SBI証券の手数料は?ネット証券や大手証券会社と徹底比較
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株式や投資信託などの有価証券の売買を行うためには証券会社に口座を開設します。しかし、証券会社に支払う手数料は証券会社ごとに異なります。今回は国内最大手のネット証券であるSBI証券について、取引手数料などを他社と比較しながら解説します。

SBI証券は720万口座を超える業界最大手のネット証券

Q.SBI証券はネット証券業界でどのように評価されていますか?
A.口座開設数が多く、外部調査期間からも高い評価を得ています。投資家からは、取引ツールなども評価されています。

SBI証券はネット証券最大手の1つで、2021年6月時点で証券口座の開設数は720万口座を突破しています(SBI証券、SBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券を合算した数字)。安い手数料、豊富な商品ラインアップ、投資初心者でも使いやすい高機能ツール、便利なマーケット情報などが評価されて、国内株式個人取引のシェア率はNO.1です。
出典:SBI証券公式サイト

「2021年みんなの株式ネット証券比較ランキング総合」では第1位となっており、国内の証券会社としてはトップクラスの人気を誇ると言っても過言ではありません。

当社は、2020年12月29日に発表された「2021年ネット証券年間ランキング」にて、7年連続の1位を受賞いたしました。
「みんなの株式 ネット証券ランキング」とは、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドが、各証券会社の公式サイトの掲載情報や、実際の取引画面の調査、個人投資家へのアンケートをもとに算出したランキングです。

出典:SBI証券公式サイト

SBI証券は、投資初心者からすでに投資経験のある上級者まで、幅広い層の個人投資家に選ばれ続けている証券会社です。

証券会社でかかる3つの手数料とは?

Q.証券会社に対しては、いつどのような手数料を払うのですか?
A.口座開設時、取引時など、3つのタイミングで手数料が発生します。大手ネット証券の中には、手数料を一部無料化しているところもあります。

個人投資家が株式や投資信託などの売買を行う際には、口座を開設したうえで、証券会社を介して取引を行う必要があります。このとき、次の3つの手数料が発生します。

証券会社に支払う3つの手数料

  • 売買委託手数料
  • 入出金手数料
  • 口座管理料

売買委託手数料

一般の個人投資家が株式などの取引を行う際にかかる費用です。証券会社に支払う売買委託手数料とは仲介料の意味があります。

入出金手数料

株式などを購入するためには、事前に、必要な資金を証券会社の口座に送金する「入金」が必要です。また、株式などを売却した資金を銀行口座などに送金することを「出金」といいます。入金と出金の際には、証券会社に対して入出金手数料を支払います。

口座管理料

口座維持手数料とも呼ばれ、証券会社に開設した証券口座の維持や管理にかかる手数料です。SBI証券や楽天証券など大手のネット証券は、口座管理料を無料としています。

SBI証券の手数料プランは2種類

Q.SBI証券の料金プランにはどのようなものがありますか?
A.1回の取引ごとに手数料がかかるプランと、1日の約定代金の合計額で手数料が決まるプランの2種類です。1日の取引回数や金額によって、プランの選択をするといいでしょう。

SBI証券は業界最低水準の手数料を実現しており、初心者が少額投資をする際にもコストを抑えて取引ができます。SBI証券では2種類の手数料プランを用意しています。

SBI証券の料金プラン

  • スタンダードプラン
  • アクティブプラン

スタンダードプラン……1注文ごとに手数料が発生

1注文の取引金額に応じて手数料が決まるのが「スタンダードプラン」です。1度にまとめて取引する人におすすめのプランとなっています。1回の注文の取引金額にかかる手数料は業界最安レベルです。

<スタンダードプランの税込手数料と獲得ポイント>

約定金額 手数料 ポイント
5万円 55円 手数料の1.1%
10万円 99円
20万円 115円
50万円 275円
100万円 535円
150万円 640円
3,000万円 1,013円
3,000万円以上 1,070円

出典:SBI証券公式サイト

約定金額が上がるほど手数料も上がりますが、1注文の約定代金が3,000万円を超えたときは1,070円の定額になります。

ただし、約定ごとに手数料がかかるので、取引回数が多い場合には手数料の負担が大きくなる場合があります。

後述するアクティブプランと比較すると、スタンダードプランは100万円を超える約定金額の手数料が安くなる傾向にあります。

なお、スタンダードプランでは月間の取引手数料に対して1.1%相当のポイントが貯まります。ポイントはTポイントかPontaポイントのいずれかを選択可能です。

スタンダードプラン手数料及び現物PTS取引手数料の月間の合計手数料の1.1%相当のポイントが貯まります。

出典:SBI証券公式サイト

アクティブプラン……1日の取引合計額で手数料が決まる

1日の取引合計額に応じて手数料が決まるのが「アクティブプラン」です。アクティブプランは一日に何度も取引する人におすすめです。1日の取引合計額にかかる手数料は業界最低水準です。

<アクティブプランの税込手数料>

1日の取引合計額 手数料
〜50万円 0円
〜100万円 0円
〜200万円 1,238円
〜300万円 1,691円
以降100万円増加ごとに 295円ずつ増加

出典:SBI証券公式サイト

注目すべき点は、アクティブプランにおいては約定代金100万円以下は手数料0円であることです。逆にいうと、100万円を超えるとスタンダードプラント比較して手数料が高くなるので注意が必要です。

ただし、上場企業の株式のうち9割以上が100万円以下で購入が可能なので、一部の株価が高い銘柄に興味がある投資家以外は、アクティブプランを利用することで手数料を抑えて取引ができます。

1日の約定代金合計額に応じて手数料が決まるアクティブプランの100万円以下の手数料は、現物取引・信用取引ともに『0円』!上場銘柄の9割以上が100万円以下でお取引可能な銘柄ですので、気軽に株式投資を始めてみませんか。

出典:SBI証券公式サイト

手数料プランの変更方法

SBI証券では、いつでも手数料プランの変更が可能です。手数料プランの変更は、SBI証券のWEBサイトから変更可能です。

WEBサイトにアクセスして、ログイン後、「口座管理」>「お客さま情報 設定・変更」>「お取引関連・口座情報」>「国内株式手数料プラン」から申込みができます。

適用されるタイミングは以下のとおりです。

月~金(23:29)までの変更手続き・・・翌日適用
土、日の変更手続き・・・・・・・・・・火曜日適用

SBI証券の手数料をネット証券8社と比較

Q.SBI証券は他のネット証券に比べて手数料が安いのですか?
A.SBI証券の手数料はネット証券のなかで最安水準です。ただし、取引内容によっては、他の証券会社の方が有利な場合もあります。

