シチズン時計は2月10日、2021年度第3四半期(10〜12月期)の決算を発表した。売上高は798億円(前年同期比28.6%増)、営業利益は89億円(同308.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は73億円(前年同期は4億円の赤字)だった。
セグメント別の売上高は時計事業が407億円(同21.3%増)、工作機械事業は217億円(同85%増)、デバイス事業は123億円(同3.4%増)、電子機器他事業は49億円(同3.7%増)だった。時計事業の大幅な成長の背景には北米市場の復調がある。高単価製品の販売が伸び、平均単価は2018年度以降2割以上も上昇した。EC販売も伸長を見せ、特に直販EC販売における限定品が好評だった。また、宝飾チェーン、百貨店流通などの実店舗も消費活動の回復に伴い好調だった。時計事業の中でもムーブメント販売部門は機械式ムーブメントが引き続き堅調で、特にアナログクオーツも多針系が好調を維持した。⼯作機械事業は、部材調達難の中でも想定より⽣産が進捗し、売上高は過去最高を記録した。国内市場では半導体・建機・住宅設備関連など幅広い業種が好調に推移し、海外市場でも欧州・中国での旺盛な設備投資需要を受け、増収した。
また同社は、今四半期の好調な業績を踏まえ、通期予想も上方修正した。売上高は45億円増の2,775億円予想、営業利益は13億円増の185億円予想に変更された。
第3四半期までの9カ月間累計実績では、コロナ前(2019年度)と⽐較して売上高(2019年:2,249億円、2021年:2,156億円)は近い水準まで回復し、営業利益に関しては全セグメントでコロナ前を上回った(2019年:112億円、2021年:196億円)。
文・西岡愛華/提供元・SEVENTIE TWO
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