皆さん、Yシャツの部位の名称をご存知でしょうか。自分で仕立てた経験がある方以外、知っている方は少ないかもしれません。社会人の皆さんにとって、Yシャツは最も身近なアイテムの1つです。毎日身に着ける服だからこそ、パーツを知れば知るほど、楽しく着こなすことができますよ。今回はYシャツの部位の名称をご紹介いたします。

●どうして「Y」シャツなの?

おしゃれをもっと楽しく!Yシャツの部位を知ろう
(画像=『KASHI KARI』より引用)

部位の名称をご紹介する前に、Yシャツの「Y」の起源を辿ってみましょう。英語圏では、Yシャツをwhite shirt、business shirt、dress shirtと表します。また、日本にYシャツが輸入されたのは明治の終わり頃でした。当時英語の発音に慣れていなかった日本人は、white shirtのwhiteが、「ワイ」と聴こえたのでしょう。こうして日本では「ワイシャツ」と呼ばれるようになり、「Y」という表記は単に「ワイ」を略すものとして一般的になっていきました。ということでYシャツという言い方は、実は和製英語でした。おそらく現代に輸入されていたら「ホワイトシャツ」と呼ばれていたのかもしれません。また、ドレスシャツという言い方は日本でも聞きますが、ドレスという響きから、日本では一般にフォーマル用のシャツとしての意味を持っていることが多いです。こうしてみると、Yシャツという響きはとても興味深いですね。

●Yシャツの部位名称

おしゃれをもっと楽しく!Yシャツの部位を知ろう
(画像=『KASHI KARI』より引用)

・前身頃(フロント)
シャツの胴体の部分です。シャツを構成するパーツの中で、後見頃に続き2番目に大きな部分です。
・衿台
首に触れる、土台となる部分です。
・衿台巾
衿台の内側に土台として敷かれた巾のことです。
・カラーステイ(カラーキーパー、カラーボーン)
衿に張りを持たせ、形状を維持するための器具です。
・衿
様々な形とデザインで、シャツの着こなしを楽しくする部分です。衿の形1つで、フォーマルやカジュアルなど、シーンを選びます。
・衿羽開き
衿の開き具合の角度を表します。このパーツが違うだけで、襟の名称が変わります。
・剣先
衿の先にある羽部分を指します。角度やフォルムで、シャツの表情が変わります。
・衿羽長さ
衿羽の付け根部分から、末端の剣先までの長さのこと。
・前立て
ボタンが付いている部分です。通常2重に分厚く織ってあります。
・袖
肩から手首までの部分です。ジャケットを着たときに、1cmほど袖が出るサイズを選びましょう。
・剣ボロ
袖口から切れ込みが入れられた部分。腕まくりをしやすいようになっています。
・カフス
袖口に付けられたボタン部分です。カフスには様々なデザインがあり、通常のボタンだけでなく、カフスボタンでとめるためにつくられた形もあります。また、カフスのデザインによってカジュアルやフォーマルなど、用途が異なります。
・後見頃
背中の部分です。シャツのパーツの中で最も大きいのがこちら。
・肩ヨーク
前見頃と後見頃をつなぐ部分です。
・プリーツ
肩甲骨部分の背中を動かしやすいように、ゆとりを持たせる役割を持っています。細身に見せるタイプのシャツでは、プリーツがあまり入っていないものもあります。
・アームホール
腕の太さを決める部分。最近は細身のスーツが主流のため、Yシャツも細身が人気。そのため、アームホールも細いものが多く見られます。
・シャツテール
シャツの末端部分です。カジュアルシャツでは、パンツの外に出して着るために短くなっているものが多い。

●さいごに

Yシャツの部位の名称はいかがでしたか?それぞれのパーツに重要な意味を持って、あの美しい姿が構成されているのです。名称を知ることで、普段のスタイリングが少し楽しくなるかもしれません。また、シャツをオーダーメイドで仕立てる機会があれば、もっと詳しく知りたくなることでしょう。これからのおしゃれに活かしてみて下さい。

提供元・KASHI KARI

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