目次
3.「谷川岳」登山ルート
4. 雑談とワンポイントアドバイス
3.「谷川岳」登山ルート
谷川岳は、谷川連峰の中心にそびえる、急峻な岩壁に囲まれた、日本百名山の一つです。
標高は1,963mと2,000mには及びませんが、その地理的特性から、北西の季節風による多くの積雪をもたらし、群馬県内でも有数の豪雪地域です。厳しい気候と豊かな自然に恵まれ、比較的低い標高ながら高山植物が観察できる魅力的な山でもあります。
また、谷川岳の北側に刻まれた渓谷「一ノ倉沢」は、日本有数の大岩壁で、日本三大岩場の一つとされ、ベテランでも時々滑落事故を起こす、初心者は近づけない場所です。
とは言っても、恐れるなかれ、谷川岳はトマノ耳(標高1,963m)とオキノ耳(標高1,977m)と呼ばれる2つの頂きをもつ「双耳峰」で、豊富な登山コースを持っているので、初級者から上級者でも楽しめる、日帰りもできる人気の山です。
今回私たちはロープウェイを使って天神平まで上がりそこから歩く、最も人気が高く体力の消耗が少ない「天神尾根コース」を歩きました。快晴に恵まれ大パノラマを堪能しましたのでご紹介します。
今回歩いた天神尾根コースの登山行程です
ロープウェイ利用で天神平駅(07:30スタート)・・・<全て徒歩>・・・天狗のトマリ場・・・天神のザンゲ岩・・・肩ノ小屋(WCあり)・・・一つ目の山頂「トマノ耳」・・・二つ目の山頂「オキノ耳」[昼食休憩 60分]・・・(同じルートを下山)・・・天神平駅(13:00ゴール)・・・ロープウェイ利用で土合の駐車場へ ≪今回の歩行距離は約6km、登山時間は昼食休憩を含めて5時間半≫

楽々ロープウェイで標高1,319mの天神平駅まで移動。眺望もよく快適な移動でした。

天神平からリフトを利用して天神峠まで上がれます。ここもスキーシーズンになればスキー客で賑やかになる場所です。私たちはここから徒歩で登山道を登り始めました。

「展望の頂」の看板がデカ過ぎてすみません笑! ここに説明されている山々の全てを望むことができました。日本百名山の朝日岳、至仏山、武尊山の雄姿は流石にかっこ良過ぎます。

苗場山と同様、高山植物が所々に見られました。こちらの花の名前も勉強中のため、道中撮影した花の写真をご覧ください。

とても小さな花ですが存在感があり、しっかり咲いていました。


道標の後ろに望む「万太郎山 標高1,954m」には今回登りませんでしたが谷川連峰の一つです。

苗場山と比べると歩く距離は短いのですがこんな岩場の急登もありなかなか楽しめます。

刺激的な岩場が続きますが初心者でも注意して登れば大丈夫です。

岩場は雨が降ると滑って危険ですが、天気が良ければこの通りスイスイと登って行けます。

山頂部分が見えて来ました。あと一息ってところですね。

どうですか!何とも伝えきれているとは言い難いこの尾根の素晴らしさ。圧巻です。

山頂直下の最後の岩場を慎重に進めます。

一つ目の山頂「トマノ耳」標高1,963mに登頂!

双耳峰をつなぐ稜線の美しさ。ここを歩いてきたなんてしあわせです。

二つ目の山頂「オキノ耳」標高1,977mに登頂!

ここが日本有数の大岩壁で、日本三大岩場の一つ「一ノ倉沢」渓谷です。
この日もロープを繋いで岸壁を登っている強者パーティーがいました!

私たち安心安全組は歩いてきた天神尾根を引き返し下山します。

万太郎山まで続く谷川連邦の尾根です。なんて素晴らしい稜線でしょうか。言葉になりません。

無事に天神平まで下山しました。後はロープウェイで下るだけなので楽々です。
谷川岳山頂「トマノ耳」からのパノラマ動画です。昨日登った苗場山頂の台地も良く見えました。
4. 雑談とワンポイントアドバイス
今回ご紹介した苗場山と谷川岳の上信越一泊二日はマイカーを利用しての山旅でしたが、テント泊でも山小屋泊でもなく山麓の温泉地に一泊して二座を登って来ました。
私は泊り登山の時はテント泊が殆どですが、標高2,000m級の山を軽荷で歩くのはやはり快適です。山の高所で過ごす縦走登山とはひと味違い、これはこれでとても楽しい登山でした。
どちらの山も豪雪地帯で冬はスキーが楽しめる場所なので過去にはスキーで出かけたことはありましたが、今回歩いてみて夫々の山の素晴らしさを改めて感じました。
しかし今回、身の引き締まる事故が目前で発生しました。天神尾根を歩き始めて数十分、何の変哲もない道で前方を歩く女性が突如滑落してしまいました。運よく藪にしがみ付くことができて、周りの方が助け上げ、大事には至りませんでしたが、余りにも瞬間的な状況に一瞬言葉を失いました。
どうみてもベテランそうな方でしたので、その時の状況をお伺いすると、安定しない小石と木の根っ子の組み合わせに足が取られてしまい、谷側へバランスを崩して落ちたとのことでした。一部荷物はそのまま落下しましたが、あっけらかんと話をされて胆が据わった強い方に見えました。
そんな登りなれた方でも起こり得る滑落、登山中は「気を緩めることなく歩く!」を自分に言い聞かせました。
苗場山はちょっと体力が必要なコースですが、山頂に広がる大湿原は一見の価値が絶対にありますのでおすすめです。機会があれば、山頂部に泊まって満天の星も合わせて楽しみたいと思っています。
谷川岳は日本三大岩場のある山とご紹介しましたが、群馬県には他にも「スリルと絶景を堪能出来る日本三奇勝の妙義山」が有ります。
この山頂部を目指すには上級者並みの経験が必要ですが、以前私が書いた上毛三山の記事がありますので併せてご覧ください。
群馬県と言えば、日本有数の温泉県です。
下山後には一汗流しさっぱりしますので、ぜひお立ち寄りください。
こんなに素晴らしい山々へ、私と一緒に登ってみませんか?
登山の紹介はまだまだ続く。
文・写真・倉山(くらさん)/提供元・たびこふれ
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