クリエイター側には今後も低評価が見える
だが、完全に低評価が消えるわけではない。低評価ボタンは残るし、クリエイター側にも評価が伝わるようになっている。あくまで、視聴者側に見えなくなるだけであり、個人的にこれはとてもよい決断だったと感じる。
まずは他の視聴者の評価に流されて、自分で考えずに雪崩式に低評価を押すユーザーを抑制することができる効果が期待できる。その逆に低評価が押されてしまった場合は、ユーザーの本音に極めて近い評価となる点をクリエイターが受け止める必要があるだろう。
そして低評価が多くなったなら、「マーケットからの動画の評価」として冷静に受け止め、クリエイター側は善処することになる。これは短期的に見れば心情にネガティブだが、動画制作の方向性がわかる大局はポジティブと言えよう。
「今後、低評価が見られなくなることで、我々視聴者側は釣り動画に対抗できないのでは?」と感じる人もいるかも知れない。だが、これはYouTubeがアルゴリズムの進化で対応するのではないかと勝手に考えている。動画には視聴維持率という指標があり、低品質の動画はすぐに離脱される。釣り動画も例外ではない。そのため、視聴維持率が低い動画はリコメンドされるアルゴリズムには乗らなくなり、自然に視聴機会は失われる命運をたどるのではないだろうか。筆者は個人的に、今回の決断はYouTubeが自社アルゴリズムへの自信を見せたと解釈している。
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文・黒坂 岳央/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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