J-REITおすすめ銘柄や手数料の安い証券会社を徹底比較
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分配金の利回りが高く少額から不動産投資ができるJ-REITは、投資初心者にもおすすめの金融商品です。効果的な資産運用のために、J-REITの仕組み・銘柄の選び方・デメリットを理解し、手数料の安い証券会社を比較してから投資をはじめましょう!

J-REITとは?

Q:そもそもJ-REITってどんな金融商品のこと?
A:J-REITは「不動産投資信託」の略で、投資家から集めた資金で不動産を運用し、賃料収入や売買益を投資家に分配する金融商品のことです。不動産への直接投資と比較すると「少額から投資」「分散投資」「不動産のプロが運用」などのメリットがあります。

「REIT」は、「Real Estate Investment Trust(不動産投資信託)」の略で、1960年代にアメリカで誕生した金融商品です。アメリカのREITとは仕組みが異なる点もあるため、日本版のREITは頭に「J」が付き、「J-REIT(Japanese Real Estate Investment Trust)」として2001年9月に証券取引所に上場されました。

J-REITは、投資家から資金を集めて不動産を運用し、テナントに貸し出すことで得られる賃貸収入や売買益などを投資家の出資持分に応じて分配します。不動産への直接投資と比較すると、少ない資金で複数物件へ分散投資できることがメリットです。

またJ-REITは、運用会社が投資判断や運用管理を行うため、投資初心者でも不動産のプロに任せて安心して投資できる金融商品です。さらに、J-REITは利益の90%以上を配当すると法人税が免除される仕組みで、利益の大部分が投資家に分配される利回りの高さが注目されています。

2021年に日本導入20周年を迎えたJ-REITは、長年にわたり日本国内の不動産・街・社会の発展に貢献してきました。2022年1月8日からは「一般財団法人不動産証券化協会」の新テレビCM「資産形成をはじめるなら、Jリート」が放映開始され、J-REITの認知度はさらに上がると期待されています。

J-REITの種類は大きく分けて2つある

Q:J-REITにはどのような種類があるのか知りたい。
A:まず、J-REITは「単一用途特化型REIT」と「複数用途型REIT」の2種類に大きく分けられます。さらに、オフィスビルだけを保有する「オフィスビル特化型」、ホテルだけを所有する「ホテル特化型」のように特定の物件に集中して投資するタイプや、複数用途の不動産を組み合わせて分散投資するタイプもあります。ご自分の投資スタイルに合わせて、豊富な投資先不動産のタイプから選べる魅力があるといえるでしょう。

J-REITの種類は大きく「単一用途特化型REIT」と「複数用途型REIT」の2つに分けられます。ここではさらに細かく種類に分けて、それぞれの特徴を解説します。

単一用途特化型REIT

「単一用途特化型REIT」は、オフィスビル・住宅・ヘルスケア施設・商業施設・物流施設・ホテルなど、異なる不動産のうち1種類だけを選び集中して投資するタイプのREITです。1種類に絞ることで値動きが予想しやすく、景気が上がると投資口価格が上昇する可能性が高くなります。ただし、景気動向や各分野の業界動向に影響されやすいため、ハイリスク・ハイリターンの取引であるともいえます。

・投資口価格とは?
不動産投資信託において、証券取引所で日々売買される取引価格のことです。「投資口」は普通の会社の「株式」に相当し、投資口を購入する投資家を「投資主」と呼びます。新聞やインターネット上では、「投資口価格」を「株価」と呼ぶこともあります。

ここでは、単一用途特化型REITを種類ごとに解説します。

オフィスビル特化型

「オフィスビル特化型」は、オフィスビルに特化しているREITのことで、景気動向を受けやすいのが特徴です。オフィスビルは業績状況に応じて新規参入・廃業・移転・拡大・縮小を検討するケースが多く、値動きが大きくなる傾向にあります。安定性の低さがリスクになる一方、信用度の高い企業が入居することで収益率の高さを期待できることは魅力です。

住宅特化型

「住宅特化型」は、賃貸住宅・マンション・学生寮・社宅など住宅に特化したREITで、不景気でも安定した家賃収入が得られる特徴があります。特にファミリータイプの物件は転居率が低く、仮に転出があったとしても全体的な影響は小さいと考えられます。ただし、賃料を上げるのは簡単でないため、高い収益率は期待できません。

ヘルスケア施設特化型

「ヘルスケア施設特化型」は、2014年以降に上場がはじまった比較的新しいタイプのREITで、高齢者向け住宅・有料老人ホーム・病院などが投資対象です。少子高齢化が進む日本において重要な分野であるため、景気動向を受けにくく比較的安定して収益が得られると期待できます。その一方で、介護保険などの制度変更や介護・医療関係の人手不足など、ヘルスケア施設特有のリスクもあります。

商業施設特化型

「商業施設特化型」は、総合スーパー・ショッピングモール・商業ビル・テナントビルなどを投資対象とするREITです。長期固定契約が多く安定した収益が得られるメリットがありますが、景気動向の影響を受けて中途解約などのリスクもあります。また、インターネット通販の普及により店舗数を縮小するショッピングモールも増えていて、投資初心者には選別のハードルが高いともいわれているREITです。

物流施設特化型

「物流施設特化型」は、物流施設に特化したREITで、主に大型の先進的物流施設が投資対象です。コロナ禍で多くの業界が経済的なダメージを受けた中で、物流業界はインターネット通販の拡大などで比較的安定した業績を残しています。また、中国や欧米と比較して日本のEC化率は低く、今後も大幅な上昇の余地があることから、物流施設の需要は引き続き高く保たれると考えられます。

ホテル特化型

「ホテル特化型」は、リゾートホテルやビジネスホテルなどホテルに特化したREITです。固定賃料の割合が大きいため、短期的には比較的安定した収益が得られるといわれています。ただし、訪日外国人観光客の増減が中長期的に影響を与えるため、運営力の高いホテルの選別が重要なポイントになります。現状ではコロナ禍の影響でダメージを受けている業界ですが、ポストコロナを見据えて外交関係などにも注目しつつ投資先として検討できるといえるでしょう。

複数用途型REIT

「複数用途型REIT」は、その名が表す通り複数の用途の不動産に投資するタイプのREITです。分散投資によりリスクを抑えて収益を安定化させる効果が期待できます。複数用途型REITは、組み合わせる種類の数に応じて「複合型REIT」「総合型REIT」の2つのタイプに分けられます。

複合型REIT

「複合型REIT」は、2種類の用途の不動産に投資するタイプのREITを指します。例えば、景気動向に左右されやすい「オフィスビル」「商業施設」「ホテル」のいずれかに投資する場合は、景気の影響を受けにくい「住宅」を組み合わせることで収益の安定化が狙えます。

