【劇的変身】トヨタ カローラ グローバル・スタンダードへ(FF/1.8L CVT、1.8Lハイブリッド)【試乗記+動画】

2020.2.13
SENSE
劇的変身を遂げた新型カローラセダン(画像=AUTO PROVEより引用)
劇的変身を遂げた新型カローラセダン(画像=AUTO PROVEより引用)
新型カローラが驚きの変身を遂げて2019年9月17日に発売された。早速その変化をお伝えするために試乗してきた。

もはやベンチマークされる存在に

TNGAの考えの元、プラットフォームGA-Cを採用して、グローバルモデルとして誕生した。カローラという車格、キャラクターから、非常に多くのユーザーが販売対象になるわけで、奇抜なものは性能、デザインにおいて挑戦しにくい。そのため乗り込んだ時のファーストインプレッションは、特に驚きもなく、コンベンショナルな正常進化といった印象を受けた。
 
AUTO PROVE
(画像=AUTO PROVEより引用)
ところが、走り出すと「これがカローラか?」という驚きを体感した。モデルは1.8LのガソリンモデルでCVTと組み合わされている。走り出してすぐに段差を乗り越えるショックが柔らかくいなされ、小さい衝撃にもサスペンションがしなやかに動いているのを感じる。

ダンパーのピストンスピードが遅いケースではフリックション感があるということが多いが、そこがしなやかに動く。そして入力の大きい場合でもしっかりとした減衰をする。そのことは市街地から首都高速の試乗でも十分に感じ取れるレベルで、しっかり感としなやかさがあるのだ。

 
サスペンションのレベルの高さを感じながらエンジンフィールをチェックすると1.8LでCVTとの組み合わせで気になるのは、エンジン先行感とか、ラバーバンドフィールと表現される症状で、アクセルを踏み込んだ時に、エンジンは唸るものの、加速が鈍いといった現象だ。しかし、そのフィーリングが全くない。アクセルの踏み込み量に応じて加速フィールもきちんとリンクしている。これなら「つまらない」とは感じない。
 
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1.8Lのガソリンエンジンに組み合わされるハイブリッドシステム(画像=AUTO PROVEより引用)
パワー的にも満足度が高い。搭載するエンジンは2ZR-FAE型で98ps/5200rpm、142Nm/3600rpmというスペックではあるが、低速域でのトルクの立ち上がりが良いので、プアーな感じが全くない。むしろ力強さを感じるほどで、スペックを見て逆に驚くといった印象だ。

ステアリング操舵フィールや乗り心地に関しても、申し分のないレベルだった。開発でもこだわりの部分だと説明しているが、直進時のステアリングの座りがいい。安心感を出すために強めの座りを出している輸入車もあるが、カローラはそのあたりがちょうどよかった。
 
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(画像=AUTO PROVEより引用)
また、操舵反応も微小舵域から呼応し、切り込んでいく時のクルマの動きもリニアで驚かされた。カローラと言えば、敢えてボールベアリングのようなステアフィールに寄せていたわけで、それからすれば、大きな変身を遂げたことを実感する。

合わせて静粛性もよくなっている。路面状況が綺麗な場所では、本当に滑らかに静かに滑るように走る。まるでプレミアムモデルにでも乗っているような感じにもなる。しかし路面が悪くなると音の入り方が大きく、そのギャップの大きさが勿体無いという印象だった。
 
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ウエッジシェイプでスポーティさがあるカローラツーリング。インポートカーの雰囲気もある(画像=AUTO PROVEより引用)
試乗車は1.8Lの自然吸気モデルの他に、1.8Lのハイブリッドモデルにも試乗したが、試乗フィールは微妙に異なっている。車重の違いが大きいのだろうが、ハイブリッドのほうが、全体になました印象で、まろやかだ。ステアリングのセンターの座りもNAほどのしっかり感は薄いが、センターは出ているという印象。

コーナリングなどの狙ったラインへのトレース性でも、NAは気持ちよく期待通りにトレースしていくのに対して、同様にトレースはしているものの、シャキッとしないで正確にトレースしていくという印象だ。
 
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(画像=AUTO PROVEより引用)
トヨタのハイブリッド、とくにプリウスではエンジン先行感があって、ドライバビリティという言葉が使いにくいが、カローラ・ハイブリッドでは、そうしたフィールも良く、リニアに加速するので、運転していて楽しいと感じるだろう。ただ、NAモデルと比較すれば、少し緩さを感じた。
 
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(画像=AUTO PROVEより引用)

カローラの背負うタスク

開発のこだわりは「良品廉価」だ。カローラというキャラクターは多くの人が購入ターゲットになるため、ユーザーニーズにも徹底的に応える必要がある。そしてグローバルで販売するため、海外でも「カローラ」の名称になり浸透させる必要も背負った。海外では、これまでオーリスであったり、Bセグメント、Cセグメントが混在する不思議なモデルでもあったが、きちんと整理したわけだ。
 
  
(画像=AUTO PROVEより引用)
そして開発は4つのポイントを重点的に意識して開発したという。ひとつがデザイン。スポーティでワンランク上の存在感を示すスタイリングとすること。そして、走りの良さ。気持ちのいい走りを目指し、目線の動かされにくさ、旋回姿勢の決まりやすさ、ライントレース性の正確さをポイントにしていたが、どれも到達していると言える。

さらに、安全、安心とコネクテッドといったユーザーニーズに答えている。安心安全ではトヨタセーフティセンスを磨き上げ、また車体自体もマルチロードパスと超高張力鋼板の採用などで衝突安全にも配慮したクルマ造りがされている。

そしてコネクテッドでは、従来のナビを廃し、ディスプレイオーディオを標準としている。これはカローラにとって大英断だったと想像する。というのは、スマホとの連携が前提のディスプレイオーディオに対し、従来のカローラのユーザー層は60代、70代が中心の年齢層だからだ。

とは言え、スマートフォンの浸透度も高く、もはや特殊な通信機器でもないわけで、さらに言えば、カローラはグローバルで販売することを考えると、ローカルタイプの従来のナビでは対応できない。アメリカのように高齢者でもディスプレイオーディを好む国もあるわけで、そうした意味からもグローバルスタンダードを選択したわけだ。
 
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インテリアでは、大きなディスプレイオーディオが目を引くようにコネクテッドが大きく進化した(画像=AUTO PROVEより引用)
ただし、さすがトヨタ。従来型のナビもオプションで導入することも可能で、また、Apple CarPlayやAndroid Autoもオプションに設定されている。デフォルトはトヨタ提供するSDLでスマートデバイスリンクになる。こちらはLineナビがデフォルトで使えるようになっている。そしてLineの音声対話AI、Clovaにも対応するので、「ねえ、クローバ」で起動する。
 
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セダンのトランクルーム。ハイブリッドだったが、荷室の広さはしっかり確保されている(画像=AUTO PROVEより引用)
カローラはグローバル・スタンダードへと進化し、ガチライバルはVWゴルフと言っていいだろう。他にもCセグメントサイズは多く存在するが、欧州でのカローラの反響が楽しみになるほどの出来栄えだった。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>

【エンジンラインアップ】

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【カローラセダン価格】

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【カローラツーリング価格】

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