ラグジュアリーブランドの手がける服は、どれをとってもやっぱり格好いいもの。ミーハー心を持ち合わせたリッチなおじさんなら、トレンドを先駆けたアイテムを目にするとコーデのことを後回しにして思わず食指が動いてしまうといったこともあるのではないでしょうか…!
だからといって、闇雲に買い揃えた「モード服」を適当に着さえすればコーデが即完成! といかないのがファッションの難しいところ。そこで、メンズファッションの第一線で活躍する実力派スタイリスト、鈴木 肇氏に春に向けたwithモードな差し色の極意を伺いました。
ベースがモノトーンなら色を差してもリッチに見える
ファッションを構成する要素は、シルエットや素材、色使いなどさまざまあるなかで、整理するだけで手早くスマートに見えるのが「色使い」だそう。そこで、ご提案いただいたのが、「モノクロ+差し色コーデ」です。さて、その真意とは?
「重ね着するアイテムが増えるほど、色の組み合わせは難しくなるものです。“差し色”は、ファッション誌などでもしばしば提案されますが、単に派手色を投入すればいいというわけではありません。ポイントは、色を差すベースがまとまっていることが大事です。そこでオヤジたちに改めてお薦めしたいのが、ベースをモノクロカラーとすること。これならば、大抵のメゾンブランドに展開されている黒や白を用いながら、そこに思い思いの色を差すだけ。難しく考えることがないメリットに加えて、年齢にとらわれず実践できることもポイントです。もちろんシルエットやテイストなど、考慮すべき要素もありますが、ひとまず色合わせのベースをきちんと整理するだけでも、統一感が生まれて洒落見えするのです。加えてモノトーンベースはクラス感も生まれてきます」
このように鈴木さんが推奨する処方をベースにして、実例をブランド別にコーディネイトしていただきました!
オリーブ×ブラックで見せる大人のジャケットコーデ
ミリタリーライクで馴染み深いオリーブグリーンのテーラードジャケット。メゾンならではの巧みな技術によって美しく仕立てられた逸品は、発色もさすがです。こうしたカラージャケットこそ、「モノクロ+差し色」の出番。
ジャケット使いで大胆&骨太に
「他のアイテムをブラック一色にすることで、骨太なオリーブグリーンが際立ちます。大胆にもカラーアイテムの占有面積は広くなりますが、大人アイテムであるジャケット、そしてその他が一色である、という2つのポイントから、大人の落ち着いた雰囲気も演出できます」
タイトなパンツと、ハイゲージのクルーネックニットにジャケットをオンするだけで、このまとまり感。足元にはさりげなくシグネチャーの入ったレザーシューズで遊び心も醸せます。色使いの基本として応用が効きそうなのもいいですね。
ジャケット ¥ 341,000、Tシャツ ¥73,700、パンツ 参考商品、シューズ¥121,000 *すべて税込