■「君たちは会社の顔だ」
「こんにちは」や「久しぶり」の挨拶もなく、社長の第一声は「その髪どうしたの?」だった。あまりの唐突さと失礼さに、女性は強いショックを受けた。
最近、急激に白髪が増えたことを説明すると、社長は「みっともないよ。プロ意識に欠けている」とバッサリ。すぐに髪を染めてくるよう指示された。
さらに「君たちはみんな、僕の会社の“顔”なんだからね」と社長。しかしその職場は電話によるカスタマーサービスが専門で、顧客と直接顔を合わす機会はないそうだ。
■陰でも話題にされていた
翌日、給料明細票をもらいに人事部に行くと、そこには社長の親戚である幹部社員がいた。「まだ白髪なの? 昨日注意されたでしょう」と言われ、女性は社長が陰でまで自分の白髪について話題していたことを知った。
我慢の限界を感じた女性は、「白髪が生えるのは悪いことでも不衛生でもない」と反論。すると「私たちは常に社員に“ベストな状態”でいてほしいだけ。もしも社則に従わないなら…」と圧力をかけてきたという。