総合型REIT

「総合型REIT」は、3種類以上の用途の不動産に投資するタイプのREITです。1つの銘柄でさまざまな分野の不動産に投資でき、分散投資によるリスク軽減効果が期待できます。ただし、総合型REITは単一用途特化型REITと比較して大きなリターンは期待できないデメリットもあります。

保有不動産の主な用途と所在地

J-REIT全体の保有不動産の用途別比率や所在地別比率は、「一般財団不動産証券化協会」が公開している「マーケット概況」から確認できます。

2021年11月末日時点でのJ-REIT保有不動産の用途別比率は、以下の通りです。

・オフィス 40.0%
・商業施設 16.6%
・住宅 14.2%
・物流施設 18.9%
・ホテル 7.7%
・ヘルスケア 1.3%
・その他 1.3%

引用:J-REIT.jp「J-REIT保有不動産の用途別比率」 https://j-reit.jp/market/06.html

また、所在地別比率からJ-REITの主な物件は、東京を中心にしていることが分かります。

・都心5区 31.7%
・東京23区(都心5区を除く) 15.4%
・関東(東京23区を除く) 24.1%
・近畿 14.8%
・中部・北陸 4.9%
・九州・沖縄 4.4%
・東北・北海道 3.0%
・中国・四国 1.4%

引用:J-REIT.jp「J-REIT保有不動産の所在地別比率」

【初心者/上級者別】J-REITの比較ポイント

Q:J-REITを選ぶ際のポイントを知りたい。
A:J-REITを選ぶ際のポイントはいくつかありますが、初心者の場合は「投資対象」「分配金利回り」「格付け」に注目するとよいでしょう。上級者の場合は「時価総額」「NAV倍率」「有利子負債比率」「優待内容」など、ワンランク上の比較方法があります。

初心者向け比較ポイント

初心者にとってJ-REITの銘柄選びは決して簡単ではないため、ポイントを押さえて比較することが重要です。比較するポイントは数多くありますが、初心者の場合は「投資対象」「分配金利回り」「格付け」の3点に絞るとよいでしょう。ここでは、それぞれの比較ポイントを具体的に解説します。

比較ポイント①投資対象

J-REITの銘柄を選ぶ際は、投資対象となる不動産の種類や特徴を調べるようにしましょう。「単一用途特化型REIT」の場合は、投資対象の種類やエリアなどが景気動向や社会情勢の影響を受けやすいため、事前にチェックしておくことをおすすめします。特に、住宅特化型のように景気に左右されにくい種類は、低リスクで比較的安定した収益が期待でき、初心者でも安心できる投資対象だといえるでしょう。

一方で、オフィスビル特化型や商業施設特化型など高収益を狙いたい場合は、景気や需要などさまざまな動向を予想して判断する必要があります。さらに、ハイリスク・ハイリターンであることを認識した上で投資対象として選びます。複数用途型REITを選び、リスクを分散させるなどの工夫も重要なポイントです。

比較ポイント②分配金利回り

分配金利回りは、J-REITの銘柄選びで参考になる指標のひとつです。分配金利回りは「年間の予想分配金÷投資額」で計算します。J-REITの平均分配金利回りは約4.0%と高いのが魅力で、インカム収入を狙う投資家にとっては分配金利回りの高い銘柄が候補になるでしょう。

「JAPAN REIT.COM」によると、2022年1月7日時点で分配金利回りの高い銘柄には「マリモ地方創生リート投資法人(5.62%)」「トーセイ・リート投資法人(5.44%)」「ザイマックス・リート投資法人(5.16%)」などがあります。

分配金利回りの高さは銘柄選びのひとつの指標となりますが、不動産の売却により一時的に利回りが高くなるケースなどもあるため、その他の指標と比較した上で購入を検討する必要があります。

比較ポイント③格付け

第三者法人による格付けも、最適なJ-REIT選びの参考になる指標のひとつです。これは投資法人の財務状況や運用状況を評価したもので、主な第三者法人には「株式会社日本格付研究所(JCR)」「R&I格付投資情報センター」などがあります。

投資法人の信用度の高さを「AAA」「AA+」「AA」「AA-」から「D」まで細かく評価し、格付けの方向性を「ポジティブ」「安定的」「ネガティブ」「不確定」「方向性複数」の5段階で評価しています。信用度の高さと格付けの高さは比例するため、1つの判断基準として参考にできるでしょう。

上級者向け比較ポイント

J-REITの投資をすでに行っている上級者は、比較ポイントとして「時価総額」「NAV倍率」「有利子負債比率」などの投資指標を確認するとよいでしょう。また、「優待内容」を優先して投資する上級者もいます。ここでは、それぞれの指標で確認するべきポイントを解説します。

比較ポイント①時価総額

「時価総額」は、J-REITの資産を時価評価したもので、数値が高いほど多くの投資家が投資対象にしていると考えられます。売買が活発に行われているため、時価総額の高い銘柄は換金性が高いといえます。なお、2022年1月7日時点で「JAPAN REIT.COM」の銘柄ランキングを確認すると、時価総額が最も高いのは「日本ビルファンド投資法人」の1兆1,005億6,500万円です。

多くの投資家が投資をしている銘柄は、値動きが安定しやすい傾向にあります。一方で、取引する投資家が少ない時価総額の低い銘柄は、流動性がありません。そこで、一般的に時価総額は1,000億円以上を目安にするとよいといわれています。

比較ポイント②NAV倍率

「NAV倍率」とは「Net Asset Value」の略で、「投資口価格÷1口あたりNAV(純資産価値)」で算出します。株式でのPBR(株価準資産倍率)に似ている指標で、NAV倍率が1.0以上の場合は割高、1.0以下の場合は割安であると判断されます。NAV倍率が1.0以下の銘柄は過小評価されていて、投資対象として適切だと考えられます。ただし、NAV倍率が低い理由をチェックする必要もあるでしょう。

比較ポイント③有利子負債比率

「有利子負債比率」は「借入金比率」とも呼ばれ、純資金に対してどのくらいの借入金があるかを見る指標です。比率は「(有利子負債÷総資産)×100」で算出し、数値が高いほど有利子負債が多くて金利変動による影響を受けやすく、倒産リスクが高いと考えられます。そこで、有利子負債比率が低水準で、財務の安定性が高い銘柄を選ぶとよいといわれています。

