楽天証券の手数料はお得?手数料を無料にする方法は?SBI証券など主要ネット証券と徹底比較!
(画像=Игорь Головнёв/stock.adobe.com)

さまざまなネット証券会社があるなか、人気ランキングで常に上位をキープしているのが楽天証券です。投資に興味がある方なら、一度は口座開設を検討したことがあるのではないでしょうか。こちらの記事では楽天証券の手数料や特徴について、SBI証券をはじめとする主要なネット証券とも比較しながら詳しく解説します。

楽天証券はなぜ人気があるのか?

Q.多くのネット証券があるなかで、楽天証券が人気を得ている理由はなんですか?
A.楽天ポイントを貯める・使うなど楽天経済圏ならではの特典があることや、豊富な取扱銘柄数、安い手数料、高機能ツールなど、投資初心者から経験者までが利用しやすい証券会社だからです。

楽天証券の詳しい取扱商品や特徴について、わかりやすい表にまとめて解説します。以下をご覧ください。

<楽天証券の基本情報>

口座開設数 700万口座以上(2021年12月現在)
現物取引手数料(最低金額) 0円(「いちにち定額コース」、約定代金100万円まで)
NISA
つみたてNISA本数 179本
投資信託本数 2,665本
iDeCo
単元未満株 ×
外国株式の数(国) 6ヵ国(米国、中国、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)
米国株式銘柄数 4,182銘柄
米国株手数料(税込) 約定金額の0.495%

出典:楽天証券公式サイトをもとに作成(2022年1月8日時点)

楽天証券は、プランによっては現物取引手数料が無料で利用できます。1日の約定代金の合計で手数料が決まる「いちにち定額コース」の場合、100万円までの取引なら手数料は無料です。

株取引の初心者でも始めやすい、NISA(少額投資非課税制度)やつみたてNISA、iDeCo(個人型確定拠出年金)などにも対応しています。つみたてNISAや投資信託の商品数も、豊富に揃っていることが特徴です。

また楽天グループの証券会社なので、楽天銀行との連携で特典がついたり楽天ポイントを投資に利用したりすることも可能です。楽天経済圏を使えば、さらに便利に利用できるのも人気の理由の1つです。

楽天経済圏とは?
楽天市場・楽天カード・楽天銀行など、楽天グループのサービスを複数組み合わせて利用すること。

ネット証券での口座開設を検討しているユーザーにとって、インターネット上で便利に使えることを重視する方も多いでしょう。

その点でも、楽天証券はアプリやサイトの便利さ、機能性の高さ、使い勝手のよさのバランスがよいと評価もされています。

たとえば、「2022年オリコン顧客満足度調査」によると、楽天証券は「ネット証券ランキング」において、2年連続総合1位を獲得しています。具体的には、「取引のしやすさ」「分析ツール」「システムの安全性」などの項目で1位を獲得し、顧客からの評価を得ています。
出所:オリコンプレスリリースより

楽天証券の公式サイトによると、投資家のスタイルに合わせたツールを提供しているとしています。

楽天証券ではさまざまな投資スタイルに合わせ、PC向け高機能トレーディングツールから、スマートフォン用アプリ、タブレット用アプリまで、豊富な取引ツールをご用意しております。

出典:楽天証券

ネット証券大手であるSBI証券と比較しても、楽天証券に優位性がある点もあります。

たとえば、つみたてNISAの取扱銘柄数はSBI証券が176本で、楽天証券は179本です。投資信託はSBI証券が2,637本で、楽天証券は26,65本です(2022年1月9日時点)。豊富な商品から選びたいという方にとって、楽天証券は魅力的だといえるでしょう。

楽天証券の国内株式手数料 「超割コース」と「いちにち定額コース」

Q.楽天証券の国内株式手数料の特徴を教えてください。
A.楽天証券には、超割コースといちにち定額コースの2つのコースがあります。それぞれに向いている取引タイプがあります。取引回数は少ないものの高額取引を行う人と、低額取引を1日に何度も行う人で、それぞれ適したコースを選びましょう

証券会社でかかる6つの手数料

証券会社で取引をするうえでは、さまざまな手数料がかかってきます。詳しくは以下のようなものです。

証券会社でかかる6つの手数料

  • 取引手数料(売買委託手数料):商品売買を行う際にかかる手数料
  • 入出金手数料:証券口座・銀行口座などへ資金を入出金する場合にかかる手数料
  • 口座管理料:口座を保有するためにかかる手数料
  • 振替(移管)手数料:他社の口座と商品を振り替えたり、移管したりする際にかかる手数料
  • 情報利用料:投資情報サービスを利用する際にかかる手数料
  • 開示・発行手数料:残高証明書などを開示したり、証明書類を発行したりする際にかかる手数料

上記のなかで、取引が大きくなればなるほど手数料負担が増してくるのが、「取引手数料(売買委託手数料)」です。

口座管理料や入出金手数料は、無料になっている証券会社がほとんどです。情報利用料も有料サービスを使わずに無料の情報で十分であることが多いでしょう。振替や情報開示などは、常に利用するものではないので、手数料の負担が大きいものではありません。

手数料を意識して証券会社を選ぶ場合、ポイントになるは取引手数料です。楽天証券では「超割コース」と「いちにち定額コース」の2つのコースに分かれていて、それぞれ手数料が違います。自分の取引方法に合っているのは、どちらなのか確認してみましょう。

超割コースにおける現物取引手数料の特徴

<超割コース>

1回の取引金額 手数料(税込)
~5万円 55円
~10万円 99円
~20万円 115円
~50万円 275円
~100万円 535円
~150万円 640円
~3,000万円 1,013円
3,000万円~ 1,070円

