何かと便利なクレジットカードのリボ払い。しかし、リボ払いではどうしても完済までの期間が長くなりやすく、返済総額がかさみやすい。そのリボ払いをカードローンに借り換えるのは、お得なのか? ここでは、その詳細やメリット、注意点も含めて説明する。

目次
1.カードローンへ借り換えて返済額を抑える
2.カードローンへ借り換えるメリット
3.カードローンへ借り換えるデメリット
4.借り換えを検討すべきパターン
5.借り換えても負担が減らない2つのケース
6.借り換えた場合のシミュレーション
7.借り換えるときの2つの注意点
8.リボ払いから借り換えるときは金利に注意

1.カードローンへの借り換えで返済額を安くできる場合がある

リボルビング払いとは、毎月の支払額を一定の金額に固定して、金利とともに返済していくものだ。

リボ払いのメリットは、毎月の返済額が一定なので家計を圧迫せず、負担なく返済していけることだ。デメリットは、毎月のカード利用代金を気にせず買い物できるため、使いすぎてしまうことだろう。自分がどれくらいお金を使っているか忘れてしまい、使いすぎて、いつの間にか借金だらけになってしまうおそれがある。

リボ払いによって膨らんでしまった借金を解決する方法の一つに、カードローンから借り入れたお金でリボ払いの残債を完済する方法がある。つまり、クレジットカードのリボ払いをカードローンに借り換えるわけだ。

カードローンは住宅ローンや自動車ローンとは違い、基本的に借入金の使途は自由なので、他社借入金からの借り換えに使っても問題はない。「おまとめローン」といった借り換え専用ローンもあるくらいだ。

借り換え前のリボ払いよりも低い金利で借り入れることができれば、毎月の利息負担を軽くすることができる。その分返済を早めることができ、最終的な返済総額も抑えられるというわけだ。

2.カードローンへの借り換えのメリット

クレジットカードのリボ払いをカードローンへ借り換える主なメリットは、以下の3つだ。

メリット1……複数のリボ払いを一本化できる

複数のリボ払いを抱えている場合、それぞれ金利や返済方式が異なることがあるため、これまでいくら返済し、これからいくら返済するかということがわかりにくい。

カードローンに借り換えると複数のリボ払いを一本化できるので、金利や返済方式が1つになり、返済の見通しを立てやすくなる。

メリット2……金利・利息を下げられる

クレジットカードでは、ショッピングリボの金利が15.0%、キャッシングリボの金利が18.0%というのが一般的である。ショッピングリボとは、買い物の利用代金をリボ払いで返済していくもので、キャッシングリボは、キャッシング枠で借りたお金をリボ払いで返済していくものだ。

銀行カードローンの金利はリボ払いの金利よりも低いことが多いため、借り換えによって金利が下がり、必然的に毎月の利息も下がることになる。

参考までに、いくつかのクレジットカードのリボ払い金利と、消費者金融カードローン、銀行カードローンの金利を紹介しよう。

金利に幅があるのは、審査によって高い限度枠が設定された場合は金利が低くなり、そうではない場合は高くなるためだ。

クレジットカードのリボ払い金利

カード名 ショッピングリボ金利 キャッシングリボ金利
三井住友カード(一般) 15.0% 15.0~18.0%
楽天カード 15.0% 18.0%
セゾンカード 15.0% 12.0~18.0%
※三井住友カード、楽天カード、セゾンカードのホームページより筆者作成

消費者金融カードローンの金利

ローン名称 金利
アイフル キャッシングローン 年3.0~18.0%
プロミス フリーキャッシング 年4.5~17.8%
レイクALSA 年4.5~18.0%
※アイフル、プロミス、レイクALSAのホームページより筆者作成

銀行カードローンの金利

ローン名称 金利
楽天銀行スーパーローン 年1.9~14.5%
三井住友銀行 カードローン 年4.0~14.5%
三菱UFJ銀行 バンクイック 年1.8~14.6%
※楽天銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行のホームページより筆者作成

