グローバル電気自動車(EV)の需要拡大でLGエナジーソリューションが昨年売上高17兆ウォン(約1兆6350億円)を突破し、7685億ウォン(約739億円)の営業利益を達成した。サムスンSDIは、昨年初めて営業利益「1兆ウォン(約962億円)クラブ」に加入し、SKオンは売上高が3兆ウォン(約2885億円)を超えるなど、韓国バッテリー3社が利益成長のための基盤を整えたという分析だ。韓国メディア「ファイナンシャルニュース」が報じた。(写真:各社ロゴ)

8日、関連業界によると、LGエナジーソリューションやサムスンSDI、SKオンの3社の昨年の連結基準売上高の合計は、前年比8兆9699億ウォン(約8627億円)(35.2%)増の34兆4449億ウォン(約3兆3129億円)と集計された。合算営業利益は2020年の447億ウォン(約43億円)の赤字から1兆1530億ウォン(約1109億円)の黒字へ転じた。

まず、LGエナジーソリューションの昨年の売上は計17兆8519億ウォン(約1兆7170億円)と、前年比42.0%伸びた。GM・エネルギー貯蔵装置(ESS)のリコール関連費用やライバル企業の合意金など一過性の要因を含めた営業利益は7685億ウォン(約739億円)と、前年の2895億ウォン(約278億円)の赤字から黒字に転じた。当期純利益も9299億ウォン(約894億円)を記録した。

サムスンSDIの昨年の売上高は13兆5532億ウォン(約1兆3035億円)と、前年比20%伸びた。特に営業利益が前年に比べ59%増の1兆676億ウォン(約1027億円)を達成し、初めて1兆ウォン(約962億円)クラブに加入するなど創業以来最大の業績を達成した。電気車バッテリーとESS向け中大型電池事業部門は売上が伸び、黒字基調も維持された。自動車向け電池は、車両向け半導体の需給話題にも関わらず、「ジェン5(Gen.5)バッテリー」中心に供給が拡大され、売上が伸びた。

SKイノベーションのバッテリー事業を分社したSKオンは、中国塩城や恵州工場などの販売量の増加により、昨年の売上高が前年比90%増の3兆398億ウォン(約2924億円)を達成し、成長を続けた。ただ、量産を控えているグローバル工場の初期稼動の固定費や研究開発費などの販管費の増加、一回性の費用などの影響で、営業損失が6831億ウォン(約657億円)へと拡大した。

バッテリー3社は、産業が成長軌道に本格的に進入しただけに、今年も積極的な投資や生産能力の確保で市場先取りに乗り出す計画だ。

LGエナジーソリューションは、今年の売上目標を前年比8%増の19兆2000億ウォン(約1兆8466億円)に設定した。今年、電池生産能力の拡大に向けた施設投資に、昨年の総投資額より5~8%増の6兆3000億ウォン(約6059億円)ほどを投資する計画だ。これにはGMとの合弁法人だけでなく、従来の海外拠点であるミシガンや中国などの生産能力増設計画や研究開発への投資も含まれている。

サムスンSDIは今年、各国の燃費規制やエコ政策で、電気車バッテリーの需要が伸びるだろうと見て、高エネルギー密度製品の販売を拡大し、事業の外形成長と共に収益性を改善していく計画だ。SKオンは、バッテリー事業のグローバルバッテリー生産能力を、従来の40GWhから今年商業稼動を開始する米国(9.8GWh)とハンガリー(10GWh)に中国塩城第2工場を加え、今年末には77GWhまで大幅に引き上げる予定だ。加えて2023年までに88GWh、2025年までに220GWh以上のグローバルバッテリー生産能力を確保する計画である。

提供元・コリア・エレクトロニクス

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