出典:楽天証券公式サイト

超割コースは、1回の取引金額ごとに手数料が決まります。楽天証券では、超割コースを利用した取引においては、手数料の1%がポイントバックされます。超割コースは1日の取引回数が少なめな人に、おすすめのコースです。

1回のお取引金額で取引手数料が決まります。 手数料の1%分をポイントバックいたします。

出典:楽天証券

いちにち定額コースにおける現物取引手数料の特徴

<いちにち定額コース>

1日の合計取引金額 手数料(税込)
~5万円 0円
~10万円 0円
~20万円 0円
~50万円 0円
~100万円 0円
~200万円 2,200円
~300万円 3,300円
以降、100万円増えるたびに1100円追加

出典:楽天証券公式サイト

いちにち定額コースは1日の合計取引金額で手数料が決まります。細かい取引を1日に何度も行うという場合に向いています。現物取引と信用取引をトータルして100万円までの取引なら、手数料無料で取引できるのが嬉しいポイントです。

現物取引と信用取引を合算した1日の合計取引金額で取引手数料が決まります。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。

出典:楽天証券

超割コースといちにち定額コースどっちを選ぶべき?

楽天証券の「超割コース」と「いちにち定額コース」にはそれぞれに特徴があるので、自身の取引タイプに合わせて選ぶのがおすすめです。

超割コースは、いちにち定額コースに比べて1回分の手数料が安価なのが特徴です。取引回数が少なく、かつ大口取引を行う人に向いているコースです。たとえば150万円の取引を1回行う場合、超割コースなら税込640円の手数料です。しかし、いちにち定額コースでは税込2,200円かかります。

一方、いちにち定額コースは、細々とした取引を数多く繰り返すタイプの人に向いています。超割コースでは、5万円以下の取引でも1回あたり税込55円かかるので、同日に20回繰り返すと手数料の合計は税込1,100円になります。いちにち定額コースだと、1日の取引合計額が100万円以下なら手数料がかかりません。

自分の取引のやり方は、大口取引を数少なく行うタイプなのか、小口取引を細かく繰り返すタイプなのかを見極めましょう。そのうえでコース選択をするのが、手数料をお得にするポイントです。

楽天証券でのコース変更の方法は?

楽天証券では、マイメニューから簡単に何度でも、コース変更を行えます。コース変更の手続きを営業日の15:30までに行うと、翌営業日にはコース変更が完了します。

手数料コースの変更方法
PCサイトにログイン後、画面右上「マイメニュー」→お客様情報の設定・変更「各商品に関する設定 国内株式」→「手数料コースの確認・変更」→「コースを変更」より変更することができます。

出典:楽天証券

ただし、執行中の注文を入れた状態では、手数料コースの変更は行えないため注意しましょう。一度注文を取り消したあと、コース変更を行うようにしましょう。

楽天証券と主要ネット証券7社の国内株式手数料を比較

Q.楽天証券の国内手数料はほかの証券会社と比べて安いのでしょうか?
A.楽天証券の国内手数料は、ほかの証券会社と比べると、超割コースもいちにち定額コースも比較的高めなのが特徴です。ただし、投資金額によっては手数料無料で取引することも可能です。

ここでは、1回の取引に対する手数料を以下の表で比較します。楽天証券の場合は「超割コース」が該当します。楽天証券の手数料の特徴や、手数料だけではない人気の秘密なども解説します。

<ネット証券8社の現物取引手数料比較(1約定毎プラン)>

~10万円 ~20万円 ~50万円 ~100万円 ~150万円 ~3,000万円 3,000万円~
楽天証券(超割コース) 99円 115円 275円 535円 640円 1,013円 1,070円
SBI証券 99円 115円 275円 535円 640円 1,013円 1,070円
松井証券※1 0円 0円 0円 1,100円 2,200円 200万円まで:2,200円
※以降100万円ごとに1,100円増加、上限手数料は11万円
マネックス証券 110円 198円 275〜495円 成行:1,100円
指値:1,650円
100万円以上:
成行:約定金額の0.11%
指値:約定金額の0.165%
DMM株 55〜88円 106円 198円 374円 440円 300万円まで:660円 300万円以上:880円
auカブコム証券 55~99円 115円 275円 535円 100万円以上:約定金額×0.099%(税込)+99円【上限:4,059円】
SBIネオトレード証券 50~88円 100円 198円 374円 440円 300万円以下:660円 (300万円以上:880円
GMOクリック証券 50~90円 100円 260円 460円 550円 880円 930円

<ネット証券7社の現物取引手数料比較(定額プラン)>

〜100万円 〜200万円 〜300万円
楽天証券(いちにち定額コース) 0円 2,200円 3,300円(以降、100万円増えるごとに1,100円を追加)
SBI証券(アクティブプラン) 0円 1,238円 1,691円(以降100万円増えるごとに295円を追加)
松井証券 1,100円(50万円までは0円) 2,200円(100万円超えるごとに1,100円) 3,300円
マネックス証券 550円 550円 550円(100万円超、300万ごとに2,750円加算)
auカブコム証券 0円 2,200円 3,300円(以降100万円ごとに1,100円加算)
SBIネオトレード証券 0円 1,100円(〜150万円以下は880円) 1,540円(以降100万円増加ごとに295円を追加)
GMOクリック証券 0円 1,238円 1,691円(以降100万円増えるごとに295円を加算)

