精妙な機械の働きを動力源にする機械式時計は、現在幅広く使用されているクオーツ式とは違った魅力があります。そこで今回は機械式時計に注目しながら、その長所や短所、おすすめのブランドについても詳しくご紹介していきます。
機械式時計とは?

機械式時計は「メカニカルウォッチ」とも呼ばれ、巻き上げたぜんまいが戻る力を動力にして稼働する時計の種類を指しており、手巻きタイプと自動巻きタイプの2パターンに分けることができます。
手巻きタイプは、手動でリューズと呼ばれるネジを回して巻き上げることで、稼働します。対して自動巻きタイプは、腕に装着した際にその動きや振動によって、ローターが自動で巻かれることで稼働するため、実用性の面では自動巻きタイプの方が高いと言えます。
現在ではソーラーや電波時計が増えつつも、電池で動くクオーツ式時計が主流となっていますが、このクオーツが誕生したのも1970年代とそこまで昔のことではありません。そのため、歴史の深い老舗ブランドのいわゆる高級時計の数々は、機械式のモデルが多いという特徴があります。
機械式時計の魅力とは?

クオーツに比べて定期的に面倒を見る必要があると言われている機械式時計ですが、それでもやはり愛用者は非常に多く、特に30代以降の男性に広く愛されています。そんな機械式時計の魅力について、詳しくお伝えしましょう。
魅力①精巧なムーブメント

機械式時計と言えば、それぞれのブランドで紡いできた歴史ある技術の高さと、いくつもの歯車や部品たちからなる精巧なムーブメントが醍醐味だとも言えるでしょう。開発に長い年月をかけてきた製品たちは、資産価値も高く、ステータスとして高級な腕時計を身に付けたいという場合も最適です。
魅力②長く使い続けられる

機械式は電池の消耗などがないため、ある意味半永久的に使用できるという魅力があります。もちろん複雑機構でデリケートではあるため、定期的なメンテナンスは必要ですが、それさえ怠らなければ末永く相棒として活躍してくれます。
ゼンマイを巻きあげて動くため、頻繁に触れることで愛着が湧き、一度機械式を持つとクオーツには戻れなくなってしまうという方も少なくないのです。
魅力③デザイン性

電池1つで動くことのできるクオーツ式と比較すると、数多くの部品が組み合わさって稼働する機械式は、パワーが強いという特徴があります。そのため、太い針や長さのある秒針などをセットすることができ、デザインの幅も広がるのです。
また、ムーブメントは芸術とも言えるほど外見の美しさも兼ね備えているため、スケルトンのカバーなどを使用し、そのまま時計のデザインとして反映することもできます。こういった機械式ならではの高いデザイン性を楽しめるというのも、魅力の一つでしょう。