ここからは業界最低水準の手数料を謳っているSBI証券と他の証券会社の手数料を比較します。ほとんどの証券会社では「1約定制」(SBI証券では「スタンダードプラン」)と「1日定額制」(同「アクティブプラン」)の2種類の手数料プランを用意しています。

また、取引の種類によって「現物取引」と「信用取引」があります。証券会社では現物取引と信用取引では異なる手数料を設定しています。

現物取引とは?
取引所に上場している株式などの有価証券を証券会社に預けている資金の範囲内で売買する取引であり、通常、株式の売買とは現物取引を指します。

信用取引とは?
証券会社からお金を借りて、株式などの有価証券を購入したり、逆に株式を借りて売却(空売り)する取引のことです。

したがって、ここからは以下の4つのタイプに分けて、各証券会社の手数料を比較します。

・現物取引で1約定制の場合
・現物取引で1日定額制の場合
・信用取引で1約定制の場合
・信用取引で1日定額制の場合

特に限られた手持ち資金で売買を始める投資初心者には、約定金額が低い場合のスタンダードプラン(1約定ごとに料金が決まるプラン)が重要になります。手数料を比較して、証券会社選びの参考にしてください。

現物取引で1約定制の場合の手数料比較

現物取引で1約定制の場合の手数料は、次のとおりです。

<現物取引/1約定制の手数料>

約定金額 SBI証券 楽天証券 SBIネオトレード証券 GMOクリック証券 マネックス証券 auカブコム証券
5万円 55円 55円 50円 50円 110円 55円
10万円 99円 99円 88円 90円 110円 99円
20万円 115円 115円 100円 100円 198円 115円
30万円 275円 275円 198円 260円 275円 275円
50万円 275円 275円 198円 260円 495円 275円
100万円 535円 535円 374円 460円 1,100円(成行)
1,650円(指値)
535円
200万円 1,013円 1,013円 660円 880円 約定金額の0.11%(成行)
約定代金の0.165%(指値)
2,079円
300万円 1,013円 1,013円 660円 880円 3,069円
500万円 1,013円 1,013円 880円 880円 4,059円
1,000万円 1,013円 1,013円 880円 880円 4,059円
約定金額 DMM株 岡三オンライン証券 松井証券
5万円 55円 108円
10万円 88円 108円
20万円 106円 220円
30万円 198円 385円
50万円 198円 385円
100万円 374円 660円
200万円 660円 1,650円
300万円 660円 1,650円
500万円 880円 2,310円
1,000万円 880円 3,300円

出典:SBI証券楽天証券SBIネオトレード証券GMOクリック証券マネックス証券auカブコム証券DMM株岡三オンライン証券(2022年1月19日時点、税込)

1約定ごとのプランを提供している8社のなかで、最安はSBIネオトレード証券で、GMOクリック証券、DMM株が続きます。SBI証券は、上位3社に続く水準で楽天証券と同等です。

現物取引で1日定額制の場合の手数料比較

現物取引で1日定額制の場合の手数料は、以下のとおりです。

<現物取引/1日定額制の手数料>

取引合計額 SBI証券 楽天証券 SBIネオトレード証券 GMOクリック証券 マネックス証券 auカブコム証券
5万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
10万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
20万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
30万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
50万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
100万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
200万円 1,238円 2,200円 1,100円 1,238円 2,750円 2,200円
300万円 1,691円 3,300円 1,540円 1,691円 2,750円 3,300円
500万円 2,281円 5,500円 2,130円 2,281円 5,500円 5,500円
1,000万円 3,756円 11,000円 3,605円 3,756円 8,250円 11,000円
取引合計額 DMM株 岡三オンライン証券 松井証券
5万円 0円 0円
10万円 0円 0円
20万円 0円 0円
30万円 0円 0円
50万円 0円 0円
100万円 0円 1,100円
200万円 1,430円 2,200円
300万円 1,980円 3,300円
500万円 3,080円 5,500円
1,000万円 5,830円 11,000円

出典:SBI証券楽天証券SBIネオトレード証券GMOクリック証券マネックス証券auカブコム証券DMM株岡三オンライン証券松井証券(2022年1月19日時点、税込)

1日定額プランでも最安はSBIネオトレード証券です。次に続くのがSBI証券とGMOクリック証券になります。同プランでは、ネット証券大手の楽天証券とSBI証券で差がでます。両社とも100万円までは無料ですが、100万円超になると差が開き、SBI証券が優位になります。

1日の約定代金合計が100万円以内かそれ以上かを目安にして、証券会社を選定すると良いでしょう。

信用取引で1約定制の場合の手数料比較

信用取引で1約定制の場合の手数料は、以下のとおり。

<信用取引/1約定制の手数料>

約定金額 SBI証券 楽天証券 SBIネオトレード証券 GMOクリック証券 マネックス証券 auカブコム証券
5万円 99円 99円 0円 97円 99円 99円
10万円 99円 99円 0円 97円 99円 99円
20万円 148円 148円 0円 143円 148円 148円
30万円 198円 198円 0円 187円 198円 198円
50万円 198円 198円 0円 187円 198円 198円
100万円 385円 385円 0円 264円 385円 385円
200万円 385円 385円 0円 264円 385円 385円
300万円 385円 385円 0円 264円 385円 385円
500万円 385円 385円 0円 264円 385円 385円
1,000万円 385円 385円 0円 264円 385円 385円
約定金額 DMM株 岡三オンライン証券 松井証券
5万円 88円 108円
10万円 88円 108円
20万円 88円 165円
30万円 88円 330円
50万円 88円 330円
100万円 88円 550円
200万円 88円 1,100円
300万円 88円 1,100円
500万円 0円 1,320円
1,000万円 0円 1,320円

出典:SBI証券楽天証券SBIネオトレード証券GMOクリック証券マネックス証券auカブコム証券DMM株岡三オンライン証券松井証券(2022年1月19日時点、税込)

信用取引(1約定ごと)でも、SBIネオトレード証券が手数料無料で業界最安となっています。それに続くのが、GMOクリック証券とDMM株です。SBI証券は、楽天証券やauカブコム証券など大手ネット証券と同水準です。

信用取引で1日定額制の場合の手数料比較

信用取引で1日定額制の場合の手数料は、以下のとおり。

<信用取引/1日定額制の手数料>

約定金額 SBI証券 楽天証券 SBIネオトレード証券 GMOクリック証券 マネックス証券 auカブコム証券
5万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
10万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
20万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
30万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
50万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
100万円 0円 0円 0円 0円 550円 0円
200万円 880円 2,200円 0円 880円 2,750円 2,200円
300万円 1,320円 3,300円 0円 1,320円 2,750円 3,300円
500万円 2,200円 5,500円 0円 2,200円 5,500円 5,500円
1,000万円 4,400円 11,000円 0円 4,400円 11,000円 11,000円
約定金額 DMM株 岡三オンライン証券 松井証券
5万円 0円 0円
10万円 0円 0円
20万円 0円 0円
30万円 0円 0円
50万円 0円 0円
100万円 0円 1,100円
200万円 1,100円 2,200円
300万円 1,430円 3,300円
500万円 2,090円 5,500円
1,000万円 3,740円 11,000円

