
昨季までベガルタ仙台を率いていた手倉森誠氏が、タイ・リーグ1(タイ1部の)BGパトゥム・ユナイテッドの監督に就任するまでの過程や思いを明かした。18日、クラブ公式YouTubeチャンネルが伝えている。
同氏は2016年にU23日本代表監督してリオデジャネイロオリンピックを戦うと、V・ファーレン長崎での指揮をへて、2020年12月にベガルタ仙台の監督に復帰。しかし、ベガルタ仙台は2021シーズン、序盤からリーグ戦7連敗を喫するなどスタートダッシュに失敗。5月1日に第12節・柏レイソル戦で今季リーグ戦初白星をあげたものの、以降も勝ち点を積み重ねることができず、J2降格という結果に終わった。
これに伴い、同氏は2021シーズン限りで指揮官を退任していたが、引き続きベガルタ仙台でクラブの強化、育成のサポートを担当することが決まっていた。しかし、先月27日になってBGパトゥム・ユナイテッドの監督に就任することが正式決定。本人は今月12日開催のタイ・リーグ1第21節・チュンライ・ユナイテッド戦をスタンドから観戦している。
そんな手倉森誠氏はBGパトゥム・ユナイテッドの公式YouTubeチャンネルで配信された番組に出演。司会者から「日本でも選択肢があったと思うが、その中でもタイでの仕事を選んだ理由は」と聞かれると「ベガルタ仙台で(J1リーグ)2位になって、それを評価されて日本代表に関わりました」
「日本代表で仕事した時に『この後は自分がインターナショナルなコーチになるんだ。インターナショナルなコーチになるためには海外で仕事したいな』と思っていました。ロシアワールドカップが終わった後、長崎や仙台で仕事したんですけど、その後にタイからオファーを頂いて夢が叶ったという気持ちです」とコメント。リオデジャネイロ五輪代表監督の経験にくわえて、日本代表コーチとしてFIFAワールドカップ・ロシア大会の舞台を戦ったことが海外挑戦への思いを抱くきっかけになったことを明かしている。
そしてサッカー面でのタイの魅力については「オリンピックの最終予選でタイ代表と対戦した時に、ものすごく良いチームだし発展を遂げているなと感じました。アジアだったら日本、韓国の次に来るのがタイだろうなと感じていましたし、東南アジアの中でタイが強くなればアジア全体のレベルも上がるだろうと思っていました」とコメント。2016年1月16日のリオデジャネイロ五輪・アジア最終予選のグループステージ第2節におけるタイ代表選手のパフォーマンスが印象に残っていることを明かした。
なお、BGパトゥム・ユナイテッドはリーグ戦21試合を終えて首位ブリーラム・ユナイテッドから8ポイント差の3位につけている。また、今月23日には元鹿島アントラーズ指揮官の石井正忠氏率いるブリーラム・ユナイテッドとの直接対決を控えている。
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