比較ポイント④優待内容

J-REITの中には、株式でいう株主優待のように、口数に応じて優待が受けられる銘柄もあります。例えば、「ジャパン・ホテル・リート投資法人」「インヴィンシブル投資法人」などでは、投資主優待制度として投資主向けの宿泊割引を行っています。他にも、買い物優待券やスポーツの観戦チケット、ヘルスケア施設の割引や介護に関する無料相談などさまざまな優待があり、銘柄選びの際に比較できるポイントとなるでしょう。

共通の比較ポイント

不動産情報

J-REITが運用する不動産物件にも注目して、どのような物件を保有しているか情報を得るようにしましょう。まず「築年数」を確認しますが、古すぎると大規模修繕などの支出が考えられ、不動産価値が下がる傾向にあります。また、家賃収入に直結する「入居割合」もチェックするべきポイントです。過去の入居割合も調べるなら、現在の入居割合が将来も安定して継続しそうか判断する材料になるでしょう。

J-REITが保有している「物件数」も確認したいポイントの1つです。物件数が多いほど投資先のリスク分散につながるため、押さえておきましょう。

NOI利回り

「NOI利回り(エヌオーアイりまわり)」とは、営業純収益と不動産価値の比率のことで、比率は「年間の営業純利益÷不動産価格」で計算します。「NOI」とは「Net Operating Income」の略で、純収益を意味します。NOIの計算方法は「年間賃料収入-経費+減価償却費」で、NOI利回りの数値が大きいほど収益率が高いことを表します。

「NOI利回りが高いほどよい」との認識になりますが、土地価格が安くて資産価値の上がりにくい地方物件や郊外物件はNOI利回りが高くなる傾向にあります。この場合は、過疎化の心配や将来の入居割合を予想して、慎重に検討する必要があるでしょう。

J-REITの投資方法

Q:J-REITはどうやって買えばよい?
A:J-REITの投資方法には、投資家自身が個別銘柄を選んで運用する方法や、東証REIT指数への連動を目指すインデックスファンドのような投資信託、そしてJ-REITのETFがあります。それぞれの投資方法にメリット・デメリットがあり、ご自分の投資スタイルや目標に合わせて選ぶことが大切です。

J-REITの投資方法は、「個別銘柄」「J-REITの投資信託」「J-REITのETF」の3つに分けられます。ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。

個別銘柄

J-REITは、証券会社を窓口にして株式と同じように市場で売買できます。2022年1月現在でJ-REITの銘柄数は61銘柄あり、一口単位で購入可能です。投資家自身で好きな銘柄を選んで投資できる特徴があり、リアルタイムで価格を見ながら売買手数料のみのコストで購入できます。個別銘柄は一口当たり数万円から買えるものもありますが、中には数十万円で取引されるものあります。

例えば、2022年1月7日時点での投資口価格最安値は「インヴィンシブル投資法人(8963)」の3万5,750円です。最も高いのは「ケネディクス・オフィス投資法人(8972)」の70万7,000円で、購入には高額の投資資金が必要になります。

個別銘柄への投資は、ご自分で投資したい銘柄が決まっていて、投資資金が十分にある方に向いています。まとまった資金があれば、個別銘柄を複数選んだり複合型・総合型の銘柄を選んだりして、リスク分散も可能です。

J-REITの投資信託

J-REITの投資信託は、分散投資によるリスク軽減が可能で、昨今では多くの投資家が採用する投資方法です。東証REIT指数への連動を目指すインデックスファンドと、インデックス運用以上の成果を目指すアクティブファンドがあり、証券会社や銀行を窓口にして購入できます。

J-REITの投資信託には、証券会社を利用すると100円からの少額投資ができるメリットがあります。また、J-REITを含めて株式や債券なども一緒に投資できるバランス型ファンドもあり、少額の資金で数多くの銘柄に投資したい方におすすめです。

個別銘柄の購入とは異なり信託報酬などのコストがかかりますが、毎月一定の分配金を受け取れるなどメリットがあり、J-REIT初心者にとって比較的はじめやすい投資方法だといえるでしょう。

J-REITのETF

J-REITには、複数の銘柄を運用対象とするETFに投資する方法もあります。「ETF」とは「Exchange Traded Funds」の略で、「上場投資信託」を意味します。東証REIT指数や日経ESG-REIT指数に連動するETFがあり、上場しているため証券会社を窓口にして株式同様に売買できるのが特徴です。また、少額での分散投資ができることや、J-REITの投資信託と比較して信託報酬が低くコストを抑えて運用できるメリットもあります。

2022年1月時点で、東証REIT指数連動ETFが10銘柄、野村高利回りJリート指数ETFが1銘柄、東証REIT Core指数連動ETFが3銘柄、東証REIT物流フォーカス指数に連動するETFが1銘柄、日経ESG-REIT指数に連動するETFが1銘柄、税引後配当込東証REIT米ドルヘッジ指数に連動するETFが1銘柄あります。

おすすめJ-REIT個別銘柄ランキング

Q:J-REITの個別銘柄はどれがおすすめ?
A:おすすめの個別銘柄には、総合型で分配金利回りの高い「マリモ地方創生リート投資法人」や「トーセイ・リート投資法人」があります。はじめての投資では、個別銘柄でもリスク分散ができる総合型がおすすめです。また、分配金利回りなど投資指標を基準にしたり、各投資法人が力を入れているプロジェクトを応援するために投資したりする方法もあります。

2022年1月の時点でJ-REITは61銘柄がラインナップしています。ここでは、J-REIT個別銘柄のおすすめランキングをご紹介します。分配金利回りや運用資産の種類を考慮して、初心者から上級者まで無理なく運用できる銘柄を選びました。各銘柄の特徴も解説するため、銘柄選びの参考にしてください。なお、分配金利回りや投資口価格などの情報は2022年1月7日時点のものです。

第1位 マリモ地方創生リート投資法人

項目 詳細
証券コード 3470
運用資産 総合型
価格騰落率 +17.75%
分配金利回り 5.62%
NAV倍率 0.94
時価総額 199億5,500万円

「マリモ地方創生リート投資法人」は、「地方は、可能性を秘めている」をモットーに、地域別投資比率を地方70%以上、東京圏30%以下としています。投資対象はレジデンスと商業施設を中心にホテル・オフィス・駐車場などの総合型で、「相対的に高い投資利回り」と「安定的な収益」を目指すポートフォリオ構築方針を持ちます。

地方を中心に東京圏にも投資していて、リスク分散効果が期待できます。また、分配金利回りは5.62%であり、全61銘柄でNo.1です。投資口価格は13万700円で、ある程度のまとまった投資資金が必要だといえるでしょう。地方創生への取り組みを応援したい方にもおすすめのJ-REITです。

