目次
税務調査の対策
 ・狙われるポイントを再確認
 ・顧問税理士に立ち会ってもらう
まとめ

税務調査の対策

税務調査の対策として最も重要なことは、普段の会計処理を適切に行うことです。収入については計上時期や課税・非課税の点にも注意しつつ、計上漏れがないように正確な金額を計上することです。

経費については、接待交際費や交通費など疑われやすい費目については領収書に活動内容をメモするなどして説明できるようにしておきましょう。業務日誌などに活動内容を具体的に記録しておけば、説明もしやすいし、証拠としても価値が高いものです。

このように普段の会計処理が重要なのですが、急に税務調査が来るという連絡を受けたときにはもう手遅れかというと、そういうわけではありません。

連絡を受けてから実際に税務調査官が来るまでには通常、10~20日ほどの期間があります。この間にできることがありますし、やるべきこともあります。

狙われるポイントを再確認

税務調査が来るという連絡を受けたら、まずはこの記事で述べてきた「狙われるポイント」を再確認しましょう。そして、収支についてきちんと説明できるようにしておきましょう。

税務調査で狙われるポイントというのは、実は白か黒というわけではなく、グレーな部分が非常に多いのです。グレーだからこそ、税務調査官は説明を求めてきます。その質問に対して合理的に説明することができればセーフということになります。

また、計上漏れや計上ミスが見つかったら、税務調査が来る前に修正申告をすることもできます。

税務調査で指摘を受けて修正申告をしたり、税務署から申告税額増加の更正を受けた場合は過少申告加算税が課せられ、場合によってはさらに重加算税、無申告加算税、不納付加算税などのペナルティも課せられる可能性があります。

しかし、税務調査の通知前に自主的に修正申告をした場合は、過少申告加算税は課されません。税務調査の通知後でも調査終了前までなら、自主的に修正申告をすれば過少申告加算税の税率が軽減されます。

タイトなスケジュールで多くの作業をすることになるでしょうが、追徴課税の負担を少しでも軽減するため、できる限りのことをやるべきでしょう。

顧問税理士に立ち会ってもらう

税務調査の連絡が来たら、できれば税理士に立ち会ってもらった方がベターです。顧問税理士がいて確定申告や決算を依頼している場合は、税務調査の連絡も顧問税理士宛に来て、顧問税理士から税務調査が来ることを知らされることになります。

税理士の力を借りれば、上述した事前対策も適切に行うことができます。税務調査の現場でも、税務調査官からの質問に対して自分では要領を得た説明ができなくても、税理士なら的確な説明をすることができます。

特に、グレーな部分を指摘されたときにも、税理士が過去の判例や裁決例なども引き合いに出しつつ、会計処理の妥当性を説得的に述べることで、税務調査官に承認してもらえる可能性も高まります。ここが税理士の腕の見せ所でもあります。

顧問税理士は普段の会計処理の実情を把握しているので税務調査官に対しても説明しやすいというメリットがありますが、必ずしも税務調査に詳しいわけではないというデメリットもあります。

そんな場合は、税務調査に強い税理士を顧問税理士から紹介してもらって立ち会ってもらうということも考えてみるとよいでしょう。

まとめ

税務調査が来ても、普段から会計処理をきちんとして、証拠も確実に保管していれば、何も恐れることはありません。

仮に証拠が不十分だったり、会計ミスがあったりしても、悪質な不正をしていなければ増加する本税のほか、増加する本税のほか、過少申告加算税と延滞税だけですむので、それほど大きな問題にはなりません。

焦らずに落ち着いて、狙われやすいポイントから順に対策をとっていきましょう。

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。(株)GA technologiesにおいては、何ら責任を負うものではありません。

提供元・RENOSYマガジン

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