出典:SBI証券楽天証券SBIネオトレード証券GMOクリック証券マネックス証券auカブコム証券岡三オンライン証券松井証券(2022年1月19日時点、税込)

信用取引(1日定額)でもSBIネオトレード証券が手数料無料で業界最安となっています。SBI証券はGMOクリック証券と並んで二番目に安い水準です。

現物および信用取引の手数料は、約定ごとと1日定額のどちらでもSBIネオトレード証券が最安で、それに続く二番手グループがGMOクリック証券やSBI証券、DMM株といった位置づけです。

SBI証券で手数料を無料にする方法

Q.SBI証券において、手数料無料で取引する方法はありますか?
A.アクティブプランで1日の取引額を一定額に収める方法と、NISAを活用することで売買手数料を無料にすることができます。

SBI証券は証券会社の中でも手数料が安い方です。しかし、取引内容によっては他の証券会社のほうに優位性があるケースもあります。そこで、SBI証券でより優位に取引ができるような、手数料を無料にする方法を解説します。

SBI証券で手数料無料で取引をする方法

  • アクティブプランを選択する
  • NISAを活用する
  • その他

アクティブプランを選べば1日100万円までは無料

最も簡単な方法は2つの手数料プランのうちアクティブプランを選ぶことです。アクティブプランであれば、現物取引・信用取引ともに100万円以下の取引金額であれば、取引回数にかかわらず、手数料はかかりません。

また、現物取引と信用取引では別々に計算されるので、2つの取引を行えば、手数料無料の枠が合計200万円あることになります。現物取引と信用取引を別々に計算してくれるのはネット証券のなかでもSBI証券だけです。

逆にいえば、取引合計金額が100万円を超過すると手数料がかかりますが、初心者のうちはあまり心配する必要はないかもしれません。なお、上場株式の中には数万円で買えるようなものもあるので、少ない資金から気軽に株式投資を始めることができます。

NISAを利用すればほとんどの商品の売買手数料が無料

アクティブプランを選択する以外に手数料を無料にする方法がNISA口座を開設することです。

NISAとは?
2014年から始まった少額投資非課税制度のことで、少額から投資でき、新規に取得した上場株式や投資信託の利益(配当金・分配金・譲渡益)が一定期間非課税となる制度です。

なお、成人が利用できるNISA制度には「一般NISA」と「つみたてNISA」の2種類があります。

一般NISAの非課税投資枠は年間120万円、非課税期間は最長5年です。投資対象は国内外の株式や投資信託、ETF(上場投資信託)などです。一方、つみたてNISAの非課税投資枠は年間40万円、非課税期間は最長20年です。投資対象は金融庁が定めた投資信託・ETFのみです。

SBI証券ではNISA制度が始まった2014年よりNISA口座での取引手数料を無料としています。対象となる有価証券は以下のとおりです。

<NISA口座で手数料が無料になる取引>

国内株式 投資信託 外国株式 つみたてNISA
買付・売却が無料
全コースが対象
ただし、単元未満株の売却は対象外
買付・売却手数料無料 海外ETF(米国・中国・韓国)の買付手数料のみ無料
全コースが対象
ただし、海外ETFの売却手数料は対象外
買付・売却手数料無料

出典:SBI証券公式サイト

国内株式の非課税対象には、国内ETF、REIT(不動産投資信託)、ETNも含まれます。

なおNISAでは、年間非課税枠(一般NISAが120万円、つみたてNISAが40万円)を超えて投資を行った場合には、超えた注文すべてが課税対象となるとともに、手数料無料の対象外となります。

また、信用取引はNISAの対象外なので、手数料無料の対象ではありません。

※信用取引はNISA(ニーサ)制度の対象とはなっていません。現引き・現渡しも対象外です。

出典:SBI証券公式サイト

その他

アクティブプランやNISA以外に、個別の金融商品においても手数料が無料になる取引があります。詳しくは、以下のとおりです。

①投資信託
すべての銘柄で買付手数料(口数買付・金額買付・積立買付いずれも)が無料

②信用取引
・日計り信用(HYPER空売り含む)での取引
・一部の銘柄(国内ETF・REIT・ETN・インフラファンド)の取引
・一定条件を満たした大口の取引

③外国株式
・米国株式で約定代金が2.02米ドル以下の取引
・一部の米国ETFの買付の取引

楽天証券や松井証券など他の主要ネット会社で手数料を無料にする方法

Q.SBI証券以外で、手数料が無料の証券会社はありますか?
A.各証券会社ともに、手数料プランや投資対象によっては取引手数料などが無料になる場合があります。

SBI証券以外の証券会社でも、手数料を無料にする方法があります。楽天証券、松井証券、GMOクリック証券、auカブコム証券、岡三オンライン証券、マネックス証券のケースを見ていきましょう。

楽天証券における手数料無料の取引

楽天証券はSBI証券と並んで、日本最大規模のネット証券会社です。手数料もSBI証券と並んで、業界でも安い水準です。

楽天証券には1回の取引金額で取引手数料が決まる「超割コース」と1日の取引金額の合計額に応じて決まる「いちにち定額コース」があります。

「いちにち定額コース」では1日の取引金額の合計額が100万円以下であれば、手数料が無料になります。国内株式でも数万円程度から投資できる銘柄は豊富にあるので、初心者であれば100万円以内に抑えることは容易でしょう。

また、これ以外にも以下の場合であれば手数料が無料になります。

<楽天証券で手数料が無料になる取引>

投資信託 買付手数料0円
新規公開株式 取引手数料無料
公募・売出株式 取引手数料無料
立会外分売 取引手数料無料
貸株サービス 取引手数料無料
外貨建てMMF 手数料無料
国内債券 手数料無料
外国債券 手数料無料
FX 手数料無料
CFD 手数料無料
バイナリーオプション 手数料無料
金・プラチナ 売付手数料無料
国内ETF 取引手数料無料
国内ETF(信用) 取引手数料無料

出典:楽天証券公式サイト

さらに、楽天証券ではSBI証券同様にNISA口座での取引には手数料がかかりません。対象となる有価証券は以下のとおりです。

<NISA口座で手数料が無料になる取引>

国内株式 買付手数料、売却手数料
投資信託 買付手数料
外国株式 買付手数料(海外ETF、全額キャッシュバック)