楽天証券SBI証券松井証券マネックス証券DMM.com証券auカブコム証券SBIネオトレード証券GMOクリック証券の公式サイトをもとに作成(2022年1月9日時点)
※1:松井証券は定額プランのみの提供
※DMM株は定額プランの提供なし

取引ごとの手数料を安くおさえたいなら楽天証券よりSBIネオトレード証券やDMM株、GMOクリック証券

1回の取引金額ごとに手数料が決まるプランでネット証券各社を比較すると、DMM株、SBIネオトレード証券、GMOクリック証券の方がわずかながら楽天証券の「超割コース」よりも安くなっています。手数料の安さだけを重視するなら、10万円までの少額の場合から300万円を超えるような高額の場合まで、どの取引でも安い手数料となっているこの3社に軍配が上がります。

定額プランで1日100万円以上取引するならSBI証券やSBIネオトレード証券

楽天証券のいちにち定額コースでは、1日100万円までの取引は手数料が無料になります。楽天証券のサービスや商品に魅力を感じていて、1日100万円までの少額取引をする方なら、楽天証券を選ぶのがおすすめです。ただし、取引金額が100万円を超える場合は楽天証券よりもSBI証券やSBIネオトレード証券のほうが低水準です。

年齢が25歳以下の人の場合は、手数料無料で利用できる松井証券を検討してみましょう。

少額投資なら楽天証券、SBI証券

1日に何度も少額投資をする方や、1日の取引が100万円以内でおさまる方は、定額コースのある楽天証券やSBI証券がお得です。楽天証券のいちにち定額コースと同じようなプランが、SBI証券のアクティブプランとなっています。ただどちらのプランも100万円を超えた時点で、超割コースやスタンダードプランの手数料よりも割高になるので注意しましょう。

楽天証券で手数料を無料にする方法とは?

Q.楽天証券で手数料が無料になるのはどんなときですか?
A.楽天証券で手数料が無料になる方法は、2つあります。「いちにち定額コース」で、100万円までに取引を抑えることと、超割コースで大口優遇されることです。

前述の通り、「いちにち定額コース」では100万円までの取引であれば、手数料が無料になります。ここでは大口優遇で受けられる特典と判定条件を見ていきましょう。

楽天証券で大口優遇を達成すると受けられる特典

楽天証券では、大口優遇によって「超割コース」における現物取引および信用取引の手数料が優遇されます。現物取引においては10万円までが無料、信用取引においては50万円超までが無料になります。

楽天証券の手数料はお得?手数料を無料にする方法は?SBI証券など主要ネット証券と徹底比較!
(画像=楽天証券より引用)

また大口優遇によって、ポイントの還元率も通常の1%から2%にアップします(「超割コース」の場合)。

楽天証券の手数料はお得?手数料を無料にする方法は?SBI証券など主要ネット証券と徹底比較!
(画像=楽天証券より引用)

信用取引・貸し株・投資信託における大口優遇達成条件

信用取引、貸し株、投資信託の約定代金や残高によって、大口優遇の判定を受けることができます。

信用取引について、大口優遇を受けるための条件は次の3つです。

・1日の新規建約定金額合計額が投資信託3,000万円以上
・1ヵ月の新規建約定金額の合計額が3億円以上
・その日の15時時点の信用建玉残高が3000万円以上

貸し株と投資信託については、以下の1点が条件です。

・1ヵ月の平均残高が3,000万円以上

信用取引・貸し株・投資信託合わせて5つの条件のなかから、どれか1つの条件をクリアすれば大口優遇されます。さらに1度条件をクリアすれば3ヵ月間、優遇が継続するのもメリットです。高額の取引をすることの多い方は、達成条件をしっかり確認しておきましょう。

楽天証券はNISA、つみたてNISAを利用すれば手数料が無料に

Q.楽天証券のNISAではどのような費用が無料になるのですか?
A.口座開設料や管理料、国内株式の買付手数料や売却手数料です。また投資信託の買付手数料なども無料です。

NISAは少額投資をしてみたい方、将来の資産形成に投資信託を考えている方などに向いている制度です。制度の詳細を解説していきましょう。

NISAとは?

NISAとは?
投資を行う場合に税制が優遇される「少額投資非課税制度」のこと。NISAには、一般NISAとつみたてNISAの2種類がある。

通常、投資で得た収益には20.315%の税金がかかります。しかしNISAを利用すれば、一定額までの投資で得た利益については非課税になります。

一般NISA

2014年に始まった一般NISAは、年間非課税枠が120万円で非課税期間は最長で5年間になります。株式やETF(上場投資信託)、投資信託を中心に投資でき、対象商品が豊富なのも魅力です。

つみたてNISAに比べると、豊富な商品で自由に投資ができ、投資タイミングも自由に調整可能です。 楽天証券公式サイトによると、「一般NISAの手数料は、口座開設料・管理料、国内株式(国内ETF・ETN・REITを含む)の買付手数料、売却手数料、投資信託の買付手数料が無料」となっています。

出典:楽天証券「一般NISAの手数料」

つみたてNISA

つみたてNISAは2018年にスタートしたもので、長期的に積み立てていくことで資産形成ができる制度です。1年間の非課税枠は40万円までで、期間は最長20年です。つみたてNISAで購入できる商品は、ノーロード投信という販売手数料が無料の商品となっているため、買付手数料がかかりません。

つみたてNISAの投資対象商品は投資信託のみです。楽天証券やSBI証券などネット証券大手は投資信託に100円から投資できるので、少額投資にも向いています。20年という長期の非課税期間が用意されているのもメリットです。