第2位 トーセイ・リート投資法人

項目 詳細
証券コード 3470
運用資産 総合型
価格騰落率 +16.79%
分配金利回り 5.44%
NAV倍率 0.93
時価総額 472億8,500万円

「トーセイ・リート投資法人」は、主に中小規模のオフィス・商業施設・住宅・物流施設を投資対象にする総合型J-REITです。2021年12月24日時点での保有物件数は59物件で、取得価格合計は782億円に達しています。株式会社日本格付研究所(JCR)から「A-」の評価と「安定的」との見通しも得ています。

分配金利回りは5.44%でランキングでは第2位、投資口価格は13万800円です。東京経済圏を中心に投資していて、用途別投資比率は「オフィス」が43.4%、景気の影響を受けにくい「住宅」が49.4%で、リスク分散効果を得ながら安定した収益を得たい方におすすめです。

第3位 いちごオフィスリート投資法人

項目 詳細
証券コード 8975
運用資産 オフィスビル特化型
価格騰落率 +13.18%
分配金利回り 5.09%
NAV倍率 0.96
時価総額 1,234億9,100万円

「いちごオフィスリート投資法人」は、安定的に収益成長が見込める中規模オフィスに特化したJ-REITです。保有物件は86物件で取得価格合計は2061億円に達しており、格付けではJCRから「A」の評価を得ていて見通しは「ポジティブ」となっています。大規模修繕などの運用を強みとしていて、今後も中規模オフィスのバリューアップによる収益の確保が期待されています。

分配金利回りは5.09%と平均値より高く、投資口価格は8万1,600円です。1口以上でJリーグ観戦チケットが抽選で当たる株主優待があり、J1・J2・J3の年間約1,000試合分のチケットが対象です。

第4位 エスコンジャパンリート投資法人

項目 詳細
証券コード 2971
運用資産 複合型
価格騰落率 +18.94%
分配金利回り 4.96%
NAV倍率 1.18
時価総額 506億1,300万円

「エスコンジャパンリート投資法人」は、地域に根差した商業施設や底地を主な投資対象とする複合型J-REITです。2019年2月に上場した新しい銘柄で、底地への重点投資は他にない初の試みとして注目されています。取得物件数は38物件で、取得価格合計は696億円、鑑定評価額の合計は749億円です。

分配金利回りは4.96%で平均値を上回っており、投資口価格は14万3,800円です。スポンサーは総合デベロッパーの日本エスコンで、中部電機と中電不動産のサポートを受けています。「暮らし密着型商業施設」と「商業底地」の強みを活かした安定的な運用を目指しているJ-REITで、手堅い投資スタイルの方におすすめです。

第5位 大江戸温泉リート投資法人

項目 詳細
証券コード 3472
運用資産 ホテル特化型
価格騰落率 +2.04%
分配金利回り 4.53%
NAV倍率 0.63
時価総額 164億7,400万円

「大江戸温泉リート投資法人」はホテル主体型のJ-REITで、スポンサーである大江戸温泉物語グループが運営する温泉・温浴関連施設を主な投資対象としています。取得物件数は14物件あり、賃料の90%が固定収入でトップクラスの比率です。

コロナ禍の影響を受けている銘柄のひとつですが、分配金利回りは4.53%と平均以上をキープし、ポストコロナを見据えた投資対象として注目できるでしょう。また、投資口価格は7万円で投資資金を抑えたい方にもおすすめです。

おすすめJ-REITファンド&ETF銘柄ランキング

Q:J-REITファンドやETFのおすすめも知りたい。
A:J-REITファンドのおすすめ銘柄には「三菱UFJ国際投信eMAXIS Slim国内リートインデックス」や「フィデリティ投信 フィデリティ・Jリート・アクティブ・ファンド」があります。取り扱う証券会社ごとに購入単位や手数料が異なるため、比較して選ぶようにしましょう。

J-REITファンドは少額から分散投資ができる金融商品で、投資初心者でもはじめやすいのが特徴です。銘柄ごとに「隠れコスト」とも呼ばれる信託報酬が異なるため、比較しながら選ぶとよいでしょう。

信託報酬とは、投資信託を管理・運用してもらうための経費として、投資信託を保有している間はずっと投資家が支払い続ける費用のことです。ただし、別途支払うのではなく、信託財産の中から「純資産総額に対して何%」といった形で毎日差し引かれます。

出典:SMBC日興証券「初めてでもわかりやすい用語集」

ここでは、J-REITファンドとETF銘柄のおすすめランキングをご紹介します。なお、基準価格や純資産総額などの基本情報は、2022年1月7日時点のものです。

第1位 三菱UFJ国際投信 eMAXIS Slim国内リートインデックス

項目 詳細
基準価額 9,743円
純資産総額 91億3,700万円
信託報酬(税込)/年 0.187%以内
運用会社 三菱UFJ国際投信
購入できる証券会社例 SBI証券/楽天証券/松井証券/SMBC日興証券

「三菱UFJ国際投信eMAXIS Slim国内リートインデックス」は、東証REIT指数に連動する投資成果を目指して運用を行う投資信託です。主に国内の金融商品取引所に上場、または上場予定をしているREITを投資対象にしています。信託報酬は0.187%以内で、他の銘柄と比較して低く設定されているメリットがあります。

第2位 フィデリティ・Jリート・アクティブ・ファンド

項目 詳細
基準価額 8,538円
純資産総額 370億800万円
信託報酬(税込)/年 1.045%以内
運用会社 フィデリティ投信
購入できる証券会社例 SBI証券/楽天証券/松井証券

「フィデリティ・Jリート・アクティブ・ファンド」は、日本の取引所に上場されているREITを主な投資対象にしています。主な組入れ上位銘柄には「ジャパンリアルエステイト投資法人」「野村不動産マスターファンド投資法人」「日本プロロジストリート投資法人」があり、国内以外の取引所に上場されているREITに投資することもあります。

第3位 ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)

項目 詳細
基準価額 3,114円
純資産総額 3,945億6,700万円
信託報酬(税込)/年 0.792%
運用会社 大和アセットマネジメント
購入できる証券会社例 SBI証券/松井証券

「ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)」は、東証REIT指数に連動する投資成果を目指す投資信託です。組入れ上位銘柄には「日本ビルファンド投資法人」「ジャパンリアルエステイト投資法人」「日本都市ファンド投資法人」などがあります。毎月分配型の金融商品で、直近の分配金は税引前で60円です。

第4位 NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信

項目 詳細
基準価額 21万7,264円(100口あたり)
純資産総額 4,347億7,000万円
信託報酬(税込)/年 0.1705%
運用会社 野村アセットマネジメント
購入できる証券会社例 SBI証券/楽天証券/松井証券/SMBC日興証券/LINE証券

「NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信」は、東証REIT指数への連動を目指すETFです。東証REIT指数の全銘柄に投資しているのと同様の効果が期待でき、値動きを見ながらリアルタイムで投資できるメリットがあります。また、売買単位は「10口」からで、2万円程度で購入可能です。

第5位 〈購入・換金手数料なし〉ニッセイJリートインデックスファンド

項目 詳細
基準価額 2万98円
純資産総額 153億4,500万円
信託報酬(税込)/年 0.275%以内
運用会社 ニッセイアセットマネジメント
購入できる証券会社例 SBI証券/楽天証券/松井証券

「〈購入・換金手数料なし〉ニッセイJリートインデックスファンド」は、主に「ニッセイJ-REITインデックスマザーファンド」への投資を行い、東証REIT指数の動きに連動する成果を目標にする投資信託です。購入時と換金時の手数料は無料で、コストを抑えた資産運用を目指す方におすすめです。

J-REITの取引を行う証券会社に口座を開設する方法

Q:J-REIT取引で証券会社に口座を開設するにはどうすればよい?
A:まず、J-REIT取引を行う証券会社を選び、必要書類を用意して口座開設の申し込みをします。口座開設後は投資資金を証券口座に入金して、ご自分で選んだ銘柄を購入します。

J-REITを購入するには、証券会社に口座を開設する必要があります。株取引などをすでに行っている方の場合は、ご利用中の証券口座で株式と同じように証券として取引可能です。ここでは、証券口座を持っていない方が、証券口座の開設から入金までを行う方法について解説します。

J-REIT取引を行う証券会社を選ぶ

証券口座を持っていない場合は、証券会社を選ぶことからはじめます。インターネットを使ってオンライン取引を行えるように、ネット証券を選ぶとよいでしょう。また、ご利用中の銀行口座と連携しているネット証券を選ぶと、パソコンやスマホで簡単に取引がはじめられます。例えば「SBI証券」は住信SBIネット銀行、「楽天証券」は楽天銀行、「SMBC日興証券」は三井住友銀行と連携しています。

証券会社を選ぶ際は、売買手数料や取扱銘柄数などをチェックしましょう。また、J-REIT以外の資産運用を併用したり、複数の証券会社を使い分けたりする方法もあります。ご自分の投資スタイルに合わせて最適な証券会社が選べるよう、各社の特徴をじっくりと比較するようおすすめします。

証券口座を開設するのに必要な書類を用意する

J-REIT取引を行う証券会社が決まったら、公式サイトから証券口座開設の申し込みをします。申し込み時には、本人確認書類として以下のような書類を用意する必要があります。

・運転免許証
・住民票の写し/印鑑登録証明書
・個人番号カード(マイナンバーカード)
・各種健康保険証
・パスポート
・在留カード/特別永住者証明書
・住民基本台帳カード

提出可能な書類や組み合わせは、申し込む証券会社の公式サイトから確認してください。スマホで撮影したものをその場で提出できる証券会社もあり、すぐに取引を開始したい方におすすめです。例えば「SBI証券」の場合、「マイナンバーカード」または「通知カード+運転免許証」のいずれかを提出することで、最短翌営業日に取引可能になります。

証券口座に投資資金を入金してJ-REITを購入する

証券口座を開設したら、投資資金を入金します。入金方法には、提携銀行のインターネットバンキングや銀行口座からリアルタイムで入金できるサービスがありおすすめです。またそれ以外にも、銀行から通常の振込により入金する方法もあります。入金方法に応じて手数料が発生する場合もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

J-REIT投資を行う証券会社選びのポイント

Q:証券会社を選ぶ際のポイントを知りたい。
A:証券会社を選ぶ際は、「取引手数料」「取扱銘柄数」「最低取引額」などを比較するとよいでしょう。株取引やNISAなど、J-REIT以外の金融商品も検討している場合は、それに合わせて最適な証券会社を選ぶ必要があります。

ここでは、証券会社選びで大切なポイントである「取引手数料」「取扱銘柄数」について解説します。また、その他のポイントをまとめた点もぜひ参考にしてください。

取引手数料

証券会社選びで確認したいポイントに、取引手数料があります。証券会社ごとに異なりますが、現物取引手数料は取引金額に応じて設定されていて、取引回数が多い方向けの定額コースを用意している場合もあります。ご自分の投資スタイルに合わせて、手数料ができるだけ抑えられる証券会社を選ぶとお得に取引できます。

例えば、50~100万円以下の投資をした場合に、SBI証券や楽天証券の定額コースでは手数料が0円になるのに対し、松井証券では1,100円が発生します。せっかく得られた利益が手数料で相殺されるケースもあるため、各社の「取引手数料」は確認しておきたいポイントのひとつです。取引回数や取引金額に応じて手数料が異なるため、事前に比較して取引コストを抑えられるようにしましょう。

取扱銘柄数

証券会社を選ぶ際に、取扱銘柄数も比較したい大切なポイントです。ご自分が取引したいJ-REITを取り扱っているか、事前に確認しておくことは重要です。加えて、J-REIT以外の金融商品も確認しておくことで、投資の幅を広げたい時に有利になるでしょう。投資初心者におすすめする投資信託の取扱銘柄数を比較すると、「SBI証券」「楽天証券」が他社を圧倒しています。

また、マイホーム購入や子どもの教育費、老後資金の準備を検討している場合は、NISAやiDeCoの取り扱いがあるかもチェックしたいポイントです。

・NISAとは…
NISA口座内で、毎年一定金額範囲内で購入した金融商品の運用利益が非課税になる制度です。通常の株式や投資信託では運用利益に対して約20%の税金がかかります。

・iDeCoとは…
「個人型確定拠出年金」のことで、掛金を運用しながら積み立てて原則60歳以降に受け取る仕組みです。掛金が全額所得控除になり、運用利益や受け取り時の一定額までが非課税になるなど、さまざまな税制優遇が受けられるメリットがあります。

その他のポイント

証券会社選びでは、「最低取引金額」も確認しましょう。100円から投資できる場合と1万円からの場合では、投資のハードルが大きく異なります。少額投資が可能な証券会社では、複数の金融商品を購入してリスクを分散させることも可能です。