出典:楽天証券公式サイト

松井証券における手数料無料の取引

松井証券では、1約定ごとのプランはなく定額コースのみ用意されています。定額コースでは現物取引・信用取引問わず50万円以下の取引では手数料が無料になります。

また、未成年を含む25歳以下の方は取引金額にかかわらず手数料が無料になるので、25歳以下の方で取引金額が大きい方におすすめです。

GMOクリック証券における手数料無料の取引

GMOクリック証券の1日定額プランでは現物取引・信用取引問わず100万円以下の取引では手数料が無料になります。また、信用取引については信用取引VIPプランに加入することで、一定の要件を満たせば手数料が無料になります。

SBI証券の手数料は?ネット証券や大手証券会社と徹底比較

auカブコム証券における手数料無料の取引

auカブコム証券の1日定額手数料コースでは現物取引・信用取引問わず100万円以下の取引では手数料が無料になります。

また、以下の取引では手数料が無料になります。

・ETF(指定銘柄のみ)
・FX
・投資信託(購入時手数料は無料)
・外貨建MMF
・債券

岡三オンライン証券における手数料無料の取引

岡三オンライン証券の定額プランでは現物取引・信用取引問わず100万円以下の取引では手数料が無料になります。

また、岡三オンライン証券では「ZEROファンドプログラム」を実施しており、すべての投資信託について購入時手数料は無料となっています。

マネックス証券における手数料無料の取引

マネックス証券は他の証券会社と比べると手数料が高いと感じるかもしれませんが、特定の米国ETFについては買付手数料(税抜)を全額キャッシュバックされます。このキャッシュバックによって手数料が実質的に無料となります。

また、以下の取引では手数料が無料になります。

・新規公開株(購入時手数料)
・立会外分売(買付手数料)
・債券(取引手数料)
・FX(取引手数料)

SBI証券でつみたてNISAを始めるメリット

Q.SBI証券でつみたてNISAをするメリットはなんですか?
A.商品ラインアップの豊富さや、クレカ決済に対応していることなどです。

政府の「貯蓄から投資へ」のスローガンのもとにNISA制度が始まり、つみたてNISAを始める人が増えています。SBI証券では個人投資家のあらゆるニーズに対応することができます。

SBI証券でつみたてNISAを始めるメリット

  • 豊富なラインアップ
  • クレジットカード決済が可能
  • 多彩な積立バリエーション

つみたてNISAとは?

つみたてNISAとは?
少額からの長期・積立・分散投資に利用できる少額投資非課税制度です。通常、投資で得た利益(運用益、配当益など)には20.315%の税金が課税されますが、つみたてNISAを利用することで非課税で運用できます。

<つみたてNISAの概要>

対象者 日本にお住まいの20歳以上の方
非課税対象 一定の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益
非課税投資枠 40万円
非課税期間 最長20年
投資対象商品 国が定めた基準を満たした投資信託

出典:金融庁公式サイト

SBI証券つみたてNISAのメリット1:豊富なラインアップ

SBI証券では豊富なラインアップから自分に最適な銘柄を選定することが可能です。SBI証券ではつみたてNISAに対応したファンドが176本あります。ファンド数は他の証券会社と比較すると楽天証券に次いで多くなっています(2022年1月12日時点)。

<証券会社別のつみたてNISA取扱本数>

SBI証券 176
楽天証券 179
マネックス証券 152
auカブコム証券 163
GMOクリック証券 なし
松井証券 172
岡三オンライン証券 なし
DMM株 なし
LINE証券 なし
野村證券 7
大和証券 22
SMBC日興証券 158

出典:SBI証券楽天証券マネックス証券auカブコム証券松井証券野村證券大和証券SMBC日興証券

つみたてNISAの取扱本数だけではなく、取扱銘柄も各社で異なります。SBI証券で取り扱っている商品には大きく分けて、「インデックスファンド」と「アクティブファンド」があります。

インデックスファンドは特定の指数に連動するように運用される低コストのファンドで、アクティブファンドは指数よりも高いリターンを目指して運用するファンドです。SBI証券ではそれぞれ人気のファンドに投資できます。

インデックスファンド アクティブファンド
・SBI・V・S&P500インデックスファンド
・SBI・V・全米株式インデックスファンド
・「雪だるま」シリーズ
・「eMAXIS Slim」シリーズ
・「iFree」シリーズ
・世界経済インデックスファンド
・野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型

など
・ひふみプラス
・フィデリティ・米国・優良株・ファンド
・フィデリティ・欧州株・ファンド
・コモンズ30ファンド
・たわらノーロードバランス(積極型)
・つみたてJグロース

など

出典:SBI証券公式サイト

「eMAXIS Slim」シリーズや「iFree」シリーズなどつみたてNISAのインデックスファンドとして人気のファンドを用意しているほか、ひふみプラスなど今注目されているアクティブファンドにも投資できます。

SBI証券つみたてNISAのメリット2:クレジットカード決済が可能

SBI証券では、投資信託の買付金額の決済方法にクレジットカードを指定することができます。対象は三井住友カード発行カードとなっています。

三井住友カードを決済方法として設定し、金額を決定することで、毎月自動で積立投資ができます。入金忘れや購入漏れがないので、ドルコスト平均法を狙って、積立投資をしている方におすすめです。

また、クレジットカード決済にすることで最大2.0%の「Vポイント」がもらえます(カード種別によって付与率は異なります)。つみたてNISAの上限額は毎月3万3,333円なので、毎月約666ポイント、年間最大で約8,000ポイントが付与される計算です。
出典:SBI証券公式サイト

SBI証券つみたてNISAのメリット3:多彩な積立バリエーション

積立投資では一定期間に同じ金額の投資を継続することで、1株あたりの購入費用を最小限に抑えて、投資ができます。

SBI証券のつみたてNISAでは「毎日』「毎週」「毎月」の3つの積立バリエーションのなかから積立コースを選ぶことができます。投資スタイルに合わせて自由に積立コースを設定できます。
出典:SBI証券公式サイト

SBI証券の8つのメリットとは?