つみたてNISAは、長期・積立投資を行う制度設計になっているため、投資初心者に向いていると言えるでしょう。

一方、つみたてNISAは対象商品や購入のタイミングが限定的なので、投資に慣れている方には物足りなく感じるかもしれません。

楽天証券の手数料はお得?手数料を無料にする方法は?SBI証券など主要ネット証券と徹底比較!
(画像=金融庁より引用)

<一般NISAとつみたてNISAの比較>

NISA つみたてNISA
非課税期間 最大5年間 最大20年間
非課税対象 株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益 一定の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益
非課税投資枠 年間120万円 年間40万円
投資対象 上場株式・ETF・公募株式投信・REITなど 長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託
投資可能期間 2014年〜2023年 2018年〜2042年
購入手数料
(楽天証券の場合)
無料 無料
買付方法 通常の買付け・積立投資 積立投資(累積投資契約に基づく買付け)のみ

金融庁の公式サイトをもとに筆者作成

楽天証券以外の主要ネット証券で手数料が無料になる条件とは?

Q.楽天証券以外の証券会社で、買付手数料などを無料にする方法はありますか?
A.キャンペーン期間中に口座開設することで、一定期間無料になるケースがあります。また定額プランでの取引において、約定代金が一定金額までなら手数料が無料になるケースもあります。

詳しい証券会社ごとの条件は下表のとおりです。自分にとってお得に使えそうな条件を、確認してみてください。

<取引手数料が無料になるケース(楽天証券以外)>

SBI証券 アクティブプランを選択し、1日の約定代金合計を100万円以下に抑える
松井証券 1日の約定代金合計を50万円以下に抑える
丸三証券 口座開設から2か月間は株式取引手数料無料
岩井コスモ証券 スタンダードコースを選択し、信用取引の日計り取引を行うと手数料無料。1約定の建玉金額が200万円以上なら、買い方金利・貸し株料も無料
岡三オンライン証券 定額プランなら1日100万円までの取引手数料が無料
SBIネオトレード証券 信用取引は手数料完全無料
GMOクリック証券 定額プランの場合、1日100万円までの取引手数料が無料
VIPプランの場合、信用取引手数料完全無料

SBI証券松井証券丸三証券岩井コスモ証券岡三オンライン証券SBIネオトレード証券GMOクリック証券(2022年1月9日時点)

楽天証券のいちにち定額コース同様、決められた代金以内なら手数料が無料というコースを用意しているのは、SBI証券、松井証券、岡三オンライン証券、GMOクリック証券です。

また丸三証券のように新規口座開設から一定期間だけ無料の会社や、SBIネオトレード証券やGMOクリック証券のように、信用取引の手数料が無料の会社もあります。自分の使い方に合わせて、お得な証券会社を選ぶとよいでしょう。

各社の手数料キャンペーンもチェック

多くの証券会社では、新規口座開設からしばらく手数料を無料にしたり割引したりするキャンペーンが行われています。少しでも手数料を節約したいという方は、このようなキャンペーンの時期を狙って、口座開設をするのもおすすめです。

<証券各社のキャンペーン例>

  キャンペーン・特典内容 適用条件
SBI証券 期間中のくりっく株365取引手数料を最大5,000円現金還元 期間中にキャンペーンエントリーして、新規取引を行う
DMM株 口座開設後、1ヵ月間国内株の取引手数料が無料 口座開設登録+世帯主情報と内部関連情報の登録
野村證券 期間中に対象銘柄を「投信積立」で購入した方に毎月の購入金額合計50万円までの購入手数料相当額をキャッシュバック 個人の顧客に限る

SBI証券DMM株野村證券の公式サイトをもとに筆者作成(2022年1月9日時点)

楽天証券における海外株式の手数料と商品の特徴

Q.楽天証券の海外株式の特徴はどのようなものですか?
A.楽天証券は、米国株や中国株をはじめとした6ヵ国の株を取り扱っています。他社と比較して、海外ETFの取扱商品数が多いのも特徴です。

<楽天証券の海外株式手数料一覧(税込)>

手数料 最低手数料 上限手数料 為替手数料
米国株 約定代金の0.495% 0円(約定代金2.22米ドル以下) 22米ドル 25銭
中国株 約定代金の0.55% 550円 5,500円 香港株が片道±15銭
上海A株が片道±20銭
シンガポール 約定代金の1.1% 550円 なし 片道±83銭
タイ 約定代金の1.1% 550円 なし 片道±8銭
マレーシア 約定代金の1.1% 550円 なし 片道±43銭

出典:楽天証券

楽天証券の海外株式手数料はSBI証券と同等、外国ETFが豊富

楽天証券の海外株式手数料はネット証券大手のSBI証券と同水準です。取扱国数は業界最多のSBI証券の9ヵ国に次ぐ、6ヵ国です。

また、楽天証券は海外ETFの取り扱いが豊富です。米国ETF/ETNを355本、中国ETFを22本、シンガポールETFを13本取り扱っています。たとえばDMM株では、米国ETFが138本、マネックス証券では米国ETFが349本、中国ETFが12本となっているため、楽天証券の取扱の豊富さがわかります。

ETFとは?
ETFとは上場投資信託のこと。海外ETは、海外の取引所に上場している投資信託を指す。

海外ETFとは、海外の取引所に上場している投資信託を指します。海外の株式指数との連動を目指すETFのほか、レバレッジ型、インバース型、テーマ型ETFなど様々な種類があります。 また、米国ETNとは、海外の株価指数やコモディティ指数との連動を図る指標連動証券で、米国に上場しているものを指します。

