一般的な3針時計とは比べものにならない防水性能と堅牢な作りを備え、実用時計のジャンルでほかを圧倒する人気を誇るダイバーズウオッチ。いまでは定番ジャンルのひとつとして定着しているが、このダイバーズウオッチというジャンルが生まれたのは1950年代のこと。53年に発表されたロレックスのサブマリーナがその原点的モデルのひとつとされている。
当時、防水性を確保するための設計やパーツの加工精度を実現するためには高度な技術力が必要であったため、ダイバーズウオッチの製造は容易ではなく独自に開発できたのはほんのひと握りであった。
様々なブランドが製造を開始するようになり、一般のユーザーに浸透しはじめるのは60年代以降なのだが、このダイバーズウオッチの普及期に当たる60年代の中頃から後半にかけては、いわゆる“スペースエイジデザイン”と呼ばれる近未来的なデザインが流行した時代でもある。そのため、機能性はもちろん、意匠の面でも、現行のダイバーズウオッチとは趣の異なるアイコニックなデザインを採用したモデルが登場しているのが面白いところだ。
今回は、そんな60年代から70年代に登場した名作ダイバーズウオッチをベースに、時を超えて当時のデザインを再現した、復刻ダイバーズウオッチを紹介していこう。
【編集部のおすすめモデル-01】
YEMA(イエマ)
スーパーマン スキンダイバー リミテッドエディション
“スーパーマン スキンダイバー リミテッドエディション”は、1963年に発売された歴史的ダイバーズウオッチのリバイバルモデル。複雑な形状が目を引く、“ウロコブレス”を採用した初期仕様のモデルを忠実に再現した意匠が特徴となっている。最大の特徴は独特の形状、構造を備えたウロコ状のブレスレットだが、それに加えて日に焼けて経年変化した夜光塗料を表現したベージュのインデックスや、ロリポップの通称で知られるドットマーカーを先端に備えた秒針など、マニア心をくすぐるオーセンティックなデザインが魅力的だ。

【問い合わせ先】
イエマジャパン
TEL:03-5875-8810
【編集部のおすすめモデル-02】
SEIKO PROSPEX(セイコー プロスペックス)
1965 メカニカルダイバーズ 現代デザイン
1965年に発売された国産初のダイバーズウオッチの現代解釈モデル。オリジナルの意匠を継承しつつ、随所に現代的アレンジが加えられている。製紐(せいちゅう)と呼ばれる、日本伝統の技法で編み込まれたファブリックストラップとのコンビネーションも良好だ。別色のファブリックストラップが付属する。

【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室
TEL:0120-061-012