カマスの目利き

丸のままではカマスの場合もまずは目を見て、澄んで透明な物を選ぶ。透明でも落ち込んでいるものは鮮度が落ちる。胴に丸みがあり、体表に張りと艶があるものを選ぶ。

ウロコがはがれやすい魚だけに、きちんと残っているものは鮮度がいい。網で獲ったものでも定置網で獲れたもののほうが曳網などよりウロコが残る。

エラもチェックして、鮮紅色のものを選ぶ。エラの色は赤からピンク→カマスの肌色へと鮮度落ちしていく。

プロが教える「旬魚」の目利き:カマス 魔法のひと手間は「振り塩」?
(画像=水揚げされたカマス(提供:TSURINEWSライター有吉紀朗)、『TSURINEWS』より 引用)

振り塩が重要

カマスを購入、または釣り上げ下処理をすれば、まず塩を振る。刺し身、塩焼、天ぷら、フライ、煮物、蒸し物どんな料理にもできるが、まず振り塩をすることが大前提だ。これによって、余分な水分が流出してタンパク質が擬固して、グルタミン酸やアスパラギン酸が遊離しうまみ成分が増える。

最近は塩の健康への影響に関心が高まり減塩食品のブームだが、もっと素材に及ぼす作用にも目をむけてほしい。カマスはこの振り塩が劇的に味をかえる魚の代表だと思う。

プロが教える「旬魚」の目利き:カマス 魔法のひと手間は「振り塩」?
(画像=箕島市場で撮影カマス、シログチ、ヒラ、マルアジ(提供:TSURINEWSライター有吉紀朗)、『TSURINEWS』より 引用)

釣り物としてのカマス

もともとカマスの仲間は南の海に多いが、昨今の温暖化に伴う海水温の上昇で北のほうまで分布が広がっているようだ。近年、大阪湾の波止周りでも回遊が増えたような感じがする。

あの歯をみてもわかるようにルアーはフィッシュイーターでルアーにも好反応がいい。カマス専用のサビキもある。

文・有吉紀朗/提供元・TSURINEWS

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