出典:楽天証券

楽天証券は多くの国の株式に投資したい人、豊富な選択肢のなかから海外ETFに投資をしたいと考えている方に適しています。

楽天証券と主要ネット証券との海外株式手数料を比較

Q.楽天証券の海外株式手数料はほかの証券会社と比べて安いのですか?高いのでしょうか?
A.楽天証券の手数料は、SBI証券、マネックス証券、DMM株と同様か、やや高いです。ただし、手数料が安い証券会社よりも、投資できる対象国が多いので、その点も検討材料にいれるのがいいでしょう。

以下ではネット証券主要3社と楽天証券の海外株式手数料を比較し、特徴やおすすめポイントなどを、詳しく解説していきます。

<楽天証券と主要3社の外国株式手数料の比較>

  米国株 中国株 シンガポール タイ マレーシア
楽天証券 約定代金の0.495% 約定代金の0.55% 約定代金の1.1% 約定代金の1.1% 約定代金の1.1%
SBI証券 約定代金の0.495% 約定代金の0.286% 約定代金の1.1% 約定代金の1.1% 約定代金の1.1%
マネックス証券 約定代金の0.495% 約定代金の0.275%
DMM株 約定代金にかかわらず一律0円

楽天証券SBI証券マネックス証券DMM株の公式サイトをもとに筆者作成

楽天証券とSBI証券、マネックス証券、DMM株の海外株式手数料を比較すると、米国株ではDMM株が約定金額にかかわらず、一律0円です。DMM株の手数料無料は他社にはないサービスで、優位性があります。

中国株については、楽天証券の他にSBI証券とマネックス証券が取り扱っています。どちらも楽天証券に比べて、取引手数料が割安です。

シンガポール、タイ、マレーシアについては、楽天証券とSBI証券しか取り扱いがなく、どちらも同様の取引手数料となっています。

このように海外株式投資をするうえで、手数料の面だけでみると楽天証券は特筆して有利とは言い難いのが現状です。しかしシンガポールやタイ、マレーシアなど、他のネット証券ではあまり取り扱いのない国の株式に投資できるのは、楽天証券の強みでしょう。

ただSBI証券と比較すると、楽天証券は中国株の手数料が割高で、取り扱い国数も3ヵ国少ないため、海外株式で積極的に取引をしたいという方にとっては、SBI証券が優位と言えるでしょう。

米国株投資を無料で行いたいならDMM株

米国株を中心に行いたい方は、約定代金にかかわらず、手数料が無料のDMM株を選ぶのがおすすめです。

ただしDMM株は、海外株式の取り扱いが米国株しかありません。さまざまな国の商品の中から選びたいという方には、物足りないかもしれません。米国株だけに投資をしたいのか、それ以外の国にも選択肢を持ちたいのかなどを事前に確認するようにしましょう。

ASEAN株の少額投資なら楽天証券

シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシアの4ヵ国の株式を、まとめてASEAN株と呼びます。これらのASEAN株に1回の約定代金が、20~30万円以下の比較的少額な取引をする場合は、SBI証券よりも楽天証券のほうが最低手数料が安いためお得です。

例えば、楽天証券でASEAN株を30万円取引する場合、国内手数料が3,300円に最低手数料が550円ですが、SBI証券の場合は国内手数料が3,300円に最低手数料が日本円で約2610円となります。(30.8シンガポールドル)

ASEAN株の少額取引を中心に取引を行いたい方は、楽天証券での取引を検討するのがおすすめだといえます。

また楽天証券は日本円で取引できる点も魅力です。

楽天証券のアセアン株式取引は、日本円で注文いただけます。 現地通貨(シンガポールドル、タイバーツ、マレーシアリンギット、インドネシアルピア)をお客様ご自身でご準備いただく必要はありません。 また、売却代金や配当金も日本円での受け取りとなります。

出典:楽天証券

楽天証券の3つのメリット

Q.楽天証券のメリットはなんですか?
A.楽天証券の他との違いは、なんといっても楽天経済圏で利用することで、多くのメリットを享受できることです。特に楽天市場や楽天銀行など、楽天グループの利用が多い方におすすめです。

楽天証券は、ツールの利便性や、情報が豊富に提供されていることもメリットです。詳しくは以下から確認してみてください。

楽天証券の3つのメリット

  1. 楽天経済圏を利用するとお得度が増す
  2. 取引ツール「MARKETSPEEDⅡ」「iSPEED」が便利
  3. さまざまな投資情報が手に入る

メリット1:楽天経済圏を利用するとお得度が増す

楽天証券は楽天銀行や楽天カードと一緒に使うことで、多くのメリットが受けられるのが魅力です。

ポイント投資ができる!さらにカード決済で楽天ポイントを効率よく貯められる

楽天証券は楽天市場や楽天銀行、楽天カードなどを利用して貯まったポイントを使って、投資信託などに投資できます。

まだ一度も投資をしたことがない人は、現金を元手に投資することに抵抗があるかもしれません。そのような人でも、買い物をして貯まったポイントを貯金感覚で、投資の元手に回せます。ポイント投資ははじめての投資にぴったりです。

また、楽天カードで投信積立の決済を行うと100円につき1ポイントのポイント還元があります。たとえばつみたてNISAで年間40万円積み立てる場合、決済方法を楽天カードクレジット決済にすることによって、4,000ポイントが還元されます。

