1982年に第1号が発売されてから、幾度となくブームになり、日本の子どもたちを楽しませてきたタミヤの「ミニ四駆」。
これまでには専用コースを超高速で走る「レーサーミニ四駆」や大径タミヤを装着してオフロード走破性を高めている「ワイルドミニ四駆」、レーサーミニ四駆の進化系とも言える「ミニ四駆PRO」など、さまざまなタイプやシリーズが発売されてきました。
中には実車をモデル化したものも少なくありません。そこで今回は、ミニ四駆となったクルマの一部を紹介します。
黎明期はクロスカントリー4WDが多かった!
今でこそ、コースをものすごい速さで走る姿が当たり前となっていますが、1982年の発売当初は「ミニ四駆」の名の通り、オフロード走行を想定した製品でした。最初に発売されたのは、アメリカのピックアップトラック「フォード・レンジャー4×4」と「シボレー・ピックアップ4×4」。まだブーム前のため、あまり知られていないモデルかもしれません。
1980年代中盤になると、第一次ブームがやってきます。この頃は「コミカルミニ四駆」「レーサーミニ四駆」「ワイルドミニ四駆」と現在のラインアップの原型となるシリーズが続々と発売された時期。コミカルミニ四駆とワイルドミニ四駆は、実車をモデル化したものがラインアップの中心でした。
一例を挙げると三菱 パジェロ・トヨタ ランドクルーザー70系・スズキ ジムニー・メルセデス・ベンツ 280GEなど。大径タイヤを装着したビッグフットの「ランチボックスJr.」と「ミッドナイトパンプキンJr」は、それぞれシボレー シェビーバン・フォード F100がモデルとなっていました、
1990年代になると、クロスカントリー四駆ブームの後押しもあり、ミニ四駆でも、いすゞミューやビークロス、トヨタ RAV4やハイラックスサーフなどが製品化。ミニバンのイプサムもミニ四駆化されていたのは、ちょっと意外ですね。
2010年代になって再び実車がモデルの製品が登場
1990年代には、さまざまなクルマがモデル化されたものの、人気の中心はオリジナルデザインのボディが与えられたレーサーミニ四駆に。また、ミニ四駆ブームや実車のクロスカントリー四駆ブームが下火になったことから、しばらくは実車をモデルとする製品は登場しませんでした。
しかし、ここ数年で再び風向きが変わり、実車を製品化したものがいくつも発売されています。たとえば、2013年にはダイハツ コペン。「RMZ」「XMZ」と2種類が発売されていますが、これはそれぞれコペン ローブとコペン エクスプレイのコンセプトカー。
2013年の東京モーターショーでの出品にあわせて、コンセプトカーの段階でモデル化されたのです。2019年3月には、1980年代に一世を風靡したニッサンのパイクカー Be-1のミニ四駆が登場。
2019年はトヨタ ガズーレーシング WRT/ヤリス WRC・トヨタ ガズーレーシング TS050 HYBRID 2019・ヒュンダイ i20クーペ WRCと、モータースポーツで活躍したマシンも製品化されました。2020年1月11日には、久々に市販車をモデル化したミニ四駆「トヨタ GR スープラ」もラインアップに追加されました。
憧れのクルマを手にする喜び
今、ミニ四駆を買い求めている人の中には、1980~90年代の子供時代にミニ四駆を楽しんだ人たちも多いでしょう。Be-1やモータースポーツ参戦車両のモデル化は、まさにそんな大人たちに向けられた作られたものだと言えます。
とはいえ、やはり子供時代に「憧れのクルマ」を自分で手にする喜びは大きいもの。将来クルマ好きになる子どもたちのためにも、実車をモデルとしたミニ四駆の登場は歓迎したいですね!
文・木谷 宗義/提供元・CarMe
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