Q.SBI証券のメリットはなんですか?
A.手数料の安さや取引ツールの使いやすさなど、主に8つのメリットがあります。

SBI証券が多くの個人投資家に利用されている理由について、メリットを交えながら解説します。

SBI証券のメリット

  1. 手数料の安さが主要ネット証券最安水準
  2. スマホやPCで使える取引ツールが高性能
  3. TポイントやPontaポイントを貯められる
  4. つみたてNISAやiDeCoにも対応
  5. 外国株の種類が9ヵ国と豊富
  6. IPO取扱銘柄数はネット証券でダントツのトップ
  7. 早朝や夜間のPTS取引が可能
  8. サポート体制が充実している

SBI証券のメリット1:手数料の安さは主要ネット証券最安水準

SBI証券は手数料について、「主要ネット証券最安」と自社公式サイトに掲げています。

前述のとおり、SBI証券の手数料プランのうち「アクティブプラン」(1日の取引合計額に応じて手数料が決まる)を選択すれば、1日当たりの約定金額の合計額が100万円以下の場合は何回取引をしても手数料が無料です。

一方、スタンダードプラン(1回の約定ごとに手数料が発生する)は約定金額100万円でも税込手数料は535円なので、こちらも業界最安水準といえます。

他の証券会社でも1約定制と1日定額制のプランがありますが、SBI証券は主要ネット証券の楽天証券やマネックス証券と比べて、手数料が同等もしくは安く設定されています。

SBI証券の手数料は?ネット証券や大手証券会社と徹底比較
(画像=SBI証券公式サイトより引用)

SBI証券のメリット2:スマホやPCで使える取引ツールが高性能

SBI証券ではパソコンで使えるトレーディングツール「HYPER SBI」やスマホアプリ「SBI証券 株 アプリ」を提供しています。

SBI証券の手数料は?ネット証券や大手証券会社と徹底比較
(画像=SBI証券公式サイトより引用)

SBI証券のツールは以下のような機能や特徴を備えています。

・初心者でもわかりやすい投資に有力なマーケット情報を得ることができる
・スピード注文が可能
・スクーリング機能で、財務やコンセンサス、株価パフォーマンス、テクニカル、その他100超の項目から検索可能
・新規注文や注文内容の変更はマウスをドラッグしたり、スマホでタップするだけで簡単かつ直感的に操作可能
・40種類以上のテクニカル指標が閲覧でき、かつ複数の指標を同時に表示できる

従来、HYPER SBIの利用には月額500円かかっていましたが、2021年10月2日より無料となり、より多くの個人投資家が良質なトレーディング環境を楽しむことができるようになりました。なおスマホアプリ「SBI証券 株 アプリ」は無料で利用できます。

2021/10/2(土)夕刻より、HYPER SBIはどなたでも無料でご利用いただけるようになります。 HYPER SBIは、投資に必要な有力なマーケット情報や、スピード注文など、高度な機能と直感的な操作を両立させた上級者向けツールです。 この度の無料化をきっかけに、より多くのお客さまに良質なトレーディング環境をご提供いたします。

出典:SBI証券公式サイト
SBI証券の手数料は?ネット証券や大手証券会社と徹底比較
(画像=SBI証券公式サイトより引用)

SBI証券のメリット3:TポイントやPontaポイントを貯められる

SBI証券では、提携する共通ポイントと連携させた上で取引をするだけでTポイントやPontaポイントを貯めることができます。

SBI証券のポイントサービスの特徴
①TポイントやPontaポイントからお好きなポイントが選べます。
②SBI証券でのさまざまなお取引でポイントが貯まり、投資信託のお取引にも使えます。

出典:SBI証券公式サイト

国内株式の取引手数料や投資信託の保有額、金やプラチナなどの取引高、その他さまざまなサービスの利用に応じてポイントを貯めることができます。

また、取引以外にも新規口座の開設や他社から有価証券を移管することでもポイントが貯まり、貯めたポイントを使って投資信託の買付ができます。さらにSBI証券の商品やサービスの利用だけではなく、日頃の買い物で貯めたポイントの利用も可能です。

SBI証券のメリット4:つみたてNISAやiDeCoにも対応

SBI証券はNISA口座数が213万口を突破しており、実績も豊富です(一般NISA・つみたてNISA・ジュニアNISA合算、2021年3月末時点)。
出典:SBI証券公式サイト

前述したように、つみたてNISAでは「170本以上の投資信託の豊富なラインアップ」「積立頻度が毎日・毎週・毎月に対応」「クレカ決済が可能」といったメリットのほかに、「積立設定が一括管理できる『カートつみたて』機能搭載」など、SBI証券ならではの特色もあります。

SBI証券は2005年よりiDeCoを取り扱っており、加入者数は50万口座を突破し、業界1位です(2021年7月末時点)。
出典:SBI証券プレスリリース

iDeCoとは?
積立で掛金を拠出し、将来に備えるために公的年金にプラスする私的年金制度です。個人型確定拠出年金。

SBI証券におけるiDeCoのメリットは「運用管理手数料が無料」「豊富な商品ラインアップ」の2点です。

証券会社によっては、口座の管理手数料を徴収していますが、SBI証券では無料となっています。iDeCoは長期投資を前提としているので、コストを抑えながら運用することが大切です。運用管理手数料が無料というメリットは無視できません。

また、SBI証券のiDeCoでは2022年現在36商品をラインアップしています(セレクトプランの場合)。商品の特徴は「低コスト」と「多様性」です。コストを最低限に抑えながら、リスク許容度、期待するリターンに応じて、最適な商品を選ぶことができます。

SBI証券のメリット5:外国株の種類が9ヵ国と豊富

SBI証券では以下のとおり、9ヵ国の外国株式を取り扱っています。

SBI証券で扱う外国株式

  • アメリカ
  • 中国
  • 韓国
  • ロシア
  • ベトナム
  • インドネシア
  • マレーシア
  • タイ
  • シンガポール

9ヵ国はネット証券で最多となっています。SBI証券と並んで人気のある楽天証券の外国株式取り扱いは6ヵ国なので、いかに外国株式の種類が豊富なのかが分かります。

なかでも注目すべきなのは米国株式です。米国は世界最大規模の株式市場を誇り、個人投資家の間でも人気の投資先です。SBI証券では2021年12月29日現在5,002銘柄の米国株式を取り扱っています。他の証券会社と比較しても米国株式の種類の多さはダントツです。

証券会社 銘柄数 取引手数料(税込)
SBI証券 5,002
(2021年12月29日時点)
約定代金×0.495%
楽天証券 4,585
(2021年12月30日時点)
約定代金×0.495%
マネックス証券 4,700以上
(2021年12月23日時点)
約定代金×0.495%
松井証券 取扱なし
2022年2月以降開始予定

出典:SBI証券楽天証券マネックス証券松井証券

SBI証券のメリット6:IPO取扱銘柄数はネット証券でダントツのトップ

IPOとは?
Initial Public Offeringの略称で、新規公開株式のことです。新規公開株式とは少数株主に限定されている未上場の企業が新株の発行や売出を行って証券取引所に上場し、投資家に株式を取得させて株主数を増やすことをいいます。

LINEなど有名な企業の上場の際には上場後すぐに株価が上昇することが予想されるため、利益が期待できます。

SBI証券でのIPO取扱銘柄数はネット証券でダントツの1位であり、証券会社全体でも大手証券会社並です。

たとえば、2020年は新規上場会社のうち、約91.4%の銘柄を取り扱いました。

<2020年IPO取扱銘柄数の比較>

SBI証券 85
野村證券 41
大和証券 43
SMBC日興証券 52
楽天証券 38
松井証券 19
岡三オンライン証券 39
DMM株 5
GMOクリック証券 1
PayPay証券 なし

