全国約8000店に
導入済みの武器
筆者はローソンの改装モデルからは、とくにファストフードや「まちかど厨房」といった出来たての即食商品を戦略的に売り込んでいきたいねらいを感じた。ファストフードにはセルフ販売什器も導入しており、従業員の作業負担を軽減し、そのぶん店内調理に人時を充てていくと考える。
同社は1月27日に、店内厨房を活用した宅配調理事業「ゴーストレストラン」事業への参入も発表した。今後は、すでに全国約8000店に導入済の店内厨房を他社の差別化を図る武器として、店舗とデリバリー対応で売上獲得を図ると見られる。

(画像=改装モデル店には、ファストフードのセルフ販売什器も導入する、『DCSオンライン』より引用)
冷凍食品の売上を
25年度までに5倍へ
「売場」とともに「商品」においても改革が進んでいる。なかでも冷凍食品は、ローソンにおいても売上高伸長率がここ5年で2倍以上と、トップクラスで伸長するカテゴリーとして、戦略的に販売を強化する。25年度までに20年度対比売上高を5倍に伸ばすと、かなりハードな目標まで発表した。
背景としては、現在コンビ二の売場ではオープンケースに並ぶチルド商品が主力だが、この売上高構成比がある程度の割合で、冷凍食品にシフトすると想定しているではないだろうか。たしかに冷凍食品の技術の進化は目まぐるしく、食品小売各社でも年々売場が広がっている。冷蔵庫にストックする、すぐ食べるという双方の需要が期待でき、フードロス削減効果も見込める。

(画像=ローソンは25年度までに冷凍食品の売上高を20年度対比で5倍に伸ばしたい考えだ、『DCSオンライン』より引用)