また、「取引ツール」「サポート体制」「ポイントサービス」なども、取引のしやすさにつながるため、証券会社選びの大切なポイントになります。

J-REITにおすすめの証券会社

ここでは、J-REITにおすすめの証券会社を6社ご紹介します。各社のおすすめポイントや手数料のプランを比較して、ご自分に合った証券口座を開設しましょう。

SBI証券

J-REITおすすめ銘柄や手数料の安い証券会社を徹底比較
(画像:SBI証券より引用)
項目 詳細
名称 SBI証券
投資信託取扱銘柄数 2627銘柄
最低取引額 100円
取引手数料 ・スタンダードプラン
10万円まで99円
50万円まで275円
100万円まで535円
・アクティブプラン
100万円まで0円
外国株 9ヵ国(米国・中国・韓国・ロシア・ベトナム・インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシア)
対応サービス NISA/iDeCo
公式サイトURL https://www.sbisec.co.jp/ETGate

SBI証券のおすすめポイント

「SBI証券」は、国内株式個人取引シェアNo.1を誇るネット証券の最大手です。国内外株式・投資信託・IPOの取扱銘柄は業界トップクラスで、NISAやiDeCoなど数多くの金融商品を取り扱っています。J-REITだけでなく、さまざまな金融商品にチャレンジしたい方にピッタリの証券会社です。

また、SBI証券では会場セミナー・イベントやオンラインセミナーを定期的に開催し、最新マーケット情報など投資家にとって気になる情報を提供しています。これから投資をはじめる初心者や、豊富な選択肢から銘柄を選びたい方におすすめです。

SBI証券のプラン

SBI証券の主なプランは、以下の2つです。手数料は業界最安値で、コストを抑えて投資できるメリットがあります。

・スタンダードプラン(取引1件あたり手数料)
5万円まで55円
10万円まで99円
20万円まで115円
50万円まで275円
100万円まで535円
150万円まで640円
3,000万円まで1,013円
3,000万円超え1,070円

・アクティブプラン(1日あたり手数料)
100万円まで0円
200万円まで1,238円
300万円まで1,691円
以降100万円増加ごとに+295円

引用:SBI証券「手数料」

楽天証券

J-REITおすすめ銘柄や手数料の安い証券会社を徹底比較
(画像:楽天証券より引用)
項目 詳細
名称 楽天証券
投資信託取扱銘柄数 2666銘柄
最低取引額 100円
取引手数料 ・超割コース
10万円まで99円
50万円まで275円
100万円まで535円
・いちにち定額コース
100万円まで0円
外国株 6ヵ国(米国・中国・シンガポール・インドネシア・タイ・マレーシア)
対応サービス NISA/iDeCo
公式サイトURL https://www.rakuten-sec.co.jp/

楽天証券のおすすめポイント

「楽天証券」は、2021年までに新規口座開設数3年連続No.1を達成し、勢いに乗っている大手ネット証券です。業界最安値の取引手数料と豊富な取扱銘柄を誇り、初心者から経験者まで多くの投資家に支持されています。無料で使える取引ツールにも定評があり、スマートフォン用トレーディングツール「iSPEED」は、累計500万以上ダウンロードされています。

楽天証券は、充実したポイントサービスも魅力で、はじめて投資にチャレンジする方は楽天ポイントで投資信託・国内株式(現物)・米国株式(円貨決済)・バイナリーオプションが購入可能です。J-REITを検討している方も、J-REITの投資信託にポイントを有効活用できます。楽天銀行との連携で優遇金利が得られたり、楽天カード決済でポイントが貯まったりするなど、楽天経済圏を活用している方にとっておすすめの証券会社です。

楽天証券のプラン

楽天証券には、ポイントを貯めながらお得に取引できる「超割コース」と、少額で何度も取引する方におすすめの「いちにち定額コース」があります。

・超割コース(取引1件あたり手数料)
5万円まで55円
10万円まで99円
20万円まで115円
50万円まで275円
100万円まで535円
150万円まで640円
3,000万円まで1,013円
3,000万円超え1,070円

・いちにち定額コース(1日あたり手数料)
100万円まで0円
200万円まで2,200円
300万円まで3,300円
以降100万円を超えるごとに+1,100円

引用:楽天証券「手数料」

SMBC日興証券

J-REITおすすめ銘柄や手数料の安い証券会社を徹底比較
(画像:SMBC日興証券より引用)
項目 詳細
名称 SMBC日興証券
投資信託取扱銘柄数 1089銘柄
最低取引額 100円
取引手数料 ・ダイレクトコース
10万円まで137円
50万円まで440円
100万円まで880円
・総合コース
100万円まで1.265%(最低5,500円)
外国株 2ヵ国(米国・中国)
対応サービス NISA/iDeCo
公式サイトURL https://www.smbcnikko.co.jp/index.html

SMBC日興証券のおすすめポイント

「SMBC日興証券」は大手総合証券で、オンライン取引と対面取引から口座を選べるのが特徴です。投資初心者に特におすすめなのは、投資サービス「日興フロッギー」です。100円から金額を指定して株式・ETF・REITなどの取引ができ、dポイントも活用できます。また、企業に関する無料の記事を読んで学びながら投資ができるのもメリットです。

また、独自サービス「キンカブ」を活用すると、「金額」または「株数」を指定して100円から投資できます。J-REITの場合も、対象銘柄は投資口価格に関わりなく100円から投資でき、投資資金が限られている場合でも安心です。NISA口座の場合でも、投資口価格に縛られることなく非課税枠内でピッタリ買付できます。

SMBC日興証券のプラン

SMBC日興証券にはオンラインで取引する「ダイレクトコース」と、対面でアドバイスをもらいながら取引する「総合コース」があります。

・ダイレクトコース
10万円まで137円
20万円まで198円
50万円まで440円
100万円まで880円
200万円まで1,650円
300万円まで2,200円
500万円まで3,300円
3,000万円まで1万6,500円
3,000万円超え2万7,500円

・総合コース
100万円まで1.265%(最低5,500円)
200万円まで0.990%+2,750円
300万円まで0.880%+4,950円
500万円まで0.770%+8,800円
1,000万円まで0.660%+1万4,300円
1億円まで27万5,000円

引用:SMBC日興証券「国内株式手数料」

松井証券

J-REITおすすめ銘柄や手数料の安い証券会社を徹底比較
(画像:松井証券より引用 )
項目 詳細
名称 松井証券
投資信託取扱銘柄数 1580銘柄
最低取引額 100円
取引手数料 1日定額制
50万円まで0円
100万円まで1,100円
200万円まで2,200円
以降100万円ごとに+1,100円
1億円越え11万円(上限)
外国株 1ヵ国(米国)
対応サービス NISA/iDeCo
公式サイトURL https://www.matsui.co.jp/

松井証券のおすすめポイント

「松井証券」は大正7年に創業し、100年以上の歴史を持つ老舗証券会社です。日本初のオンライン取引を導入するなど革新的なサービスに積極的で、年代を問わず多くの投資家に支持されています。手数料は50万円まで0円の分かりやすい設定で、はじめて投資にチャレンジする方でも安心です。