出典:SBI証券野村證券大和証券SMBC日興証券楽天証券松井証券岡三オンライン証券DMM株GMOクリック証券PayPay証券

上記のようにSBI証券のIPO銘柄取扱数は圧倒的1位です。

また、SBI証券は主幹事数が多いのも特徴です。 主幹事の実績が多いSBI証券ではIPOの抽選に当たる可能性も高いと予想されます。

SBI証券のメリット7:早朝や夜間のPTS取引が可能

株式などの有価証券の売買取引を行える証券取引所には取引時間が定められています。たとえば東証の取引時間は下記の通りです。

前場…9:00~11:30
後場…12:30~15:00
出典:日本証券所グループ公式サイト

しかし、通常の取引時間では、取引時間外のニュースや欧米の株式市場の動向を見ながら取引を行うことができません。また、サラリーマンなど日中忙しくて取引できないという方は取引に参加できません。そこで考えられたのがPTSです。

PTSとは?
Proprietary Trading Systemの略であり、日本語では私設取引システムと訳されます。PTSは通常の取引所とは別に設けられた私設取引所で取引ができるシステムのことです。日本証券業協会が定めている「上場株券等の取引所金融商品市場外での売買等に関する規則」によって開設されています。PTSがあることで、証券取引所の取引時間外でも取引することができます。

SBI証券のPTS取引の特徴とは?

SBI証券の手数料は?ネット証券や大手証券会社と徹底比較
(画像=SBI証券公式サイトより引用)

SBI証券ではPTS取引によって、8:20~16:00、16:30~23:59の時間帯も取引可能です。

これによって、通勤前の時間や昼休みの時間に取引ができます。また、多くの企業が15:00以降に決算発表を行いますが、企業の業績を確認した後でリアルタイムで取引ができます。 8:20〜16:00に取引ができることも大きなメリットです。たとえば、全国の企業動向を調査し、日本の経済状態を測る手がかりとなる日銀短観やGDPなどの国内の重要な指標が発表されるのが9時前なので、これらの材料を加味した上で前場の開始前に取引ができます。

SBI証券のPTS取引は手数料がお得

早朝や夜間の時間に取引をすることで、手数料が優遇されます。そのため、取引所とPTSで同じ株価ならPTSで取引した方が手数料の分だけ利幅が大きくなり、投資効率が向上する可能性があります。

<SBI証券における通常プランとPTS取引の手数料比較>

1注文の約定代金 PTS取引 スタンダードプラン(1約定ごとのプラン)
8:20~16:00 16:30~23:59
~5万円 51円 無料 55円
~10万円 94円 99円
~20万円 110円 115円
~50万円 261円 275円
~100万円 508円 535円
~150万円 608円 640円
~3,000万円 963円 1,013円
3,000万円超 1,016円 1,070円

出典:SBI証券公式サイト(2022年1月9日時点、税込)

このように昼間のPTS取引は手数料が取引所取引より約5%安く、夜間取引は無料です。

SBI証券のメリット8:サポート体制が充実している

SBI証券には以下のようなサポート体制があります。

・24時間受付のチャットサポート
・コース別のカスタマセンター
・パソコン画面を共有してトラブルを解決するリモートサポート
・各種事務手続き専用の問い合わせ窓口
・口座開設について相談できる窓口

サポート体制は充実しているので、初心者の方でも安心して使えます。

SBI証券の4つのデメリットとは?

Q.SBI証券のデメリットはなんですか?
A.ネット証券ならではの注意点や、アプリの使い勝手に不便さを感じる場合があります。

SBI証券は個人投資家に人気のあるネット証券ですが、利用者によっては不便に感じる点もあるかもしれません。口座開設の際には、デメリットを把握した上でSBI証券の利用を検討してください。

SBI証券の4つのデメリット

  1. 取引方法や手続きは原則インターネット経由のみ
  2. デモ用口座が未対応
  3. 米国株取引と日本株取引で別々のアプリが必要
  4. システムメンテナンス

SBI証券のデメリット1:取引方法や手続きは原則インターネット経由のみ

SBI証券はインターネット専業の証券会社なので、ネット上での取引が原則です。デジタルに慣れ親しんでいる世代にとっては問題ないかもしれませんが、実店舗を持たないことのデメリットもあります。

新規口座の開設、株式の購入、NISA口座の設定などあらゆる手続きはPCやスマホで完結しますが、何か分からないことがあっても、自分で調べて作業する必要があります。

実店舗がある大手証券会社であれば、分からないことは営業担当者や店舗に確認すれば解決するでしょう。ネット証券では対面でスタッフに相談できないのはデメリットになり得ます。

また、SBI証券のようなネット証券では証券会社の担当者から投資や資産運用に関するアドバイスを受けることはできません。通常、実店舗型の証券会社では市場動向の変化や時代に即した新商品が登場すると担当者から連絡が入ります。その人のリスク許容度や期待するリターンに応じた銘柄の選定についてアドバイスをもらうことができるでしょう。

しかし、SBI証券では圧倒的な低コストと引き換えに証券会社の担当者はつきません。したがって、国内外株式、債券、投資信託、ETF、FX、先物、コモディティなどあらゆる投資商品の中から、自分で銘柄を選択して購入します。日中仕事が忙しく、銘柄についての情報収集や投資マーケットの情報を調べる時間が確保されていない個人投資家にとっては大変なことです。

SBI証券のデメリット2:デモ用口座が未対応

デモ口座とは?
証券会社が提供しているサービスの1つで、仮想の資金を使ってリスク無しで証券の取引を体験できる口座のことです。証券会社が用意している取引ツールを操作して、実際の銘柄を選定して取引ができます。実際の証券取引との違いは利用する資金が仮想であるという点だけです。

デモ口座を利用することで取引感覚がつかめ、ツールの操作方法や専門用語を理解することができます。投資初心者がいきなり投資を始めると決済方法がわからず損失が拡大してしまって、「デモで慣れておけばよかった……」と後悔するかもしれません。

SBI証券のデメリット3:米国株取引と日本株取引で別々のアプリが必要

SBI証券では、2021年4月から米国株式取引専用のスマートフォンアプリ「SBI 証券 米国株アプリ」の提供を開始し、米国株取引が活発になりました。一方で日本株の取引については「SBI証券日本株アプリ」を利用します。

