「お金持ちほどよく眠る」は本当?3時間しか眠らないビリオネアも

2018.9.13
SENSE
(写真=Getty Images)
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「お金持ちほどよく眠る」という調査結果が報告されているが、実際はどうなのか?ビル・ゲイツ氏やジェフ・ベゾス氏のように、6~7時間眠るという成功者が多いようだが、中には3~4時間しか眠らないドナルド・トランプ大統領やエジソン博士のような人もいる。
コロンビア大学が高校生を対象に実施した調査結果を交えて、「著名人の睡眠習慣」を見てみよう。

睡眠格差は子ども時代から現れる?

コロンビア大学が、1991~2012年にかけて収集した27万人以上のデータを分析した結果、最も十分な睡眠時間をとっているのは、裕福な白人の男性であることが明らかになった。

この調査は米私立・公立の高校1~3年生を対象にしたもので、「どれぐらいの頻度で1日7時間以上の睡眠をとっているか」「どれぐらいの頻度で十分な睡眠をとっているか」という2つの質問に対し、学生は頻度を6段階(毎日~全くない)で評価した。1つ目の質問に「毎日」と答えたのは28.37%、「全くない」は3.86%。2つ目の質問は、「毎日」が17.96% 、「全くない」が 13.93%だった。

しかし性別や世帯所得、民族ごとに細分化すると、低所得家庭や少数民族の家庭の子どもは、裕福な家庭の子どもよりも睡眠時間が少ない。また家庭・民族に関係なく、総体的に女生徒は男子生徒よりも睡眠時間が少ない。

早寝早起きがお金持ちの習慣?

ミリオネア、ビリオネアの睡眠時間は6~7時間が一般的なようだが、例外もある。

ハフィントン・ポスト2015年12月23日 の記事によると、7時間睡眠をとっているのは、世界一の大富豪であるAmazonのジェフ・ベゾスCEO、ビル・ゲイツ氏、Appleのティム・クックCEO、Twitterの共同創業者ジャック・ドーシー氏など。テスラのイーロン・マスクCEO、バラク・オバマ前大統領、ヴァージングループのリチャード・ブランソンCEOなどの睡眠時間は6時間だ。

これらのお金持ちは早起きを習慣にしているので、就寝時間も早い。午前4時半に起床するクックCEOは午後9時半に眠るそうだ。ブランソンCEOは6時間集中的に眠り、毎朝5時45分に起床。仕事に出かけるまでの家族と過ごす時間を大切にしている。

約8時間眠るというバフェット氏の起床時間は午前6時45分 。「明け方4時から仕事にいく必要ない」と、クック氏の超早朝出勤スタイルには不賛成である意向を暗に示している(CNBC2017年7月6日付記事)。

ザッカーバーグCEOは朝が苦手、トランプ大統領は短時間派

Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、お金持ちには珍しい遅起き派であることを、自社の質問イベント で認めている。本人いわく「昔から朝は苦手」だが、子どもが生まれてからは朝方になりつつあるようだ(テレグラフ2016年7月14日付記事)。何時間睡眠をとっているのか不明である点が残念だが、もしかすると長時間睡眠が必要なタイプかも知れない。

ソーシャルメディア・マネージメント・アプリ「バッファー」 のレオ・ウィドリッチCOO も夜型で、午前1~9時までを就寝時間にしている。

一方、睡眠時間がたったの3時間というドナルド・トランプ大統領のようなビリオネアもいる。午前1~4時まで眠るのが、トランプ大統領の習慣だという。「鉄の女」の異名をとったマーガレット・サッチャー元首相も、4時間しか眠らないことで有名だった。

英サリー大学で34年間睡眠の研究をしているニール・スタンリー博士は、「寝る間を惜しんで働くことが成功へのパスポートという説は誤りだ」と述べている。睡眠不足は成功に導いてくれるどころか、肉体的・精神的悪影響の原因となりかねない。

十分な睡眠時間には個人差があるが、トランプ大統領のように4時間で十分というケースは「人口のわずか0.01%しかいない」とスタンリー博士はいう。反対に12時間は必要という人もいるそうだ(テレグラフ2016年6月23日付記事 )。

スタンリー博士の主張に反し、トランプ大統領は「睡眠時間が長い人間は、眠る時間をけずって頑張っている人間に勝てない」と信じている(Entrepreneur2015年4月24日付記事 )。

良質な睡眠がもたらすポジティブ効果

NYUランゴーン・ヘルスセンター「睡眠障害プログラム」のディレクター、デヴィッド・ラパポート博士は、十分な睡眠がもたらす恩恵として、記憶力やパフォーマンス、集中力の向上、創造力の促進、ストレスレベルの低下などを挙げている(Health.com2018年4月8日付記事)。 

こうした数々のポジティブな効果が、事業での大きな成功に貢献することは疑う余地がない。成功者がよく眠るという説には、科学的な根拠があるということだろう。

しかしただ長時間だらだらと眠るだけでは、起きた時に頭がぼんやりするなど逆効果。良質な睡眠をたっぷりとることが重要だ。

お金持ちの睡眠習慣

お金持ちも良質な睡眠のために色々と工夫しているようだが、中には変わったものもある。

平均6~7時間は眠るという米の実業家マーク・キューバン氏は寝る前に必ずスマホの電源を切るそうだが、ヘッドフォンをつけてTVを観るという「古い悪習」はなかなか治らないようだ(CNBC2017年6月9日付記事)。

米俳優のトム・クルーズ氏はかつての子ども部屋を、防音加工をほどこしたゲスト用の寝室に改装した。外部からの騒音に邪魔されることなく、思い存分いびきをかいて眠ることが、ゲストが良質な睡眠をとれる秘訣だと語っている(ビジネスインサイダー2016年4月25日付記事)。

創作力を促進する目的で、工夫をこらす著名人も少なくない。日本で北枕というと嫌がられるが、不眠症に悩まされていた英著名作家チャールズ・ディケンズ氏は、創造力を促進する目的で、あえて北枕で眠っていたという。

エジソン博士やウィンストン・チャーチル英元首相は「多相性睡眠」。多相性睡眠とは続けて何時間も眠り続ける代わりに、短い睡眠時間を必要に応じてとるというものだ。

結論としては、それぞれに応じた睡眠時間をとることで心と体の健康を維持し、それによって最大限の能力を引きことができるといったところだろうか。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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