LGイノテックは22日に理事会を開き、フリップチップ・ボールグリッド・アレイ(Flip Chip-Ball Grid Array:FC-BGA)施設および設備に4130億ウォン(約398億円)の投資を決議したと明らかにした。

今回の投資はFC-BGA事業への投資に第一歩を踏み出したことで投資額はFC-BGA生産ラインの構築に使われる予定だ。LGイノテックは、今回の投資を皮切りに、今後、段階的な投資を持続していく計画だ。

FC-BGAは半導体チップをメイン基板と連結する半導体用基板で、パソコン、サーバ、ネットワークなどの中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)に主に使われる。非対面の拡大と半導体の性能向上に需要が急増しているのに比べて技術力を保有する企業が少なく、供給不足現象が持続されている分野だ。

LGイノテックはFC-BGAを未来成長動力と見て、昨年12月にFC-BGA事業担当、開発担当などの役員級組織を新設した。LGイノテックは、グローバルな最高水準の半導体基板事業リソースを活用し、FC-BGA市場を攻略していく方針だ。LGイノテックはFC-BGAと製造工程が類似した無線周波数、パッケージシステム(RF-SiP)用基板、5Gミリメートル波アンテナパッケージ(AiP)用基板などの通信用半導体基板市場で世界1位を独走している。また、高性能モバイルアプリケーションプロセッサー(AP)に使用されるフリップチップ・チップススケールパッケージ(FC-CSP)基板分野でも優位をキープしている。特に40年近く基板素材事業を通じて蓄積した独自の超微細回路、高集積・高多層基板整合(複数の基板層を正確かつ均等に積み重ねる)技術、コアレス(半導体基板のコア層を除去する)技術などをFC-BGA開発にも積極的に活用するという戦略だ。

LGイノテックのソン・ギルドン基板素材事業部長(専務)は「世界市場をリードしている半導体基板事業力量を基に、FC-BGAを未来成長動力に育成する」とし、「モバイルでサーバ・パソコン、通信・ネットワーク、デジタルテレビ、車両などに基板事業分野を拡大し、お客様の価値向上に向けた『顧客経験革新』を持続していく」と話した。

提供元・コリア・エレクトロニクス

【関連記事】
韓国の双竜自動車が日本で販売?「ヒュンダイも撤退したのに…」 韓国紙が関心
韓国がパワー半導体のSiC素材検査技術を国産化…「日本の半分のコストで開発」
LGグループが日本法人社屋を約200億円で急遽売却へ
米特許登録数 IBM1位、サムスン2位、LG3位、4位キャノン
フォルクスワーゲンが韓国二社とのEV電池取引を打ち切りか…特許紛争に嫌気?