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エゾリスが北海道の森を育む
【豆知識】アイヌでは「不吉の象徴」とされていたエゾリス
エゾリスが北海道の森を育む
北海道の広大な自然は沢山の動物たちを育てています。それら野生動物たちの多くは山や森にて生活を送っています。森は野生動物たちにとっては無くてはならない大事な存在なのです。
エゾリスの習性に、秋になると食物を隠すという行為があります。種子や果実を土の下に埋めて隠します。これはエゾリスが冬を越すための貴重な食料源となります。
冬になるとエゾリスは、これら隠した木の実を掘り起こすのですが・・・
中には隠した場所を忘れてしまい、土に埋もれたままの種子があります。種子は春になると芽を出し成長すると樹木になります。このようにして北海道の森に樹木が広がっていくのです。
自然豊かな山や森の成長の一端を担っているエゾリスは、森にとっても欠かせない存在と言えます。

(画像=『北海道そらマガジン』より引用)
【豆知識】アイヌでは「不吉の象徴」とされていたエゾリス
魅力的な森の妖精エゾリスですが、実はアイヌの文化でエゾリスの存在は「不吉」とされていました。エゾリスが前手を合わせる仕草から、「貧乏」「惨めさ」が連想されたことが関連していると言われています。
山へ狩りに出かけた際に、手を合わせた姿のエゾリスに遭遇すると縁起が悪いとされ、狩りを中断してしまうそうです。
またアイヌの伝統料理には、エゾリスを調理して食べるものがあります。有名なのは「チタタプ」です。チタタプは人気漫画『ゴールデンカムイ』にて登場する料理で、魚などをたたきにしたものを示します。種子や果実などがエゾリスの主食ですので、エゾリスの肉には臭味がないらしいです。油ものっていて栄養価は高そうです。