メリット3……クレジットカードの利用可能枠をリセットできる

ショッピングリボやキャッリングリボの残債が多くなると、その分クレジットカードの利用可能枠が減るため、いざ買い物などに使おうとしても使えないことがある。

クレジットカードのリボ払い分をカードローンに借り換えると、利用可能枠のリボ払い分がリセットされるため、買い物をしたい時にできないという不便さはなくなるはずだ。

3.カードローンへの借り換えの3つのデメリット

ここまでリボ払いからカードローンへ借り換えるメリットを紹介してきたが、もちろんデメリットもある。

デメリット1……カードローンの審査は比較的厳しい

ショッピングにもキャッシングにも使えるクレジットカードとは違い、カードローンは借金そのものということもあって、審査は比較的厳しい。

消費者金融カードローンは成約率(審査通過率)を公表しており、アイフルでは約42~46%だ(※2019年「決算説明資料2020年3期 第1四半期」より)。申込者の半数以上が審査落ちしており、カードローンの審査は決して甘くないことがわかる。

デメリット2……借り換え先選びに失敗すると利息が増えてしまう

先ほどの表でもわかるように、必ずしも「カードローン=低金利」というわけではない。特に、消費者金融カードローンへ借り換える場合や、ショッピングリボから借り換える場合は、かえって金利が高くなり利息が増えてしまうこともあるだろう。間違って利息を増やしてしまわないよう、借り換え先は慎重に選びたい。

デメリット3……一度借り換えするとしばらくは借り換えしにくくなる

カードローンに申し込むと、信用情報機関にその情報が半年間は残る。カードローン会社は審査の際、申込者の申し込み履歴を必ず参照する。短期間に複数回カードローンの申し込みをした履歴があると、返済不能を疑われて審査が厳しくなる可能性があるのだ。したがって、借り換えがしにくくなってしまう。

そのため、借り換えを行うときはなるべく安い金利のところで一度にまとめて借り入れ、以降は新たな借り換えの必要がないよう自制して、クレジットカードを利用していかなければならない。

4.カードローンへの借り換えを検討すべき3つのパターン

クレジットカードのリボ払いからカードローンへの借り換えを検討すべき状況として、以下の3つのパターンを紹介しよう。

パターン1……複数のカード会社で金利18.0%のリボ払いがある場合

複数のカード会社のクレジットカードで金利が年18.0%のリボ払いの借入がある場合、各カード会社で設定された毎月の最低返済額以上を返済する必要があり、場合によっては毎月のリボ払いの返済が家計を圧迫していることがある。

前述のとおり、複数のカード会社で借入があると、それぞれの残債額を把握しにくいため返済計画を立てにくい。しかし、借り換えによって一本化できれば、見通しが立つようになる。

一例として、以下のシミュレーションを紹介しておこう。返済方式はいずれも、毎月の返済額が一定になるよう元金と利息を調整した金額を返済する「元利均等方式」とする。

・複数のカード会社のリボ払いからカードローンへの借り換えシミュレーション

以下のように、複数のカード会社で合計90万円のキャッシングリボ払いがあるとする。

カード会社(金利) 借入額 毎月の返済額 返済回数 返済総額
A社(年18.0%) 10万円 5,000円 24回 11万9,772円
B社(年18.0%) 20万円 1万円 24回 23万9,554円
C社(年18.0%) 60万円 2万円 41回 80万3,071円
合計 90万円 3万5,000円 116万2,327円
※AEON CARDのホームページより筆者作成

これを一本化してカードローンで返済すると、どうなるだろうか。金利が年17.0%と年14.5%の例で考えてみよう。

通常は借り換える前の段階で、ある程度返済が進んでいることが多い。しかし、ここでは条件を揃えるため、借入後の初月からの支払いとして考える。

ローン会社(金利) 借入額 毎月の元金返済額 返済回数 返済総額
A社(年17.0%) 90万円 3万5,000円 33回 112万7,119円
B社(年14.5%) 90万円 3万5,000円 31回 108万4,288円
※AEON CARDのホームページより筆者作成

これを見ると、リボ払いのままだと返済総額は116万円だが、カードローンに一本化すると返済総額が4~8万円安くなる。また返済回数も減るため、カードローンへの借り換えが有益であることがわかる。

パターン2……利息制限法の上限金利のリボ払いがある場合

利息制限法では、ローン利用者の負担を軽減するため、借入額によって以下のように上限金利が決められている。

  • 借入額10万円未満……上限金利年20%
  • 借入額10万円以上100万円未満……上限金利年18%
  • 借入額100万円以上……上限金利年15%

    自身の借入金額と金利を確認して、上限金利でリボ払いをしている場合は、それより金利の低いカードローンへの借り換えを検討したい。1社のみの借入だとしても、返済総額を減らせる可能性が高い。

    パターン3……複数のカード会社で合計100万円以上のリボ払いがある場合

    複数のカード会社で年18.0%のリボ払いがあり、その合計が100万円を超えている場合、まとめてカードローンに借り換えると、利息制限法が適用されるため上限金利が15.0%になる。そのため、金利が安くなった分返済総額を減らすことができる。

