スポーツウオッチを代表する人気ジャンルとして定着しているダイバーズウオッチ。1953年に登場したロレックスのサブマリーナーがその原点のひとつとされており、同時期には、オメガとブランパンからも、それぞれシーマスター300とフィフティファゾムスという回転ベゼルを持つ同様のダイバーズウオッチが発表された。

現在でも、この逆回転防止ベゼルを備えたデザインがダイバーズウオッチの定番スタイルとなっているが、この構造はコストと手間がかかるため、製造できるのは前述した一部のメーカーに限られていたとされる。

ダイバーズウオッチは大衆に浸透する際に、逆回転防止ベゼルを備えたスタイルとは別に多くのブランドに採用されたが、より製造しやすいコンプレッサーケースの存在だった。このコンプレッサーケースとはケースメーカーのEPSA社が、ダイバーズウオッチ用のケースとして開発したもので、これをスイスの各時計メーカーに供給した。それによって多くのメーカーでもダイバーズウオッチの製造が可能になったというわけだ。

今回は、この往年のダイバーズウオッチに採用された“コンプレッサーケース”を手頃な価格で再現したモデルに注目。本格ダイバーズウオッチ仕様のモデルから、手頃なスポーツモデル仕様のモデルまで様々だが、10万円を切る価格帯から、おすすめの3モデルを紹介していく。

【EPSA社が開発したコンプレッサーケースとは?】

【10万円以下から編集部が厳選】コンプレッサーケース採用のダイバーズウオッチを再現した狙い目4モデル
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

ケースメーカーのEPSA社が開発。ケースにかかる水圧を利用して、水深が増すごとに密閉度を高めるという、ダイバーズウオッチ用のケースとして1955年に特許を取得する。このコンプレッサーケースは経過時間を確認するための回転式スケールをベゼルではなく風防ガラスの内側に設け、2時位置のボタンで操作するという仕様だった。コンプレッサーケースはジャガー・ルクルトやロンジンなど名だたるスイスの高級メーカーも採用していたことが知られている(写真はコンプレッサーケースを使って1960年代に販売されていた当時のダイバーズウオッチ。右から、ハミルトン、ウイットナー、エニカ)。

【編集部のおすすめモデル-01】

BALTIC WATCHES(バルチック)
コンプレッサー ダイバー ウォッチ ブルーダイアル オートマチック デュアルクラウン

【10万円以下から編集部が厳選】コンプレッサーケース採用のダイバーズウオッチを再現した狙い目4モデル
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

アンティークコレクターを父に持ち、自身も熱心な時計コレクターであるエティエンヌ・マレク氏が2017年にフランスで創設したバルチック。象徴的な機能である双方向回転式インナーベゼルの立体的な造形、往年の潜水時計を彷彿とさせる大振りなリューズ、ツールウオッチらしい質感を醸すステップベゼルを備えたソリッドなケース、フレームのない夜光インデックスと、こだわりを感じさせるディテールがマニア心をくすぐる。

【10万円以下から編集部が厳選】コンプレッサーケース採用のダイバーズウオッチを再現した狙い目4モデル
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

■Ref. bl-aquablucp。SS(39mm径)。20気圧防水。自動巻き(Cal. MIYOTA9039)。9万4600円

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