付与された楽天ポイントを利用して、またポイント投資に回せるので投資の幅を広げられます。

カード決済での積立可能額は毎月100円から5万円となっています。はじめは少額で投信積立をしてみたいと考えている人にも、ぴったりといえるでしょう。

楽天証券の手数料はお得?手数料を無料にする方法は?SBI証券など主要ネット証券と徹底比較!
(画像=楽天証券より引用)

楽天銀行と楽天証券の口座連携サービスで、楽天銀行の金利が上がる

楽天証券を使う際に楽天銀行と連携することで、普通預金の金利が通常の5倍の年0.1%に上がるのも、うれしい特徴です。

また金利が優遇されるだけでなく、口座を連携することで自動入出金(スイープ)の設定も可能です。便利に利用するなら、楽天銀行を連携させた方がよいでしょう。

自動入出金(スイープ)とは楽天銀行と楽天証券の資金移動サービスです。 銀行口座と証券口座を資金が自動で移動するので、お客様による入出金の操作の必要がありません。

出典:楽天証券
楽天証券の手数料はお得?手数料を無料にする方法は?SBI証券など主要ネット証券と徹底比較!
(画像=楽天証券より引用)

メリット2:取引ツール「MARKETSPEEDⅡ」「iSPEED」が便利

楽天証券には、MARKETSPEEDⅡやiSPEEDといった、便利な取引ツールが多数用意されています。ネット証券ならではの、使い勝手のよさと機能性の高さを兼ね備えたツールとなっています。

MARKETSPEEDⅡ

無料で利用可能な「MARKETSPEEDⅡ」は、さまざまな機能を備えた便利ツールとなっています。主な特徴は以下のとおりです。

楽天証券の手数料はお得?手数料を無料にする方法は?SBI証券など主要ネット証券と徹底比較!
(画像=楽天証券より引用)

MARKETSPEEDⅡの特徴

  • 国内株式だけでなく海外株取引にも対応
  • 情報収集し、発注するまでが1画面で完結しわかりやすい
  • 銘柄、相場状況などがパッと見ただけでわかる

MARKETSPEEDⅡは投資上級者にとってもしっかりと情報を得られます。さらに初心者にもわかりやすい仕様であることが、人気のポイントとなっているのです。

iSPEED

楽天証券では、スマートフォン向けの「iSPEED」というアプリも用意されていて、こちらも人気があります。

楽天証券の手数料はお得?手数料を無料にする方法は?SBI証券など主要ネット証券と徹底比較!
(画像=楽天証券より引用)

iSPEEDの特徴

  • 国内株式だけでなく海外株取引にも対応
  • 自分で使いやすいように、オリジナルの投資情報画面を作れる
  • 気になっている銘柄についてのニュースなどを、リアルタイム通知してくれる機能がある(株アラート機能)

スマートフォンを中心に使っているという人にとっては、取引から情報収集までをデバイス1つで完結できるのは大きなメリットと言えるでしょう。

メリット3:さまざまな投資情報が手に入る

楽天証券では口座をもっていることで、有料のコンテンツも無料でチェックできるのが、魅力の1つとなっています。チェックできる情報について、以下に紹介していきましょう。

楽天証券で入手できる情報

  • 日経テレコンやロイター・ジャパン、バロンズ・ダイジェストなどのニュースを無料で閲覧可能
  • 会社四季報やWUICKリサーチネット、Longineの決算速報などの投資をするうえで役立つ、コンテンツをチェックできる
  • 参加無料のセミナーや投資情報メディア「トウシル」や、YouTube配信など楽天証券独自のコンテンツを配信

投資に慣れている上級者にとっても、嬉しい情報が多く揃っています。これからどのように投資すればよいか悩んでいる初心者にとっても、わかりやすい情報が数多く用意されていて、安心できるでしょう。

楽天証券の2つのデメリット

Q.楽天証券のデメリットはなんですか?
A.主なデメリットは、ミニ株投資の制度がないことやIPO投資の取り扱い数が他社に比べて少ないことです。

デメリットの中には自身の投資スタイルによっては、あまり気にならないものもあるでしょう。デメリットとなる部分が自分に関係があるのかをチェックしてから、証券会社を選ぶのが大切です。

楽天証券の2つのデメリット

  1. ミニ株投資ができない
  2. IPO件数が少ない、NISAでIPOができない

デメリット1:ミニ株投資ができない

ミニ株とは?
ミニ株とは単元未満株のこと。本来の取引が100株単位で行われるところ、1株から取引ができる制度。

SBI証券やマネックス証券ではミニ株の取り扱いがあります。しかし楽天証券にはないのが、デメリットのひとつです。

ただしミニ株でなくても、少額投資ができる方法はあります。たとえば、ポイントを利用した少額投資です。貯まった楽天ポイントを使って、少額から投資信託を積み立てられます。またポイント投資ではなくても、投資信託は100円から積み立てが可能です。

楽天証券が提供しているさまざまサービスを使い分ければ、ミニ株ができないデメリットも解消されるでしょう。

デメリット2:IPO件数が少ない、NISAでIPOができない

IPOとは?
IPOとは新規公開株のこと。初値売りによって利益を得られる可能性が高いので、個人投資家から人気がある。

楽天証券におけるIPOの取扱件数は、他社に比べると少ないというデメリットがあります。たとえば、SBI証券では2020年時点で85件の取り扱いがあります。一方、楽天証券では38件です。

ただし、楽天証券では近年IPOに注力してます。2018年の11件から2020年に38件に増加しており、これからも期待できます。また楽天証券では完全平等抽選制が取られているため、資金が比較的少ない、個人投資家でも当たりやすいのはメリットです。

楽天証券の手数料はお得?手数料を無料にする方法は?SBI証券など主要ネット証券と徹底比較!
(画像=楽天証券より引用)

一方、楽天証券は、IPOの取り扱いが少ないだけでなく、NISAでIPOができないという部分もデメリットです。SBI証券や岡三オンライン証券などはNISAでもIPOができるので、その点では楽天証券より有利だと言えます。

楽天証券とSBI証券を徹底比較!どちらに口座開設すべきか?