つまり、米国株取引と日本株取引は別々で行うため、1つのアプリで資産を管理することができません。

SBI証券と並んで人気のある楽天証券では、米国株取引と日本株取引が1つのアプリで管理できます。利用者の利便性という観点では楽天証券の方に軍配が上がります。

SBI証券のデメリット4:システムメンテナンス

SBI証券では、利便性向上のために新しいサービスの機能追加、システム不具合の修正、機器の故障修理や予防保守を目的として定期的にシステムメンテナンスが実施されます。

メンテナンス期間中はログイン中に自動的にログアウトされる場合があり、不便に感じる方もいるようです。ただし、ほとんどのメンテナンスは事前に告知されます。

SBI証券で取り扱っている多彩な金融商品

Q.SBI証券で扱っている商品の特徴を教えてください。
A.国内・米国の株式はもちろん、アジアを含む全9ヵ国の株式、ロボアド、保険など、SBI証券はさまざまな商品を提供しています。

SBI証券を利用するメリットの1つに、取り扱っている金融商品の種類が豊富であることが挙げられます。株式投資に興味のある方、投資信託で毎月積立投資をしたい方、リスクヘッジでコモディティ投資をしたい方などあらゆる個人投資家のニーズに対応しています。

ここからはSBI証券で取り扱っている金融商品についてご紹介します。

国内株式

現物取引では東証・名証・福証・札証に上場しているすべての銘柄の取引が可能です。もちろん信用取引も可能なので、空売りや購入資金や株式を借りて取引ができます。

IPO

SBI証券のIPO銘柄の取扱数(2020年実績)はネット証券のみならず、証券会社全体で85銘柄とダントツ1位です。2020年には全上場会社数のうち、約91.4%の銘柄を取扱っています。

REIT(不動産投資信託)

REITとは?
複数の不動産を購入し、その不動産から得られる賃料や売却益等を投資家に分配する不動産投資信託です。

通常、不動産投資には大きな資金が必要ですが、SBI証券であればREITに投資することで少額から不動産投資にトライできます。

ETF(上場投資信託)

SBI証券では国内のみならず、米国・中国・韓国・シンガポールに上場するETFを取引できます。

外国株式

SBI証券では、米国株式、中国株式、韓国株式、ロシア株式、ベトナム株式、インドネシア株式、シンガポール株式、タイ株式、マレーシア株式など全9ヵ国の株式市場に参加することができます。

ロボアドバイザー

ロボアドバイザーとは?
利用者の資産をAI(人工知能)が代わりに管理・運用してくれるサービスです。

SBI証券が提供する「WealthNavi for SBI証券」は、投資について知識がなく、勉強する時間もないという忙しい現代人にぴったりのサービスです。

投資信託

SBI証券はインターネット証券のなかでもトップクラスの銘柄数を取り扱っています。投資信託への投資額は最低100円からなので、手元資金が十分でない方も取引ができます。

債券

SBI証券では、国内および海外の債券に投資ができます。国内は個人向け国債、普通社債、公共債、仕組債、転換社債型新株予約権付社債など幅広いラインアップを取り扱っています。

外国債券では国債は主に米国債を、ほかにも割引債、外貨建仕組債などをさまざまな商品を揃えています。

FX(外国為替保証金取引)

FXではレバレッジを利かせることで、大きな利益を狙うことができます。SBI証券では取引手数料0円でほぼ24時間売買できます。

先物・オプション

先物取引とは?
デリバティブ商品の1つで、将来の期日に特定の商品をあらかじめ現時点の価格で売買することを約束する取引です。

SBI証券では日経225先物、ミニ日経225先物、日経平均VI先物、NYダウ先物、日経225オプションなどを扱っています。

CFD(差金決済取引)

SBI証券では、日本の「日経225」や米国の「NYダウ」、ドイツの「DAX」、イギリスの「FTSE100」まで、先進諸国の4株価指数が取引できます。

金・銀・プラチナ

相場が安定しており、株式投資のリスクヘッジ手段として使われている金・銀・プラチナへの投資ができます。

保険

SBI証券は証券会社でありながら、保険商品を購入することもできます。自動車保険、海外旅行保険、生命保険、医療・がん保険、ペット保険、地震補償保険など多種多様なラインアップを揃えています。

投資初心者におすすめの商品は投資信託

おおくの金融商品がある中で、投資初心者におすすめなのは投資信託です。投資信託に投資するメリットは以下のとおりです。

・分散投資が可能
株式や債券、先進国や新興国などさまざまな資産に投資することでリスク分散ができます。

・少額から投資できる
株式投資では数万円以上の投資額が必要になる場合もあります。しかし、投資信託であれば1万円程度、SBI証券などのネット証券であれば毎月100円から投資できます。

・専門家が運用してくれる
経済・金融などに関する知識を持つファンドマネージャーが運用方針に基づいて銘柄を選定、運用します。

SBI証券で口座開設するのに向いている人・向いていない人の特徴は?

SBI証券は最初の取引口座を探している人におすすめです。

SBI証券はグループ全体で720万口座の開設実績を誇り、「2021年みんなの株式ネット証券比較ランキング総合」では第1位となっている人気のネット証券です。初心者が安心して使えるネット証券といえます。

さらにSBI証券の手数料は業界最低水準です。料金プランは1約定ごとのプランと1日定額プランの2つありますが、どちらを選択しても低コストです。取引コストを抑えて、できるだけ手元に利益を残したいという方にもおすすめです。

一方、SBI証券に限らず、ネット証券全体に言えることですが、対面の営業活動やサポートが欲しい人には向いていないといえます。SBI証券は口座開設、銘柄の選定、購入、売却まですべてのプロセスがネット上で完結します。したがって、対面を重視する方は店舗型の大手証券会社を利用しましょう。

ただし、店舗型証券は店舗の維持費や人件費がかかるため、サービス料金が相対的に高い点には留意が必要です。

SBI証券の口座開設方法

Q.SBI証券で口座を開設するときに必要な書類はなんですか?
A.マイナンバーカードや運転免許証など申込方法によって異なるので、公式サイトなども確認しながら手続きを進めましょう。

SBI証券で投資を始めるためには証券口座を開設する必要があります。どのような手順で口座を開設し、どのような必要書類が必要なのでしょうか。SBI証券の利用を検討している方に向けて、手順を解説します。

口座開設申込みの流れ

SBI証券の手数料は?ネット証券や大手証券会社と徹底比較
(画像=SBI証券公式サイトより引用)

SBI証券ではPCやスマホを用いて、ネットで口座開設の申込みを行います。必要書類の送付は郵送でも可能ですが、口座開設の申込みはネット経由のみです。

口座開設の手順

  1. SBI証券の公式ホームページにアクセスする
  2. メールアドレスを入力する
  3. 入力したメールアドレスに認証コードが送られてきたら、SBI証券の口座開設画面の所定の場所に認証コードを入力する
  4. 氏名、住所、連絡先などを入力する
  5. 各種規約等を確認し、同意する場合にはチェック欄にチェックし、「同意する」をタップする
  6. 口座開設方法(ネットまたは郵送)を選択する。
  7. 口座開設申込が完了する

