独立時計師アカデミー(AHCI)に所属する“浅岡肇”氏の時計を手の届く価格で提供することをコンセプトに掲げる、“KURONO BUNKYŌ TOKYO(クロノブンキョウトウキョウ)”。
同ブランドの時計はデザインを氏が手がける一方で、製造を外部に委託、国産の汎用ムーヴメントを使用することで低価格化と供給数の増加を実現している。
そんなクロノブンキョウトウキョウにこの度、2021年に発表された“クロノグラフ2”の白文字盤モデルが投入。
前回のリリース同様生産本数を絞っての予約販売となる。
》浅岡肇氏がこだわり抜いた三つのディテール
・文字盤

サンドブラストをした素地に銀メッキをし、その上にクリアを厚く施すことで光沢のある白を実現。また厚みのあるクリアは文字盤に深みをもたらしている。
中心から外周部にかけてなだらかに落ち込みカーブを描くボンベ文字盤は、アンティークウオッチに範を得たという。
インダイアルは一段下がっており、その縁のダイヤカット(金属光沢のある外周部)とともに立体感をもたらす。
一段下がったインダイアルにもスケールが途切れることなく正確に続いているのは、現代の高度な文字盤印刷技術によるもの。
これは古典的な多機能クロノグラフを、現代にブラッシュアップした本作の象徴的なディテールだ。
また5分置きに配されているドットインデックスを植字にすることでメリハリのあるシャープな印象をもたらしている。

前作の黒文字盤と同様、内側にパルスメーター/タキメーター、外側にテレメーターを配置。2万8800振動というムーヴメントの振動数に合わせて目盛りを4分割にしている。
さらに中央のクロノグラフ秒針の先がきちんと目盛りまで届くようデザイン。細部まで凝った丁寧な仕上げが施されているのだ。
・針

ブランドのアイコンである時針のリーフハンド、分針のモダンハンドの組み合わせも注目。これは伝統的なモダンハンドをベースにしつつ、時分秒針のデザインバランスを整えたものだという。
使用される針の形状がすべて異なるのは、1950年代のクロノグラフの高級機に由来するもの。当時のクロノグラフの高級機は視認性を高めるために針の形状がすべて異なっており、その意匠を再現している。
ポリッシュ仕上げの針はキズやホコリが目立ちやすく非常に繊細であり、採用している時計メーカーはほとんどないところ、氏はこれを実現。
さらに針は手作業で先端を曲げている。これはかつてのアンティークウオッチでも行われていた手法で、こうして手間がかけられた針は風防や文字盤と一体となりカーブを描き、さらに高級感を与えているのだ。
・ケース

ケースには鍛造の316Lステンレスを採用。ケースを構成するのはムーヴメントの厚みを活かした複数の曲線で、38ミリという小振りなケースに力強さと優雅さをもたらしている。
また風防に使われているボックスサファイアは丸みを帯びた形状を採用。カーブした針、文字盤と一体感を織りなすだけでなく、ケースとも呼応している。
ボックスサファイアは美麗な形状であるがデザインによっては接着に困難を伴う。
その点、本作を含む同ブランドのクロノグラフシリーズにおいては、東京時計精密の独自の風防接着技術により、サファイアでありながらデザインに妥協しない、理想的な風防形状を実現している。
また“浅岡肇の手がける量産機”というブランドコンセプトのもと、搭載されるムーヴメントには汎用機であるセイコーのキャリバーNE86を採用。
アンクルとガンギ車が軽量化されているため精度が出やすいのが特徴のムーヴメントだ。
新作クロノグラフ2の白文字盤に際し、
「前回発表したクロノグラフ2は、当初文字盤のデザイン案を最終的に二つまで絞り込んでいました。私としては黒文字盤と白文字盤を同時リリースしたいと考えていたのですが、実はムーヴメントの調達数の都合等により断腸の思いで黒文字盤だけを先行して発売しました。そのときから日の目を見なかった白文字盤を自ら装着、改良すべき点を洗い出し、微妙な色合いのサンプルをたくさん作りました。結果的には黒文字盤を発表してからとても長い時間をかけて試作を繰り返すことができたため、今回は非常に完成度の高い文字盤が出来上がったと自負しています。この白文字盤のクロノグラフは個人的にどうしても作りたかったので、それが現実となったいま、とても満足しています」
と氏は語った。
【日本時間2022年2月24日19時より、KURONO BUNKYŌ TOKYOホームページより予約開始】
※お客様の名前と時計のシリアルナンバーが、時計のボックスに印刷されます。
KURONO BUNKYŌ TOKYO
クロノグラフ2 ホワイト

【問い合わせ先】
クロノブンキョウトウキョウ
提供元・Watch LIFE NEWS
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