使用パターンに合わせて車体が伸び縮み! ルノー・日産アライアンスの次世代EV用プラットフォームを使ったルノーのEVコンセプトモデルがワールドプレミア
仏ルノーは3月2日(現地時間)、次世代型EVのコンセプトカーとなる「モルフォズ(MORPHOZ)」を発表した。
ルノー・日産アライアンスの次世代EV用プラットフォーム「CMF-EV」を採用するモルフォズは、ルノーの次世代モビリティのビジョンを提示するピュアEVである。最大の特徴は、モーター出力やバッテリー容量など航続に必要なスペックを任意に設定できることに加え、車体の長さを使用パターンに応じて変更できる、具体的にはフロントフェンダー部とリアエンド部の伸び縮みを可能としたことだ。
まず「シティ」モードでは、車体を全長4400mm/ホイールベース2730mmとコンパクトに設定し、最高出力100kWを発生するモーターと容量40kWhの駆動用バッテリーによって、1回の充電で最大400kmの航続距離を実現する。次に「トラベル」モードでは、車体を全長4800mm/ホイールベース2930mmに伸ばし、同時にリアエンドなどが空力特性を高める造形に切り替わって高速安定性の向上を果たす。また、キャビン空間はリアシートの後方スライドによって後席の足もとスペースが広がり、さらにラゲッジ容量の拡大も図られる。一方、パワートレインに関しては「トラベルエクステンダー・バッテリーパック」の設定によって、バッテリー容量を50kWh増やして計90kWhを実現。モーター最高出力も160kWにアップし、航続距離は最大700kmに引き上がる。また、追加のバッテリーパックは車両のアンダートレイに配し、これだけを外しての充電を可能とした。
インテリアについては、角を丸めた横長四角形のステアリングホイールやディスプレイを逆L字型に並べた近未来的なインパネ、上下に90度回転して後部座席の乗員と向き合える対面式の助手席シート、センターコンソールにスマートフォンを置くだけで車載AIが個人データを読み込んでナビゲーションや音楽などを提供するスマートフォン連携機能などを採用したことがトピック。また、乗車する前にAIが作動し、センサーが接近中の乗員を検出すると自動的にドアのロックを解除、またドアを自動的に開き、さらにドライバーの好みに合わせて室内照明が点灯する「ウェルカムシーケンス」機能を設定した。
近未来のEVモデルらしく、レベル3の自動運転機能を組み込んだことも訴求点だ。高度なセンサーとカメラ、そして演算技術により、ドライバーは高速道路や渋滞などの走行状況においてハンズオフでドライブできるという。
文・大貫直次郎/提供元・CAR and DRIVER
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