函館の有名な宗教建築と言うと、西部地区に数多く建つ教会や仏教寺院を思い浮かべる方も多いと思いますが、函館には歴史ある神社も数多くあります。
今回はその内の一つで、観光地としても登別、定山渓とともに北海道三大温泉の一つとして知られる湯の川温泉から徒歩圏内にある湯倉神社を紹介します。

目次
歴史と概要
おすすめや感想

歴史と概要

神社の起源は室町時代に遡り、1453年頃に近隣の温泉(現・湯の川温泉)に浸かったとある木こりがその効能で自身の病気が治癒したことへの感謝として、すでに存在していたお堂に薬師如来を刻んで安置したことが始まりと言われています。

それから約200年後、のちに4代目松前藩主となる松前高広が難病にかかり、彼の母の夢のお告げにより湯の川温泉で湯治を行ったところ病は治癒、その母がお礼として社殿を現在の形に改造し新たな薬師如来像を安置、その際に奉納された鰐口(大きな鈴)は450年以上経過した現在も社宝として残っているとのことです。

祭神は「大己貴命(おおなむちのみこと)」と「少彦名神(すくなひこなのかみ)」といい、健康長寿、夫婦和合、安産について神徳を授かることができるため特に夫婦の来訪者におすすめの神社です。また五穀豊穣、商売繁盛、縁結び、子育ての神としても知られています。

湯倉神社
(画像=『北海道そらマガジン』より引用)

おすすめや感想

和人(大和民族)の本格的な入植が明治以降に始まったことから築数百年を超える建物が決して多くない北海道において、築400年を超える建築物は貴重なものです。
また歴史でも触れたとおり、湯の川温泉と密接に関わってきた神社であることから、人気観光地である湯の川温泉からのアクセスも非常によく、観光で訪れた旅館などから訪れることも容易な場所になっています。

湯倉神社
(画像=『北海道そらマガジン』より引用)