1982年にタイヤ交換ショップとしてスタートしたラフアンドロード。現在自社で製品を開発し販売している商品は、おなじみのウエアやツーリングで必須となるバッグ類、さらにはハードパーツにまでおよび、バイク用品メーカーの老舗として知られた存在だ。

そのラフアンドロードが満を時して、キャンプツーリングに特化したオリジナルのキャンプギアをリリースした。

アイテムは、テント、シュラフ、グランドシートの3点。キャンプツーリングを始めるにあたり、最初に必要となるギアだ。今後はそのギアを拡大し、チェア、焚き火台、鉄板といった周辺アイテムもラインナップしていくという。

ライディングウエアでも定評のあるラフアンドロードが作った〝キャンプギア〟は、試作を重ね様々な季節で実際にテストを経て商品化されたもの。
同社SNSで〝中の人〟としてお馴染みの関根氏に、同商品の特徴や開発の経緯などを伺った。

目次
バイク乗りがバイク乗りのために作った究極のスタンダードキャンプギア
 ・何を基準に選べばいいの?
 ・キャンプツーリングだからバイクに特化
 ・手頃な価格でキャンツーに最適な機能を
 ・製品化まで何度も繰り返されたサンプルアップと実地テスト

バイク乗りがバイク乗りのために作った
究極のスタンダードキャンプギア

キャンツーライダーの新スタンダード。コダワリ満載のキャンプギアがラフ&ロードから登場!
(画像=市販を前に幾度となく使用し製品化されたキャンプギア。、『Moto Megane』より引用)

バイクの楽しみ方は人それぞれ。ツーリングを楽しむ人、メンテナンスやレストアに楽しみを感じるエンスーな人、トランポにレーサーを乗せサーキットやモトクロスコースで遊ぶ人と、人の数だけ遊び方がある。
ラフアンドロードは、そんなバイクを趣味にするユーザーの中でも〝休日にバイクでツーリングに出かける〟という一般的なライダーに向けたウエアや商品を開発販売してきた。ガッツリとバイクに乗るリアルなライダーである開発陣によって作り出されたそれら商品は多くのユーザーに支えられ、ユーザーの声に耳を傾けて進化してきた。

今回ラフアンドロードがリリースしたキャンプギアは、そんな〝普通のバイク乗り〟に向けて作られた〝究極のスタンダードキャンプギア〟だったのだ。

何を基準に選べばいいの?

キャンツーライダーの新スタンダード。コダワリ満載のキャンプギアがラフ&ロードから登場!
(画像=開発の経緯などを語ってくれた関根氏。、『Moto Megane』より引用)

空前のキャンプブームとあって、実に多くのキャンプギアが溢れている。テントを例にみても、ホームセンターで販売しているような1万円以下のものから、登山で使うような7万円近い本格的アルパインテントまで幅広い。シュラフ、グランドシートも同様だ。

「キャンプギアの選択肢がありすぎるから、ビギナーの方はわからなくて結果〝安いのを選ぶ〟っていうはありがちですよね。僕も経験あるんですけど、価格の安さに釣られてテントを買ったら、フライシートが微妙に短くてインナーテントとの隙間から雨が入ってきたり、フレームがファイバー製だったために、組み立てたら経年劣化でパキパキに折れてキャンプ場で途方にくれたり……。
安物買いの銭失いで結果として出費が高くなるんだったら、最初からそこそこのものを揃えた方が絶対いいです!
僕らもそうだったと思うんですけど、多分、先人たちっていろいろ言ってくれてたはずなんですよ。
ただ、だいたい聞く耳を持たないんですよ(笑)」
と自身の若かりし頃の苦い経験を話してくれた関根さん。

それならば高いものがいいのかといえば、年間でキャンプツーリングに行く回数のことを考えたら元を取るのは大変だ。

山岳用のキャンプギアはどれも軽量で性能もすこぶる高い。でも本当にそんなスペックいるの? ということだ。

そこでキャンプツーリングに特化したものが最適解となるのだ。

キャンプツーリングだからバイクに特化

そうは言ってもキャンプツーリングに特化したテントも数多い。
有名メーカーとコラボした商品から、長年にわたってツーリングライダーから支持されてきた山岳テントベースのものまで千差万別だ。

「バイクでキャンプツーリングする時って、それこそ1日中走ってクタクタになりません? その後に、設営に多少時間のかかるテントだと余計に疲れちゃいますよね。また、山岳テントベースだと生地が薄く室内もコンパクトだから、安心感がいまいち希薄で休まらなかったりします。

簡単な設営、居住性は重要です。さらにキャンプツーリングへは夏の時期に行く方が大半だと思うので、耐水性と通気性もちゃんと見て選びたいですね。
でも、そういう観点でキャンプツーリングに適したテントを探してみると意外に少ない……。
ならば、普通のバイク乗りに特化したものを、四六時中バイクのことを考えているような好事家が集まっているラフアンドロードで作ろうとなったわけです」

手頃な価格でキャンツーに最適な機能を

キャンプギアは基本的に消耗品。特にテントは生地の防水処理が年月と共に落ちてきたりするもの。年間に数回しかキャンプツーリングに行けないのであれば、そこまでの予算はかけられないのがほとんど。要は性能と価格のバランスが大切なのだ。

「キャンプツーリングだから移動はバイク。そうなるとそこまで極端な軽量性は求めなくて大丈夫です。

一般的なツーリングバッグに収まって、そこそこ軽量、キャンプツーリングに求められる性能を十分クリアして、耐久性も兼ね備えるものが欲しいですね。

キャンツーライダーの新スタンダード。コダワリ満載のキャンプギアがラフ&ロードから登場!
(画像=ツーリングバッグも数多くラインナップするラフアンドロード。これらバッグにキャンプグッズがしっかりと収まることが開発でのひとつの条件だった。、『Moto Megane』より引用)

それを目指して商品化したのがラフアンドロードのキャンプギアなんです。

これからキャンプツーリングをやってみようかというビギナーには買って損のない性能と価格で。またすでにキャンプツーリングを日頃から楽しんでいる方には、キャンプギアの買い増しとしても選んでいただける必要十分な性能となっています」

製品化まで何度も繰り返されたサンプルアップと実地テスト

キャンツーライダーの新スタンダード。コダワリ満載のキャンプギアがラフ&ロードから登場!
(画像=ラフロの中の人が実際に商品をテスト、『Moto Megane』より引用)
キャンツーライダーの新スタンダード。コダワリ満載のキャンプギアがラフ&ロードから登場!
(画像=『Moto Megane』より引用)
キャンツーライダーの新スタンダード。コダワリ満載のキャンプギアがラフ&ロードから登場!
(画像=写真左は過去に販売したテントと試作品の数々。クールグレー×ネイビーのシュラフは試作品。、『Moto Megane』より引用)

キャンプツーリングに特化したものを作るため、寒さの厳しい冬を除いた初春から晩秋にかけて幾度もテストを実施したそうだ。

「実際にテストを重ねてみないと問題点は見えてこないんです。ですので、キャンプギアを実際にキャンプツーリングに持っていき、製品化するまで何泊もして、シンプルで使いやすい、ちょうどいいスペックはどこなのかをとことん探りました。
テントも当初に作ったものから数えると、複数回バージョンアップしています。

雨に強く、通気性の高い、日本でのキャンプツーリングに適したテントをはじめ、全てのギアに関して幅広いキャンプツーリングユーザーに胸を張っておすすめできます!」