松井証券は、投資初心者が安心できるサポート体制にも定評があります。例えば、ロボアドバイザーが投資信託の組み合わせを提案し、投資スタイルに合わせた投信積立が可能です。また、「投信サポート」に連絡して専門スタッフによるアドバイスが受けられます。J-REITを含め分からないことをいつでも質問できる体制は、証券会社を利用する上で安心材料です。

松井証券のプラン

松井証券では、1日の約定代金合計で手数料が決まるシンプルなプランを提供しています。

・26歳以上
50万円まで0円
100万円まで1,100円
200万円まで2,200円
以降100万円増えるごとに+1,100円
1億円越え11万円(上限)

・25歳以下(未成年含む)
無料

引用:松井証券「手数料」

LINE証券

J-REITおすすめ銘柄や手数料の安い証券会社を徹底比較
(画像:LINE証券より引用)
項目 詳細
名称 LINE証券
投資信託取扱銘柄数 32銘柄
最低取引額 100円
取引手数料 10万円まで99円
50万円まで275円
100万円まで535円
外国株
対応サービス
公式サイトURL https://line-sec.co.jp/

LINE証券のおすすめポイント

「LINE証券」は、普段から使い慣れているSNSツール「LINE」を使って手軽に投資ができる証券会社です。スマホで場所を問わずに資産運用できるLINE証券は、初心者はもちろん自宅でパソコンの前にいる時間が取れない方にも注目されています。また、口座開設してからクイズに正解すると最大3株分の株購入代金がプレゼントされ、元手0円で株をはじめられるお得なキャンペーンを実施中です。

J-REITを含め1株から購入できるため、少額からの分散投資にも適しています。投資信託の取扱銘柄数は32銘柄で他社と比較すると少ないですが、日本を含めた世界の株やREITなど8資産へ分散投資する「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」など、厳選された銘柄が揃っています。また、「フィデリティ・USリート・ファンド・Dコース」は米国REITに分散投資できる投資信託です。

LINE証券のプラン

LINE証券では、業界最低水準の取引手数料で現物取引が可能です。

5万円まで55円
10万円まで99円
20万円まで115円
50万円まで275円
100万円まで535円
150万円まで640円
3,000万円まで1,013円
3,000万円超え1,070円

引用:LINE証券「手数料」

DMM株

J-REITおすすめ銘柄や手数料の安い証券会社を徹底比較
(画像:DMM株より引用)
項目 詳細
名称 DMM株
投資信託取扱銘柄数
最低取引額 投資口価格に応じる
取引手数料 10万円まで88円
50万円まで198円
100万円まで374円
外国株 1ヵ国(米国)
対応サービス NISA/iDeCo
公式サイトURL https://kabu.dmm.com

DMM株のおすすめポイント

「DMM株」は、国内株式と米国株式の取引を業界最安値水準の売買手数料でできる証券会社です。取引ツールは、パソコンやスマホでモードを設定することで、初心者から中上級者まで各投資家のレベルに合わせられます。

投資信託の取り扱いはありませんが、J-REITの個別銘柄には対応していて、シンプルかつ手数料を抑えて投資したい方におすすめの証券会社です。また、売買手数料の1%がポイント還元されることや、1株から購入できる米国株の売買手数料が無料であるなどメリットも多く、他の証券会社と使い分けると効率的に投資できるでしょう。

DMM株のプラン

DMM株は、本記事でご紹介する証券会社の中で最安値の手数料を誇ります。投資信託の取り扱いがないなどデメリットもありますが、各社の特徴を比較して使い分けるとよいでしょう。

5万円まで55円
10万円まで88円
20万円まで106円
50万円まで198円
100万円まで374円
150万円まで440円
300万円まで660円
300万円超え880円

J-REITのメリット

Q:J-REITの魅力って何?
A:J-REITには、少額から不動産投資ができる魅力があり、実際の不動産投資では難しい複数の不動産への分散投資が可能です。また、分配金の利回りが高いことや流動性・換金性が高いことでも注目されています。

J-REITには、実際の不動産投資やその他の金融商品と比較していくつかのメリットがあります。ここでは、J-REITの魅力を大きく4つご紹介します。

少額から不動産投資ができる

J-REITには、実際の不動産投資と比較して、少額から投資できるメリットがあります。実際に不動産投資をするとなると、少なくとも数百万単位の資金が必要です。J-REITの場合は1口5万円前後の銘柄もあり、一般の方でも無理なく投資できるのが魅力です。

またJ-REITの投資信託では、証券会社によって100円程度から投資できる銘柄もあり、お小遣いやポイントを活用した投資も可能です。

投資先不動産のタイプが豊富

投資先不動産のタイプが豊富なこともJ-REITの魅力です。個人の不動産投資家の場合、資金面などを考えると投資先としてワンルームや一棟建て程度が限界ですが、J-REITでは個人で購入するのが難しいオフィス・商業施設・物流施設など大規模施設への投資が可能です。また、不動産投資のプロが運用するため、運用の手間はなしでさまざまな用途の不動産に分散投資ができます。

分配金の利回りが高い

J-REITには、株式などの配当利回りと比較して、分配金利回りが高い特徴があります。「月間REIT(リート)レポート(2021年12月版)」によると、J-REITの予想年間分配金利回りは3.53%です。本記事でご紹介したおすすめ銘柄の分配金利回りは4.53~5.62%で、高水準であることが分かります。株式の場合、東証1部の予想平均配当利回りは2.13%(加重平均、2021年12月9日)とされています。

J-REITの利回りが高い理由は?

J-REITの利回りが高い理由には、運用する投資法人が収益の大部分を投資家に分配する仕組みが挙げられます。これは、法律の「租税特別措置法」によるもので、投資法人は収益の90%以上を分配金として支給すると、法人税はほとんど発生しません。この特例により、J-REITは投資家に分配金を出しやすい金融商品だといえます。

また、不動産賃貸料は定められた金額が定期的に入ってくるため、安定した分配金にもつながります。J-REITの用途別比率ではオフィスが多く、所在地も東京23区が半数近くを占めるなど運用環境の良さも利回りが高い理由として考えられるでしょう。

流動性や換金性が高い

実際に不動産投資を行う場合、「売りたい時に買い手がいるのか」が問題になります。この点で、J-REITは証券取引所に上場されているため、流動性や換金性が高いメリットがあります。株式と同じように、証券会社の窓口やオンライン取引でいつでも購入や売買の注文が可能です。

J-REITのデメリット

Q:J-REITの注意点も知りたい。
A:J-REITは他の投資商品と同様、元本割れのリスクがあります。また、大きなリターンを求める場合は、ある程度のまとまった投資資金が必要になります。このように、J-REITをはじめる前にデメリットも理解しておくことは大切なポイントです。

