サムスン電子やTSMCなど半導体大手企業が、半導体需要増加に伴い生産能力と研究・投資(R&D)に対する投資を拡大しているとCNBCが4日(現地時間)報道した。韓国メディア「グローバルエコノミック」が報じた。(写真:TSMC、REUTERS)
グローバル最大のファウンドリ会社である台湾TSMCは昨年、「今後3年間、1000億ドル(約119兆8500億ウォン、約11兆4935億円)を投資し、最先端半導体生産能力を拡大する計画だ」と発表した。
先月TSMCは、今年の資本支出規模は400億ドル(約47兆9400億ウォン、約4兆5974億円)~440億ドル(約52兆7340億ウォン、約5兆572億円)で昨年の300億ドル(約35兆9550億ウォン、約3兆4481億円)より33~46%増えると予測した。
TSMCは120億ドル(約14兆3820億ウォン、約1兆3792億円)を投資し、米アリゾナ州でウェハー工場を設立している。TSMCアリゾナ州工場は2024年から5ナノチップを生産するという。
TSMCはアリゾナ州工場のほか、中国南京工場と台湾新竹科学技術団地宝山生産基地を拡大し、高雄で7ナノと28ナノの生産工場を新設する計画を推進している。
またTSMCライバル会社のインテルは昨年3月、「200億ドル(約23兆9700億ウォン、約2兆2987億円)でアリゾナ州に二つの半導体工場を設立する」と発表した。インテルは40年前からアリゾナ州で半導体事業を行っており、現地で緩和された半導体生態システムを保有している。 サムスン電子はまだ今年の投資計画などを発表しておらず、昨年の資本支出48兆2000億ウォン(約4兆6185億円)のうち90%は半導体事業に投資したと発表した。
グローバル市場調査会社であるガートナー(Gartner)によると、昨年、世界中の半導体企業が半導体生産能力の拡大やR&Dに投資した規模は1460億ドル(約174兆9810億ウォン、約16兆7806億円)で、このうちTSMC、サムスン電子、インテルの投資割合は60%だった。
ベインアンドコー(Bain & Co)グローバルコンサルティング企業の半導体アナリスト、ピーター・ハンベリー(Peter Hanbury)氏は「2021年~2025年の半導体資本支出規模は2016年~2020年より約2倍増えた」と述べた。
ピーター・ハンベリー氏は「資本支出規模が増え続けたのは、最先端技術の発展、より高い製造装備と生産能力の拡大など原因のため」と説明した。
しかし、エヌビディア、AMDやクアルコムなどの半導体企業はウェハー工場がないため、資本支出がTSMCやサムスン電子などの企業より低いという。
エヌビディアやAMDなどのウェハー工場のない企業は、チップを設計し、TSMCのような会社に委託してチップを生産している。
TSMC、サムスン電子とインテルなど、企業が生産量を増加させるために投資規模を拡大しているが、多くの工場はまだ建設中で、半導体供給不足事態が依然として続いており、当分の間、供給不足事態が解消されずにいる。
一部のアナリストは、「現在建設している工場が全て生産に突入すれば、供給過剰現象が現れるだろう」と分析した。
提供元・コリア・エレクトロニクス
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