コロンビアのゲリラ部隊もイランと関係を持っている

またコロンビアのゲリラ組織民族解放軍(ELN)がイランと関係を持っている証拠も見つかっている。2020年10月に通称ウリエルと呼ばれているELNの指揮官のパソコンをコロンビア軍が手に入れ、その中で「彼らはオープンだ。我々が訓練を受けることができるように旅費などすべての費用は彼らが負担してくれる」と語っていたのが明らかになっている。同様に昨年7月29日にも今度はコロンビア革命軍(FARC)のヘンティル・ドゥアルテと呼ばれているリーダーのパソコンをコロンビア軍が押収することができ、そこにはイランと協力関係にあることが明らかにされている。

FARCとヒズボラとの協力関係は長い繋がりをもっている。1994年にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスでイスラエル共済会館(AMIA)がヒズボラの手によって爆破され85人が死亡し、200人以上が負傷したテロ事件では、レバノンから爆薬を持ち込むのにFARCと協力してコロンビア人のサルマン・ラオフ・サルマンがその為の仲介をしていたというのはよく知られている。

また2014年にもシリアとベネズエラの国籍を持つ人物が飛行機にミサイルと小銃AK-103をレバノンからベネズエラに持ち込んだことも明らかされている。それをFARCに渡す為だった。

今年、元ゲリラ兵がコロンビアの大統領に成る可能性がある

今年のコロンビアの大統領選挙ではゲリラ組織の元戦闘員だった現在上院議員のグスタボ・ペトロ氏が大統領になる可能性が高い。コロンビアで初めて左派政権が誕生する可能性が高いということである。そうなると、今後の米国との関係も新たな局面を迎えるようになるかもしれない。

文・白石 和幸/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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