1月21日午前0時から2月13日まで、東京を始めとする各都県に「まん延防止等重点措置」が適用されました(画像をブログで見る)。
家庭内感染の比率が高まっている中、飲食店の営業自粛の効果はあまり期待できません。
また、オミクロン株は感染力が強力なものの、重症化率は低く、インフルエンザ並みという見方が広がっています。
今回の措置といい、外国人の入国規制といい、岸田政権の新型コロナウィルス対策は、ピントがずれているようにしか思えません。
それはともかく「まん防」によって、飲食店は営業時間の短縮、あるいは酒類提供の自粛が要請されますが、その見返りとして協力金が支給されます。
東京都の場合、アルコール提供を中止し、営業時間を午後8時までにすれば、飲食店は1日あたり最低3万円の協力金を受け取れます。今回の該当期間だけでも、60万円以上になります。しかも、これはお店にとっては売上ではなく「利益」です。
大規模な飲食店にとっては、協力金よりも営業自粛による打撃の方が圧倒的に大きくなります。
しかし、中小の飲食店は、フル営業したとしても、毎日コンスタントに10万円以上売り上げなければ、3万円もの利益を上げることは困難です。
リスクを取って仕入れをして、お店で真面目に仕事をするよりも、営業自粛して仕事をしない方が、利益が大きくなる。
何とも不思議な現象が、今回もまた繰り返されることになるのです。
実際、個人経営の飲食店の中には、時間短縮ではなく、完全休業するお店も少なくありません。中途半端に営業するよりも、割り切って長期の有休休暇と考えているのです。
メディアでは困窮する飲食店経営者の様子がインタビューされています。しかし「まん延防止等重点措置」で困っている飲食店もあれば、内心ホクホクの飲食店もある。これが現実です。
私が経営するSHINOBY’S BAR 銀座も、協力金の申請を行う予定です。
文・内藤 忍
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2022年1月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。
文・内藤 忍/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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