ドコモが固定電話に参入する、というニュースが注目を集めている。ドコモの持つモバイルネットワークを利用したサービスだといい、実際の固定電話を引く際に行うような配線工事等も不要だという。

近年は固定電話保有率も減少しているというが、果たしてドコモが展開する新たなサービスは勝算があるのだろうか?ネットの反応なども見ながら考えていきたい。

ドコモ、今度は固定電話事業への参入を表明

ドコモの固定電話「homeでんわ」参入に勝算はあるのか? スマホ世帯保有率はすでに86.8%
(画像=固定電話機と「homeでんわ HP01」をつなげるだけで利用可能だ(画像は「NTTドコモ」プレスリリースより引用)、『オトナライフ』より 引用)

ドコモは2月4日、リリースで「homeでんわ」を3月下旬から提供開始する旨を発表した。このサービスはでモバイルネットワークを利用しながらも、「03」などの市外局番から始まる固定電話番号から受発信が可能となるという。

利用時には工事不要で、専用機種「homeでんわ HP01」と自宅にある固定電話をつなぐだけ。4G通信機能を持つhomeでんわ HP01と接続することで、モバイルネットワークを介して固定電話を利用できるのだ。また、既に固定電話を利用している場合も、申し込んだうえで固定電話をhomeでんわ HP01に接続するだけで簡単に移行できるという。

料金は「homeでんわ ライト(月額基本料金:1,078円)」「homeでんわ ベーシック (月額基本料金:2,178円)」の2つのプランから選択可能。さらに、ドコモ回線またはホームルーター「home 5G®」契約者であれば、「homeでんわ セット割」が適用され割引料金で利用できるとしている。

ネットからは固定電話の存在意義に疑問の声も

ドコモの固定電話「homeでんわ」参入に勝算はあるのか? スマホ世帯保有率はすでに86.8%
(画像=別料金のオプション機能も多数存在するようだ(画像は「NTTドコモ」プレスリリースより引用)、『オトナライフ』より 引用)

近年、「一人一台」というレベルで携帯電話が普及したこともあり、固定電話は減少傾向にある。総務省の発表する「通信利用動向調査」を見ても固定電話の世帯保有率は年々減少にあり、2020年の発表では68.1%に留まっている。一方でスマホの世帯保有率は86.8%と20ポイント近く多いこともわかっており、スマホや自宅のネット回線を起点として固定電話の設置率向上を目指したいのだとみられる。ドコモが2020年にNTTの完全子会社化したことで、携帯だけでなく固定電話事業にもこれまで以上に注力しなくてはならなくなったことも無関係ではないかもしれない。

homeでんわのサービスについてネット上からは「固定電話を残したい人にはかなりいいのでは」という肯定的な意見も見られた。しかし「一般人がこれ使うメリットが思い当たらない」「固定電話がなくて苦労したことなんか一度もないよ」といった否定的な意見が多数派であることは間違いなかった。また、「ドコモ不具合時にはスマホと固定電話道連れか」とモバイルネットワークを利用するがゆえのリスクを懸念する声や、「なんで電話番号表示って有料なの?詐欺電話に注意!って言うくらいなら標準装備でよくない?」など、サービスのオプション設定に対する指摘も噴出した。

現状ではあまり本領発揮できる土壌が整っているとは言い難い状態のようだが、ドコモはここから固定電話の需要低迷に対して巻き返しを図ることができるのだろうか。サービスの開始をしっかりと見守りたい。

※サムネイル画像は(Image:「NTTドコモ」プレスリリースより引用)

文・オトナライフ編集部/提供元・オトナライフ

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