Q.楽天証券とSBI証券はどっちがいいですか?
A.手数料だけでなく、利便性や取扱商品の豊富さなどさまざまなポイントを比較する必要があるので、どちらの方がよいというのは一概にはいえません。自分がどのような点を重視するのかによって、向いている証券会社が変わるといえるでしょう。

2社の手数料を比較し、SBI証券のメリット・デメリットをチェックして、楽天証券と比較していきます。

楽天証券とSBI証券の手数料で比較

楽天証券とSBI証券には、どちらも1日定額コースと約定ごとコースが用意されています。

・1日定額コース
楽天証券:「いちにち定額コース」
SBI証券:「アクティブプラン」

・約定ごとコース
楽天証券:「超割コース」
SBI証券:「スタンダードプラン」

<1日定額(現物取引)>

楽天証券 SBI証券
~100万円 0円 0円
~200万円 2200円 1238円
~300万円 3,300円(以降100万円ごとに1,100円増加) 1,691円(以降100万円ごとに295円増加)

楽天証券SBI証券の公式サイトをもとに筆者作成(2022年1月16日時点、金額は税込)

<1日定額(信用取引)>

楽天証券 SBI証券
~100万円 0円 0円
~200万円 2200円 880円
~300万円 3,300円(以降100万円ごとに1,100円増加) 1,320円(以降100万円ごとに440円増加)

楽天証券SBI証券の公式サイトをもとに筆者作成(2022年1月16日時点、金額は税込)

楽天証券では、いちにち定額コースは現物取引と信用取引の取引額が合計されて、手数料が決定します。一方、SBI証券のアクティブプランでは、現物取引、制度信用取引、一般信用取引がそれぞれ別々に計算されます。

<約定ごと(現物取引)>

楽天証券 SBI証券
~5万円 55円 55円
~10万円 99円 99円
~20万円 115円 115円
~50万円 275円 275円
~100万円 535円 535円
~150万円 640円 640円
~3,000万円 1,013円 1,013円
3,000万円~ 1,070円 1,070円

楽天証券SBI証券の公式サイトをもとに筆者作成(2022年1月16日時点、金額は税込)

<約定ごと(信用取引)>

楽天証券 SBI証券
~10万円 99円 99円
~20万円 148円 148円
~50万円 198円 198円
50万円~ 385円 385円

楽天証券SBI証券の公式サイトをもとに筆者作成(2022年1月16日時点、金額は税込)

楽天証券では、約定ごとのコースの場合、大口取引をすると手数料が優遇されます。SBI証券も、信用取引のみ大口取引で手数料優遇があります。

具体的には、楽天証券の大口優遇については、現物取引での約定代金10万円までは手数料無料となります。信用取引では約定代金にかからず無料です。

SBI証券では、大口優遇によって信用取引の手数料が無料になります。

1日定額は楽天は100万円まで、SBI証券は300万円までが無料

1日定額コースは、楽天証券の場合現物取引や信用取引すべての合計取引額が100万円までは無料と定められています。しかし、SBI証券は現物取引、制度信用取引、一般信用取引がそれぞれ100万円まで無料となります。合計すると300万円まで、無料になるのがメリットです。

もし、さまざまな投資を幅広く行う場合は、SBI証券のように別計算で計上してくれるほうがお得になるため、チェックしておきましょう。

国内株式・ETFを取引するなら楽天証券よりSBI証券

国内株式やETFの取引を行うなら、1日定額コースが割安なSBI証券のほうが有利だといえます。またETF取引に関しては、どちらのコースを選んでもSBI証券なら信用取引手数料が無料になります。

手数料以外の点をみても、取扱市場が楽天証券は東証と名証だけなのに対し、SBI証券では福証と札証もあります。国内株式やETFをメインに投資がしたい人は、覚えておくとよいでしょう。

SBI証券のメリットは?楽天証券と比較

ここからはSBI証券のメリットをチェックして、楽天証券と比較していきます。

SBI証券はIPO銘柄数が最多、楽天証券は100%抽選

SBI証券のIPO取扱数は、ネット証券各社の中です。IPO銘柄は上場直後に値上がりすることが多いので、多くの投資家に人気です。SBI証券は取扱件数が多く幅広い銘柄から選べるのがメリットです。

SBI証券では2020年時点で85社のIPO取り扱いがあり、楽天証券は38社です。それぞれ抽選方法にも違いがあり、SBI証券では60%が抽選で30%がIPOチャレンジポイントにもとづき、10%が投資状況の適合性の原則にもとづくとされています。それに対して楽天証券は100%抽選のため、誰でも平等に申し込めるのが特徴です。

SBI証券は外国株の取り扱いが9カ国、楽天証券は6カ国

SBI証券では、他のネット証券と比べて外国株の取扱数が多いのもメリットです。米国株のほか、中国、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシアの株取引ができ、ネット証券最多です。

一方で楽天証券は米国、中国、シンガポール、インドネシア、タイ、マレーシアの6カ国です。より多くの国の株取引を検討しているなら、選択肢の多いSBI証券が有利でしょう。

