することで年収が上がるかどうかは資格の生かし方にもよりますし、元の宅建士・不動産鑑定士・一級建築士としての年収にもよるので一概に言うことはできません。
しかし、不動産コンサルティングマスターの資格があると、宅建士なら不動産売買等の仲介手数料とは別にコンサルティング報酬を受け取ることができます。
また、複雑・高度・多様な不動産関連業務に関わることができるので、どのような業務を行うかにもよりますが、年収が上がる可能性は高いといえます。
ちなみに、転職サイトなどの情報から推計すると、不動産コンサルティングマスターの平均年収は600万円~700万円程度になります。独立自営ならさらに高収入を目指すことも可能です。
資格を取得した後、更新は必要なの?
資格を取得して公益財団法人不動産流通推進センターの登録を受けた後は、5年ごとに登録の更新が必要です。
登録を更新するためには、不動産コンサルティングに関する2,000文字以上の研究報告を提出したり、不動産コンサルティング地方協議会が実施する不動産の専門教育を受講したりするなどの更新要件が定められています。
資格を持つ人にとっては厳しい制度ですが、それだけに有資格者は顧客から信頼されるということになります。