
長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)
サッカー王国の静岡県出身で、高校は同県の名門藤枝東高という経歴だが、選手権の出場はなかった長谷部誠。高校卒業後に浦和に入団し、J1リーグ優勝(2006)やAFCチャンピオンズリーグ優勝(2007)に貢献している。
海外挑戦先は現在に至るまで一貫してドイツで、最初の所属先であるヴォルフスブルクではブンデスリーガ優勝(2008/09)も経験。その後ニュルンベルク、フランクフルトとキャリアを積んできた。代表ではワールドカップ3大会に出場し、キャプテンとしてチームを牽引する姿が目に焼き付いているサッカーファンも多いことだろう。
古巣である浦和では、今冬、阿部勇樹が引退。また槙野智章、宇賀神友弥といった長年中心だった選手たちがチームを離れた。就任2年目を迎えるリカルド・ロドリゲス監督の手腕や、ベテラン選手の穴を新加入選手含め誰がどう埋めていくのかが注目される。
浦和の状態を考えると、海外での経験値や代表でキャプテンシーを発揮してきた長谷部の存在はうってつけのようにも見える。しかし、長谷部のJリーグ復帰に関しては残念ながら可能性がほぼ無いだろう。
というのも、2020年ころからフランクフルトのクラブ関係者も長谷部の引退を示唆している。今夏までは契約が残っているものの、本人の希望である「指導者」という次のステップも考慮してか「ブランドアドバイザー」という肩書が加わったほどである。もし長谷部の浦和復帰が叶うとすれば、選手ではなく指導者としてなのかもしれない。

吉田麻也(サンプドリア/イタリア)
名古屋グランパスの下部組織からトップ昇格を果たした吉田麻也。ユース時代はボランチを主戦場とするも、当時センターバックの主力であった選手の退団もあったことからコンバートされ、以降はセンターバックとして活躍する。
海外では、オランダ、イングランド、イタリアと3か国でプレー。ケガの影響があった海外挑戦初年(2010)を除いて、センターバックという入れ替えづらいポジションにいながら出場機会はしっかりと確保している。代表では長谷部に代わりキャプテンを務めており、現在でも不動の存在となっている。
名古屋は2021シーズン、連続無失点記録が証明する通り守備力がかなり高いチームとなった。リーグでの最終成績でも優勝した川崎フロンターレに次ぐ2位の失点数という結果に。しかし最終ラインの主力として活躍していた木本恭生とキム・ミンテがチームを離れることもあり、次シーズンに向けて若干の不安が残る。
吉田の名古屋を含めたJリーグ復帰のニュースは現在のところ見られない。一方で、同じく名古屋から海外挑戦を果たした本田圭佑からは、自身のYouTubeチャンネルにて「そのうち麻也が戻る」といった発言も飛び出している。勝手な発言のようだったがあるいは…との期待を持つファンも多いだろう。
昨年末にプレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッドが調査しているとの噂が出るなど、30代半ばに差し掛かる年齢にあっても海外クラブから注目されている吉田だ。近く移籍のニュースが飛び込んできても不思議はなく、その中に名古屋をはじめとするJクラブの名前が上がれば、現役日本代表キャプテンの帰還に歓喜するファンは多いに違いない。
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