SBI証券のデメリットは?楽天証券と比較

次に、SBI証券のデメリットを確認しながら、楽天証券と比較します。

SBI証券はデモ口座に未対応、楽天証券はデモ口座がある

初心者にとってありがたいサービスの1つが、デモ口座です。デモ口座とは本当の投資と同じような環境で、投資を体験できる口座です。SBI証券では、デモ口座に対応していません。

一度も投資を体験したことのない人からすると、実際に取引するような練習環境がある点はメリットです。対して、楽天証券ではデモ口座が用意されているため、初心者も安心して初めての投資に臨めるのが、うれしいポイントです。

SBI証券は日米の株取引アプリが別、楽天証券は1つのアプリで可能

SBI証券では日本株式、米国株式の取引ができるアプリが用意されています。しかし残念ながら国内株式と米国株式の取引は、別のアプリを使う必要があります。アプリをいちいち切り替えなくてはならないため、ユーザーにとって利便性が下がる点はデメリットです。

一方、楽天証券のスマートフォンアプリ「iSPEED」では、国内株式と米国株式の取引を行えます。お気に入り銘柄を合わせて、2,000銘柄も登録できます。アプリの利便性に重きをおく場合は、楽天証券の方がより便利だといえるでしょう。

楽天証券と他のネット証券の口座を併用するメリットはあるのか?

Q.楽天証券と他のネット証券を併用するとメリットはありますか?
A.他の証券会社と併用して口座を持つことで、各社の特徴や強みを最大限に享受できます。自分にとって使いやすい口座をみつけられるというメリットもあります。しかしデメリットもあるため、自分にとって複数口座開設が向いているのかを検討する必要があります。

併用するメリット:投資ツールの使い分けやIPO当選のチャンス拡大

証券口座を併用するメリットの1つは、それぞれの証券会社が持つ強みや得意分野、特徴を最大限に享受できることでしょう。

たとえば人気の高い楽天証券と、SBI証券のどちらも口座を開設したとします。これらにはそれぞれ、人気のポイントや強みといわれている特徴があります。

楽天証券は「MARKETSPEEDⅡ」や「iSPEED」といったような、ネット証券ならではのツールやアプリが使いやすいと評価されているのです。便利に投資したい人にぴったりです。またSBI証券はIPOの取り扱い数が多かったり、PTS取引(私設取引システム)によって8:20~23:59までリアルタイム取引ができたりという、便利なポイントがあります。

複数口座を開設することで、楽天証券におけるツールの強みや利便性、SBI証券におけるIPO取引の強みなどを相互に補完することができます。

またさまざまな証券会社を使い分けてみることで、自分にとって使い勝手のよい証券会社を探せます。いくつかの証券会社を使い続ける中で、自分にとってどの会社が合っているのかがわかるようになるのも、複数口座を所持するメリットです。

併用するデメリット:管理が大変

口座を併用することで、それぞれの会社のメリットを享受できるのはうれしいポイントです。しかしデメリットとして、資金管理やリスク管理が煩雑になる点があげられます。

また複数口座で取引を行うケースでは、確定申告の必要性が出てくる場合もあります。たとえば源泉徴収をしてもらえる特定口座で利益を出し、別の口座で損失が出た場合です。この場合は、自身で確定申告をして損益通算しなければなりません。

楽天証券に関するQ&A

最後に、楽天証券に関する主なQ&Aを見ていきましょう。

Q.楽天証券の口座は誰でも開設可能?

A.楽天証券の口座を開設するにあたって、日本国内に居住していること、反社会的勢力ではないこと、口座取得者本人からの申し込みであることが条件となっています。これ以外の理由で審査に落ちた場合は、楽天証券からのメールに理由が記載されています。

Q.楽天証券の口座開設にかかる期間は?

A.口座開設には、スマホと運転免許証及び個人番号カードを使う「スマホで本人確認」と、それ以外の本人確認書類を使ったり、パソコンから提出したりする「書類アップロードで本人確認」の2パターンがあります。「スマホで本人確認」なら最短翌営業日以降、「書類アップロードで本人確認」なら約5営業日で開設可能です。

Q.楽天証券の口座開設に必要なものは?

A.口座開設には、本人確認書類とスマホおよびパソコンが必要です。本人確認書類は、運転免許証や個人番号カード、住民票の写しや印鑑登録証明書・健康保険証や、パスポートなどがあります。

Q.楽天証券のポイントは投資に使える?

A.楽天証券では、楽天市場や楽天カードなどで貯まったポイントで投資ができます。投資信託や国内株式、米国株式やバイナリーオプションなど、幅広い商品に投資が可能です。

Q.楽天証券はどんな人におすすめ?

A.楽天証券は、楽天市場や楽天カードを頻繁に利用している方におすすめです。貯まったポイントを投資に回せるからです。現金を使わずにポイントを投資に回せるのは、初心者で現金を使うのは少し怖いという人にもメリットとなります。

楽天証券は楽天経済圏のメリットをフルに生かしたい人に最適

この記事では主に楽天証券の手数料について、SBI証券をはじめとする他の主要ネット証券と比較しながら、解説しました。楽天証券は楽天経済圏で利用することで、より大きなメリットを享受できる証券会社です。

楽天証券は「超割コース」「いちにち定額コース」の2つのプランから自分に合った手数料体系を選択できたり、便利な投資ツールが利用できたりする点もメリットです。

他の証券会社との併用も選択肢に入れつつ、まだ楽天証券の口座を持っていない場合は、ぜひとも一度、口座開設を検討してみてください。

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