北海道には日本史に登場するような歴史上の人物にゆかりのある場所が少ないのです。
その中で伊達市は、市名のとおり東北の雄藩・伊達藩を祖にすることは知られています。
そのために、隻眼の武将・伊達政宗に憧れる道産子も多いものです。
戦国武将・伊達政宗の如く力で国を治めた神様にパワーアップ祈願に行ってきました。

目次
東北の雄藩・伊達家ゆかりの入植地・伊達市
30年に一度現れる力の神と剣の神

東北の雄藩・伊達家ゆかりの入植地・伊達市

東北の武将 伊達政宗、伊達家ゆかりの神を祀る伊達神社
(画像=『北海道そらマガジン』より引用)

新生ニッポンに抗った戊辰戦争で、伊達家・仙台藩は新政府軍に降伏しました。
多くの領地を没収され、職も失った伊達家の人たちが新天地を求めてやってきたのが、今の伊達市です。
北海道にありながら雪も少なく、比較的温暖な地域として知られます。

伊達神社には、東北の雄として戦国時代を彩った伊達家にゆかりがあり、伊達市開拓の功労者である伊達邦成と家老・田村顕允を副祭神として祀っています。
拝殿に飾られた龍と狛犬の立派な彫り物は、長い歴史と迫力の感じられるものです。

30年に一度現れる力の神と剣の神

東北の武将 伊達政宗、伊達家ゆかりの神を祀る伊達神社
(画像=『北海道そらマガジン』より引用)

伊達神社には武甕槌雷命(たけみかずちのみこと)と経津主命(ふつぬしのみこと)の二大軍神が祀られています。
武甕槌雷命は、相撲の起源ともいわれる神話に出てくる神様でもあり、まさしく力をもって制する神様です。
経津主命は剣の神様ですから、武家の人たちはゆかりのある神様でしょう。

しかし、伊達神社が伊達家にゆかりがあることだけで武力の神様を祀っているわけではありません。
伊達市の北側には、30年に一度の噴火を繰り返す、有珠山があります。
武甕槌雷命も経津主命も火の神様の分身なのです。

火山が噴火すると噴煙の中で稲光が激しく発するところに、雷神でもある武甕槌雷命が現れると考えられます。
有珠山の噴火によって脅かされる生活がある一方で、温泉や地熱といった恩恵もあるのです。
伊達の人たちが、有珠山を神様が宿るところとして感謝してきたことがわかります。