J-REITはメリットの多い金融商品ですが、元本割れや得られるリターンの面でいくつかのデメリットがあります。ここでは、J-REITのデメリットを大きく3つに分けて解説します。

元本割れのリスクがある

J-REITも株式と同様に価格が日々変動します。購入と売買のタイミングによっては元本割れするリスクがあるため、注意が必要です。特にJ-REITは不動産を投資対象にする都合上、自然災害や景気などの影響を受けやすく、収益の減少や消失のリスクも考えられます。

最終的な投資結果が絶対にプラスになるわけではないため、損失が生じた場合に生活が困難にならないよう余剰資産を投入するなど、リスクを理解した上での資産運用が重要です。

実物不動産のように融資は利用できない

アパートやマンションなど実物不動産を投資対象とする場合、融資を利用してローンで返済するのが一般的です。家賃収入をローンの返済に充てて効率よく資産運用ができるメリットがありますが、J-REITの場合は融資が利用できないため注意が必要です。投資資金は全額自己資金になり、ある程度のまとまった金額がなければ大きなリターンは期待できません。

毎月定額の収入が得られるわけではない

実物不動産投資の場合、毎月決まった賃貸料が得られますが、J-REITでは基本的に毎年1~2回の決算ごとに分配金を受け取ります。毎月分配金を受け取りたい場合は、毎月分化型の銘柄を購入したり、決算期の異なる銘柄に分散投資したりする必要があります。ただし、銘柄ごとに投資口価格や分配金利回りは異なるため、毎月定額の収入を得るのは困難です。

J-REITに向いている人とは?

Q:結局、J-REITはどのようなタイプの人に向いているの?
A:J-REITは、少額投資を検討している方や、維持費を避けてリスク分散をしながら不動産投資がしたい方に向いています。

J-REITは、少額投資を検討している方にとってはじめやすい金融商品です。投資口価格が10万円以下の個別銘柄も数多く、投資信託は100円から投資可能です。また、実物不動産のように維持費がかからないことや、複数の不動産に分散投資しやすいメリットもあり、不動産投資に興味はあるがリスクが心配な方にも向いているといえるでしょう。証券市場で取引されるJ-REITは、いざという時には売却して現金化したい方にもピッタリの金融商品です。

投資初心者にもおすすめのJ-REITは手数料の安い証券会社を比較して選ぶのがポイント!

J-REITは少額から不動産投資ができ、リスク分散効果や不動産のプロによる運用で、投資初心者でも安心してはじめられる金融商品です。利益の大部分が投資家に分配される利回りの高さや、個人では購入が難しいオフィスビル・商業施設・ホテルなどにも投資できることが注目されています。

J-REITは、証券会社で口座開設をして、株式と同じように手軽に購入できます。証券会社によって取扱銘柄数や手数料が異なるため、各社を比較してご自分に合った証券会社を選びましょう。

J-REITに関するよくある質問

Q.J-REITとREITの違いはある?

A.「REIT」は、もともと1960年代にアメリカで生まれた金融商品です。それに対してJ-REITは国内の不動産を投資対象とする日本版REITで、両者を「J-REIT」と「海外REIT」に呼び分けられます。J-REITは、運用対象となる不動産が法律で定められていて、海外REITと比較して種類が少ないです。海外REITでは、刑務所や農地、不動産開発により利益を配当する銘柄など、J-REITにはない不動産物件が含まれています。

日本の証券会社からも、海外REIT銘柄を含む投資信託やETFを購入できます。海外の証券口座を開設して個別銘柄を購入する方法もありますが、言語面などを考えると難しいかもしれません。

Q.J-REITはどうすれば買える?

A.J-REITは、証券会社で口座開設をして株式のように売買できます。買い方は「個別銘柄」「投資信託」「ETF」があり、個別銘柄は市場に上場している銘柄から好きなものを選んで、1口単位で購入できます。銘柄を選ぶ手間が省けるETFや運用をプロに任せられる投資信託は、証券会社によって100円程度の少額から購入できます。

また、課税が免除される国の制度である「NISA」「iDeCo」をJ-REITの運用に活用することも可能です。J-REITの購入には売買手数料がかかるため、各証券会社の手数料を比較するとよいでしょう。

Q.J-REITに関する税金はある?

A.J-REITも株式の配当金や売却益の場合と同様、分配金や売却益に対して20.315%(所得税15.315%+住民税5.0%)の税率が適用されます。実物不動産投資の場合は「総合課税」の対象で、所得金額に応じて5.0~45.0%までの幅があります。これに対してJ-REITの場合、所得に関わらず税率は一定です。

節税効果でよりお得な資産運用を目指す方は、「NISA」「iDeCo」を活用してJ-REIT取引をするようおすすめします。証券会社を選ぶ際は、取引手数料に加えて「NISA」「iDeCo」に対応しているかどうかも比較するとよいでしょう。

Q.J-REITと不動産投資の違いはなに?

A.J-REITと不動産投資には、投資対象や必要な投資資金などに違いがあります。ここでは、両者の主な違いを以下の表にまとめます。

項目 J-REIT 不動産投資
投資対象物件 オフィスビル/住宅/ヘルスケア施設/商業施設/物流施設/ホテル 住宅(ワンルーム/一棟建て)
必要な投資資金の目安 数万円程度~(投資信託は100円からも可) 数百万円~
換金性 高い 低い
分散投資効果 高い 低い
物件の維持管理 委託 委託または自己
キャッシュフロー 年1~2回 基本的に毎月
分配金や家賃(インカム)の税金 分離課税(20.315%) 不動産所得(総合課税)
売却益(キャピタルゲイン)の税金 分離課税(20.315%) 分離課税(短期譲渡39.63%/長期譲渡20.315 %)

Q.J-REITと不動産投資型クラウドファンディングの違いはなに?

A.インターネットを通して投資家を募り、集めた資金で不動産を運用する「不動産投資型クラウドファンディング」も、J-REITのように少額から不動産に投資し、運用をプロに任せられる投資商品です。ここでは、J-REITと不動産投資型クラウドファンディングの主な違いを表にまとめます。

項目 J-REIT 不動産投資型クラウドファンディング
必要な投資資金の目安 数万円程度~(投資信託は100円からも可) 1万円~
流動性 高い やや低い
価格変動リスク 高い 低い
元本割れリスク あり あり(ただし損失を運営会社から優先的に負担する優先劣後構造あり)
換金性 いつでも売買でき現金化が可能 運用期間が決まっていて途中解約不可
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