トレンチコートといえば、今や男女問わず愛される定番アイテムです。ビジネスシーンからタウンユーズまで、幅広く愛されるトレンチコート。誰もが、一着は持っておきたいアイテムだと思います。しかし、敷居が高いイメージがあったり着こなし方が分からなくて、一歩踏み出せないという方もいるのではないでしょうか。
トレンチコートは、機能性が高くシンプルなデザインなので飽きがこなく長年愛用することができます。トレンチコートの歴史は長く、ディテールごとには意味があります。基本的な知識やコーディネートのポイントをおさえることができれば、おしゃれがもっと楽しくなるでしょう。
おしゃれに着こなせるコーディネート例や、おすすめのトレンチコートもご紹介していますので参考にしてみてください。
目次
トレンチコートについての基礎知識
メンズトレンチコートの人気の理由はディテール
トレンチコートについての基礎知識
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トレンチコートが愛される影には、戦争の歴史があります。シルエットの美しさや機能性の高さは、厳しい環境下でも耐えうるようにデザインされたものです。現代も人々から愛されている洋服のほとんどは、戦時中に由来するといっても過言ではありません。まずは、トレンチコートがどんな用途に使われてきたのかを知ることから始めましょう。
トレンチコートの由来について
トレンチコートは、第一次世界大戦時にイギリス陸軍の軍用服として着用されていました。塹壕戦の際に、耐久性・防水性に優れているトレンチコートは大いに活躍しました。銃弾を避けるための溝のことをトレンチと呼び、寒くても長時間身をひそめることのできるコートは兵士達を守り、心強い味方でした。
戦争後には、男性はもちろん女性もレインコートとして愛用するようになります。平時のファッションとして用いられるようになってからも、戦時中の名残を多く残していました。
イギリス・ロンドンは霧のような雨の日が多く、日本のように土砂降りになることはほとんどありません。傘をステッキ代わりに持つ男性が多く、機能性に優れたレインコートを着用し胸を張って歩くことがダンディとされています。
時代を超えて愛され続けるトレンチコート
トレンチコートは、1915年に登場した初期型にはじまり幾度となく改良を重ねて進化し、1918年に完成しました。現在、私たちが着ているトレンチコートは100年以上形を変えていないということになります。
トレンチコートが愛される理由は、戦争の中で生まれた機能性の高いデザインにあります。その洗練されたデザインは男心をくすぐり、時代を超えて世界の男性にとって憧れのファッションアイテムとして語り継がれています。
映画「ブリッド」や「カサブランカ」などで名優達がこぞって着用していたのもトレンチコートです。映画で着用されていたこともあり世界的にトレンチコートは広まり、一躍有名になりました。その完璧なフォルムは、どの時代でも色褪せることなく着る人を輝かせてくれます。
メンズトレンチコートの人気の理由はディテール
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トレンチコートには、様々な機能が備わっています。そのディテールごとにはきちんと意味があり、単なる装飾ではありません。そのディテールの真髄を理解していくと、その機能美に心揺さぶられることでしょう。では、ひとつずつ解説していきます。
ディテール①スロートラッチ
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スロートラッチは、チンストラップやチンウォーマーとも呼ばれています。上襟を立て、その上から前面をおさえるために取り付けられたタブのことです。雨風が強いときには侵入を防ぎ、寒い日には防寒をしてくれる役割があります。
本格仕様の、クラシックなトレンチコートに見られるディテールです。
ディテール②エポレット
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肩の部分に備え付けられたベルト状のディテールを、エポレットと呼びます。もともと、将校の階級章をここに示したことからエポレット(肩章)と呼ばれるようになりました。後に、双眼鏡や銃、水筒などが肩から滑り落ちるのを防ぐために使われました。
また、倒れた兵士を救出する際、引きずるための持ち手として活用されていたとも言われています。
ディテール③ガンフラップ
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男性用コートは左前合わせなので、右だけに施されているのがガンフラップです。その名からも想像ができるように、銃を撃った際の衝撃を和らげる役割を担っていました。また、銃身に雨水が入る用途も兼ね備えていました。
襟のボタンを全て留めた状態のときには、雨風の侵入も防いでくれます。
ディテール④ストームシールド
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ストームシールドは、アンブレラヨークとも呼ばれています。嵐の際に、雨が衣服の中に侵入しないように二枚の布を縫い合わせてケープ状に設計されています。やや傾斜するように縫製されているのは、水を滑り落としやすいようにするためです。
動きを妨げないように、末尾は縫い付けていなくボタンがついているタイプもあります。
ディテール⑤インバーテッドプリーツ
バックスタイルの内側に、箱ひだを備えつけたプリーツのことです。ウエストまで届くほど広い範囲まで切り込みが入っており、内側のボタンを外すと大きく広がります。
戦時中、乗馬する際に足の動きを妨げないように考案されたデザインと言われています。
ディテール⑥アームベルト
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アームベルトとは、袖口に施されたベルト状のディテールのことです。ベルトを締めると、寒風や雨風を防げるようなデザインになっています。