ジョコビッチ選手に望む
以上の様な事実関係から、最悪の場合テニス協会から何らかの処分の可能性すらある。テニスの1ファンとして、レジェンドをその様な事で失う事は何が何でも避けて欲しい。
その為には、ジョコビッチ選手には明確な説明責任を果たしてもらいたいと考える。
6月にクラスター発生させた事や12月の濃厚接触後の行動に関して軽率であった事、入国申請書類にミスとはいえ虚偽記載をした事実を含めて、自身の行動が軽率で考えが甘かった事を反省し謝罪会見を開き、テニス協会からの如何なる処分も受けると表明する事を期待したい。
その上で、ワクチン接種を躊躇する原体験を語り、同様の苦しみを持つ人達の存在も訴えるべきであろう。そうして自身の判断に対する理解を求めれば同様の選手達にも手を差し伸べる事になるだろう。これは危機管理、危機コミュニケーションの観点から望む事だ。
ワクチン接種免除は定められているとはいえ、現実には認められる例は僅かとの事だ。この現実に風穴を開けるのはジョコビッチ選手以外にないだろう。
体操のレジェンド内村選手が、世界体操時のPCR陽性判定に異議を唱え、再検査による陰性により偽陽性判定であった事を示し、無事世界体操開催に繋がった。これは、レジェンドでなければ、陽性検出、濃厚接触者判定で多くの棄権者を発生させ、大会が無事では無かっただろう。前例を突破し、改善する為には、その道の先駆者が支持される心情面も背景に勇気を持った行動を超す事で突破口が開ける。
テニス界の為、世の為に、適切な行動を期待する。
文・多田 芳昭/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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