豊かな社会でも若者は疲弊している?

アメリカの大都市部では若年人口の流出が起きています。NYやLAといったアメリカの大都市に住んでいるミレニアル世代の若者たちは、たいへんに疲弊しているようです。

そんな彼らは一体どうしているのか。そう、住居費をはじめとした生活費や物価が高くなり、人口増により競争が激しくなって住みづらくなった大都市から、郊外や他の地方都市に移り住んでいるのです。なお、これはコロナだから郊外や地方都市への移動が進んだわけではなく、コロナ前から起こり始めたお話です。

物価が上がらず、家賃もそこまで高騰しなければ、東京は若者にとってとても住みやすいと思えてきました。ただし、この前提条件の維持がこれからいちばん難しいのかもしれませんが。

東京という街では、ただぼーっと生きていけます。与えられたものを受け入れ、買うべしと言われたものを買えばいい。朝起きて、働きに行き、帰って眠るまで、何も考えなくてもトラブルなくスムーズにすごせます。それは世界的に見て、決して当たり前ではない環境です。

東京と日本の「未来」に対して過度な期待は捨てて、「未来」に備えて「やるべきこと」を明確にすれば、理由のない不安は減少するはずです。たぶん。

文・アゴラブックレビュー

文・アゴラブックレビュー/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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