    それには100万円以上の利用枠で審査に通る必要があるが、審査に通った場合はメリットの大きい借入ができるので、検討する価値はあるはずだ。

    5.カードローンへ借り換えても負担が減らない2つのケース

    カードローンへの借り換えのメリットとデメリットを踏まえた上で、借り換えても負担が減らないため、借り換える必要がないケースについて説明しよう。

    ケース1……リボ払いとカードローンの金利に差がない場合

    金利が年15.0%のショッピングリボが主体のケースでは、低金利の銀行カードローンに借り換えられたとしても金利に差がほとんどないため、メリットが小さい。

    ケース2……リボ払いの金額が少額の場合

    リボ払いの金額が少額であれば、利息の負担があまり大きくないため、わざわざカードローンに借り換える必要はない。

    6.リボ払いからカードローンへ借り換えた場合のシミュレーション

クレジットカードのリボ払いを、カードローンで借り換えた場合のシミュレーションを紹介しよう。返済方式は、先ほどと同じ元利均等方式とする。条件を揃えるため、いずれも借入後、初月からの支払いとして考える。

ケース(1)借入額30万円、毎月の返済額8,000円

借り換え前(リボ払い) 借り換え後(カードローン)
金利 年15% 年18% 年14.5% 年17%
返済総額 40万7,312円 44万4,171円 40万1,963円 43万858円
利息 10万7,312円 14万4,171円 10万1,963円 13万858円
※AEON CARDのホームページより筆者作成

ケース(2)借入額30万円、毎月の返済額1万円

借り換え前(リボ払い) 借り換え後(カードローン)
金利 年15% 年18% 年14.5% 年17%
返済総額 37万8,331円 40万1,523円 37万4,817円 39万3,377円
利息 7万8,331円 10万1,523円 7万4,817円 9万3,377円
※AEON CARDのホームページより筆者作成

ケース(3)借入額50万円、毎月の返済額2万円

借り換え前(リボ払い) 借り換え後(カードローン)
金利 年15% 年18% 年14.5% 年17%
返済総額 60万3,248円 63万1,374円 59万8,870円 62万1,594円
利息 10万3,248円 13万1,374円 9万8,870円 12万1,594円
※AEON CARDのホームページより筆者作成

表を見るとわかるように、単純にリボ払いからカードローンへ借り換えるだけで返済総額や利息を下げられるわけではない。ケース(1)の場合、金利18%のリボ払いから金利14.5%のカードローンへ借り換えれば、総額4万円程度お得になる。一方で、金利15%のリボ払いから金利17%のカードローンへ借り換えると、返済総額が2万円増えてしまう。借り換えを検討する際は、金利をよく見て判断することが重要であることがわかるだろう。

7.カードローンへ借り換えるときの2つの注意点

クレジットカードのリボ払いをカードローンへ借り換える際の注意点を2つ紹介する。

注意点1……できるだけ金利の低いカードローンを利用する

ここまで説明したように、借り換え前より金利が高い、もしくはほとんど変わらないカードローンを選んでしまっては意味がない。

キャッシングリボのみの借入なら、金利が年16~17%のカードローンへの借り換えもそれなりに意味がある。キャッシングリボとショッピングリボが混在しているなら、借り換えるカードローンは15%以下を目安にしたい。

一方、金利が年15.0%であることが多いショッピングリボが主体なら、借り換えるカードローンはそれより低い金利でないとメリットがないので、金利をよく見て判断してほしい。いずれにせよ、借り換えるカードローンの金利は低いに越したことはない。

注意点2……毎月の返済金額を減らし過ぎない

負担が少ないほうがいいからといって、毎月の返済金額を減らし過ぎてしまうと、元金がなかなか減らないので、長期間利息を支払っていくことになってしまう。すると、金利が低くても返済総額が膨らんでしまうので注意しよう。

毎月の返済金額は、無理のない範囲で高めに設定したほうが、トータルでは負担の少ない返済になるのだ。

8.リボ払いからカードローンへ借り換えるときは金利に注意

リボ払いからカードローンへ借り換える場合は、金利の確認が不可欠だ。リボ払いより高金利のカードローンに借り換えてしまうと、返済総額が増えてしまうおそれがある。「カードローン=低金利」と思い込まず、借り換えることで本当にお得になるかどうか、しっかり確認したい。

文・モリソウイチロウ(ライター)

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