「ケチ」と「シブチン」は、似ているようですが、実は行動パターンが全く異なります。

「ケチ」とは、無駄だと思うことには、1円たりともお金を払いたいと思わない人です。その代わり、自分が必要だと思うことには、お金を惜しまないという側面もあります。あまり良いイメージを持たれないと思いますが、お金に対する合理主義者だと考えるとわかりやすいでしょう。
一方の「シブチン」とは、東京ではあまり聞かない言葉ですが、関西弁でとにかく出し惜しみをする人です。
富裕層の人たちと付き合っていて実感するのは、お金持ちは「ケチ」だけど「シブチン」ではないということです。
意味のない手数料や、必要ないものへのコストには、極めてシビアです。ところが、自分が気分良く暮らせるためには、高額の支出であっても惜しむ事はありません。
1円をケチることがあっても、1万円をポンと出してしまうこともある。金額の大小ではなく、費用対効果の「コスパ」を重視しているのです。
お金を上手に増やせる人は、お金を上手に使える人です。とにかく支出を減らそうとする「節約志向」では、自分の持っているお金を減らさないかもしれませんが、大きく成長させることもできません。
メリハリを聞かせ、無駄は省いて必要だと思うものには躊躇なくお金を使うことができる。そんな「ケチ」な人にはお金が集まってきて、結局使ったお金以上のリターンが返ってくるのです。
家計簿をつけたり、節約の事ばかり考えている人は、お金持ちにはなれません。それは縮小均衡に陥ってしまい、支出が減らせたとしても、それ以上に収入も減っていってしまうからです。
手放すことで新たに手に入るものがある。だから「ケチ」にはなるべきですが、「シブチン」になってはいけません。
文・内藤 忍/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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