「ネットで口座開設」を選択した場合、ユーザーネームとログインパスワードが発行されるので、保存しておきましょう。

「郵送で口座開設」を選択した場合には、SBI証券から口座開設の手続きに必要な書類が、普通郵便にて送られてきます。

必要書類の提出方法

SBI証券では、本人確認書類などの必要書類の送付はネットもしくは郵送で行います。

・ネットから提出する場合
「ネットで口座開設」を選択した場合は、口座開設状況画面よりログインし、必要書類を提出します。

ネットから提出する流れ

  1. 口座開設申込完了時に発行されたユーザーネームとログインパスワードでログインする
  2. 口座開設状況を確認し、書類の提出を選択する
  3. 提出書類および提出方法を選択し、提出する

提出可能な書類は次のとおりです。

<スマートフォンを持っている場合>
・マイナンバーカード or 通知カード+運転免許証

<スマートフォンを持っていない場合など>
・マイナンバーカード+本人確認書類1点 or 通知カード+本人確認書類2点

【本人確認書類として使用できる物】
運転免許証、運転経歴証明書、住民基本台帳カード(写真付き)、日本国パスポート、住民票の写し、各種健康保険証、印鑑証明書

・郵送で提出する場合
「郵送で口座開設」を選択した場合は、SBI証券から口座開設の手続きに必要な書類が、普通郵便にて送られてきます。受取りのうえ、書類を返送します。

郵送で提出する流れ

  1. SBI証券から「口座開設の手続きに必要な書類」が送られてくる
  2. 必要事項を記入のうえ、返送書類をSBI証券に返送する
  3. SBI証券にて審査が行われるので、結果を待つ

郵送で本人確認書類を提出する際に必要な書類は次のとおりです。

・マイナンバー+本人確認書類1点 or 通知カード+本人確認書類2点

【本人確認書類として使用できる物】
運転免許証、運転経歴証明書、住民基本台帳カード(写真付き)、日本国パスポート、住民票の写し、各種健康保険証、印鑑証明書、在留カード/特別永住者証明書

犯罪収益移転防止法の改正(2020年4月1日施行)による本人確認の厳格化に伴い、郵送での書類提出については本人確認書類2種類の提出が必須となりました。

なお、提出書類の審査が完了したら、口座開設完了通知がメールまた郵送で送られてきます。初期設定を済ませることで、取引が可能となります。

SBI証券へ入金する4つの方法

証券会社で株式や投資信託へ投資する際には、資金を準備しておく必要があります。SBI証券の場合、まずホームページにアクセスし、ログイン後に画面上部にある「入出金・振替」をタップします。

入金方法には以下の方法があります。

SBI証券への入金方法

  • 即時入金サービス
  • リアルタイム入金サービス
  • 振込入金
  • ゆうちょ銀行振替入金

投資家のニーズに合わせた複数の入金サービスが用意されているので、都合のよい入金サービスを選びましょう。

<4つの入金方法の特徴>

サービス名 手数料 即時反映 金融機関の条件
即時入金サービス 無料 有り
リアルタイム入金サービス 無料 有り
振込入金 有り 無し
ゆうちょ銀行振替入金 無料 有り

出典:SBI証券公式サイト

SBI証券でのおすすめの入金方法は「即時入金サービス」です。インターネット上の操作で、銀行口座から証券口座に入金され、即時反映されるので取引全体がスムーズに進みます。

ただし、利用には「提携金融機関のネットバンキングの契約」が必要です。

口座開設にかかる日数は?

SBI証券では口座開設の申込みはインターネット上で行いますが、本人確認書類の提出方法はオンラインと郵送の2種類があります。それぞれ口座開設にかかる日数が異なります。

・オンライン…申込み後すぐに口座開設。ただし、取引までは別途時間がかかる。
・郵送…口座開設申込書を返送してから口座開設までに10日程度時間がかかる。

口座開設を急いでいる方は、オンラインでの手続きがおすすめです。

SBI証券についてよくある質問(Q&A)

SBI証券の利用に際して、不安や疑問点がある方に向けてよくある質問をまとめてみました。ぜひ参考にしてください。

Q.SBI証券の手数料にはどんな種類がありますか?

SBI証券では2種類の手数料プランを用意しています。

・スタンダードプラン…1注文の取引金額に応じて手数料が決まる
・アクティブプラン…1日の取引合計額に応じて手数料が決まる

いずれの手数料プランも業界最低水準となっています。

Q.SBI証券で手数料を無料にすることはできますか?

SBI証券で手数料を無料にするためには以下の2つの方法があります。

・アクティブプランを選ぶ
・NISAを利用する

アクティブプランを選択すれば、現物取引・信用取引ともに100万円以下の取引金額であれば、取引回数にかかわらず手数料はかかりません。

Q.SBI証券の手数料は他社と比べて安いですか?

SBI証券の手数料は業界最低水準です。ただし、取引の種類や金額、手数料プランによっては、SBIネオトレード証券やGMOクリック証券など他のネット証券のほうが安い場合があります。

Q.SBI証券のメリットはなんですか?

SBI証券のメリットは以下のとおりです。

SBI証券のメリット

  1. 手数料の安さが主要ネット証券最安水準
  2. スマホやPCで使える取引ツールが高性能
  3. TポイントやPontaポイントを貯められる
  4. つみたてNISAやiDeCoにも対応
  5. 外国株の種類が9ヵ国と豊富
  6. IPO取扱銘柄数はネット証券でダントツのトップ
  7. 早朝や夜間のPTS取引が可能
  8. サポート体制が充実している

Q.SBI証券はどんな人に向いていますか?

初めて投資をする人やメインの証券口座を探している人におすすめです。

SBI証券はグループ全体で口座開設数720万を誇り、個人投資家から圧倒的な支持を集めています。また、多彩な金融商品を取り扱い、選択肢も豊富にあります。iDeCoやNISAなど初心者にとって使いやすい制度にも対応しています。

取引コストが安く投資家からも人気のSBI証券で口座を開設しよう

これから投資を始める人は証券会社で口座を開設する必要がありますが、証券会社ごとに手数料は異なります。

投資で安定した利益を目指すためには証券会社に支払うコストを最小限に抑えることが大切です。SBI証券の手数料は業界最低水準であり、コストを抑えながら投資をすることができます。また証券口座の開設数も多く、たくさんの投資家から選ばれているのも特徴の1つです。

これから投資を始める人はぜひSBI証券での口座開設を検討してみましょう。

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