便利なクレジットカードも、信用をなくす使い方をしていると利用停止にされて各種の支払いに混乱を来すことになる。そのような問題を招くことのないよう、クレジットカードのNG行動をしっかり認識しておこう。

クレジットカードは個人の信用に応じて発行される 

個人向けクレジットカードの審査で判断されるのは個人の信用である。ここでいう信用とは、後払いにした代金や借りたお金を所定の期日にきちんと返済する人かどうかを指す。ただし、いったん審査に通ったからといって、その信用が継続するわけでなく、カードを作ってからはその使い方もまた信用度のチェック対象となる。

クレジットカードはその個人を信用して発行されるものなので、何らかの行動の結果として信用が損なわれた場合は、カードの利用停止や強制解約もあり得る。そうした事態はそのカード会社だけでなく、各カード会社が登録する信用情報機関を介して共有される。従って、他の発行会社のカードも作りにくくなる。

信用を損ねる6つの使い方 

では、どういうカードの使い方をすると信用を損ねてしまうのか?カードの利用規約を順守していればまず問題とはならないが、規約に明記されていないグレーゾーンにあたる使い方がカード会社から問題視されることもある。

ここでは、信用を損ねる使い方のうち代表的な6パターンを紹介しよう。

1,カード利用代金の支払いの延滞

クレジット利用代金は毎月所定の日に、登録した金融機関の口座から引き落とされる。しかし、そのときに口座の金額が不足していると支払い延滞となる。

メインで使っている口座から引き落としている場合、そういうことはあまりないだろう。ところが、カード利用代金の決済専用口座を開設している場合は、その口座へお金を補充し忘れて引き落としがされないことがある。

カード会社から引き落としができなかった連絡があった時点で、すぐに対処すれば問題にはならない。しかし、連絡を見逃したり面倒がったりしてすぐに対処しない場合、カードが一時的に利用停止となる。それでもなお支払わないままだと、強制解約される可能性もあるだろう。

2,キャッシング利用が多い 

キャッシング枠が設定されているクレジットカードでは、キャッシングの使い過ぎに注意したい。例えば、ショッピング利用額に対してキャッシング残高が多すぎる場合、生活費の補てんのためにキャッシングを利用していることを疑われる。それに伴い返済能力も疑問視されるだろう。

生活費をキャッシングで補っている状況は、一般的にカード利用額に収入が追い付いていないことを意味する。その場合、毎月のキャッシング分の返済に他のカードでキャシングを重ねたり、カードローンで借り入れたりといった多重債務の状態に陥りやすい。

いったん多重債務状態に陥ると、カード会社は貸付分を回収できないリスクが高くなる。そのため、表面上は返済を続けていても、キャッシング残高が過剰に膨らんだ段階で信用はかなり損なわれてしまうと見ていいだろう。

3,換金性の高い商品を大量に購入する 

商品券やギフト券といった金券類は換金性が高い。そうした商品を大量に購入した場合は、クレジット利用枠で購入した商品を転売することによる現金化を図っているとみなされやすい。

仮にそう判断されてしまったなら、カードの利用停止や強制解約となる可能性もあるだろう。やましいことがないとしても、疑われやすい購入行動は避けた方が無難だ。

4,カードを家族と共有する

家族の買い物を、クレジットカードを使い自分が代理で購入することはOKだが、家族にカードを預けて自由に使わせるのはカード会社の規約違反となる。店舗側も本人のものではない家族のカードを使おうとしているのが明らかな場合は、受け付けてくれないのが普通だ。

そうしたことから、家族がクレジットカードを必要としているなら別途、追加で発行できる家族カードを作るべきだ。

子どもが親のクレジットカードを無断で利用してスマホゲームに高額課金をしてしまうケースが後を絶たないが、その対策としてはカード番号やセキュリティコードなどの情報を子どもに知らせないことがまず大切だ。その上で一定の課金を許容するのなら、スマホアプリ課金用のギフトカード(App Store & iTunes ギフトカードやGoogle Playギフトカード)などを購入して与えればいいだろう。

あるいは、16歳以上から申し込み可能でクレジットカードと同様に使える国際ブランド付きのプリペイドカードを持たせる方法もある。

5,短期間に何枚ものカードに申し込む 

1~2ヵ月の間に複数枚のクレジットカードに申し込む行為は「多重申し込み」と呼ばれ、審査ではマイナスに働く。急ぐように何枚ものカードを作ろうとする行為は、2つ目の「キャッシング利用が多い」とも関連して、経済的に何かせっぱつまった状況に置かれていると思われてしまうからだ。

カードを申し込んだ情報は半年間残るので、その間に新たなカードを申し込んでしまうとカード会社ではそのことが分かる。そこで、すでに多重申し込みをして審査で弾かれてしまったような場合は、そこから半年以上待ってから新たなカードに申し込むといいだろう。

6,キャンペーン目的の入会後すぐに解約する

多くのカード会社で、大量のポイントをプレゼントしたり、キャッシュバックを適用したりする新規入会キャンペーンが実施されている。

多くは所定の条件(○ヵ月以内に○万円以上のカード利用など)を満たすことで、そのリターンを得られる仕組みだ。しかし、その後にカードをほとんど使わないまま解約してしまうと、会員側がキャンペーンのリターンだけをいただくことになりカード会社側のメリットは薄い。

これは規約違反ではないが、カード会社からは好ましく思われない行為といえる。それ以降、同じ会社では新規にカードを作りにくくなる。年会費有料のカードで初年度のみ年会費が無料になるカードを、1年だけの利用で解約してしまうケースも同様に印象が悪いと考えていいだろう。

信用を損ねないカードの使い方を心がけよう

信用情報機関への情報登録は、所定の年数が過ぎれば解消される。一度失った信用が永遠に失われたままになることはない。

ただし、カード会社には信用を失った原因となった行動は記録されたままになると思われる。とにかく信用を損ねないカードの使い方を心がけることが第一だ。

執筆・モリソウイチロウ(ライター)
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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