「社長のTwitterを読んでいないと不採用」というツイートがネットで話題となった。Twitterには「採用面接で(中略)読んでいない人材は、不採用。 面接に来る以上、社長のツイッターを確認するのは、一般常識でしょ。非常識な人材は仕事もできません」と書かれている。

社長のTwitterを読まない社員は仕事ができない?

発端となったツイートは、東京江東区に本社を置くIT関連会社長が2017年3月16日につぶやいたもの。3月24日時点でRT(リツイート)が1万8,000を超えていた。

RTの大半が「社長のTwitterを読まないで面接に来るのは非常識で、仕事ができないから不採用」と断言していることに対する怒りだ。もっとも「社長が非常識」とか「この会社はダメだ」などという、ただの罵詈雑言的なものも多いのだが、「なんで読まないといけないんですか?採用と関係あるんですか?理由を教えて」「このような強制、強要とも思えるツイートを垂れ流すこと自体、非常識ではないでしょうか」と素直に疑問を投げかけているものもある。

そしてツイートしたことが会社のイメージを悪くしてしまったというコメントにも多くのRTが集まっている。たとえば「むしろこのツイッター読んで会社のトップがこんなこと書いてると知ったら誰も面接行こうとは思わないでしょう」や「企業経営者がもっとも避けるべき否定的評価での炎上状態を招いてしまっています。貴方の考え無しな発言のせいで、勤務者全てが迷惑を被ったわけです」といったものだ。

肯定的な意見もある。「希望する会社の情報収集するのは当然。社長や上司、社員がどんな人なのかを知りたいのも当然っちゃ当然。見てない人を不採用にするのは自由」といったものだ。実際に社長のTwitterを見ないで面接に来た応募者はいたのだろうか。

社長のTwitterはプライベートなものとの考え方も

この社長はTwitterとかFacebookを情報発信の道具だけでなく、人事考課の材料としても使っているという。2012年8月には「うちの会社で仕事する以上、アルバイトでも私のツイートは必ずチェックしろよ」また、2016年2月にも「ツイッターやFBでのメッセージってのは、私がどこを向いて、どこに進もうとしているのかを社員に伝えるために行っていることなのですが、それを読み取ろうとする社員が少ないのは残念ですね。ちなみに、だれがどの記事を確認したのかは、すべて集計しています」と書き込んでいる。

ここまでくると、社員は社長のTwitterをフォローすることに一所懸命になってしまい、仕事に集中できないのではと心配になってくる。

大手漬物メーカーの社長が3月21日「社員のアカウントからフォロー来てもフォロバしないし、原則、見ない。私のは読まれてもいいけど、積極的に読んでほしいとは思わない。誰が見ているのか知らない。基本は見られてない前提なので、楽しく自由なのはそこそこパーソナルな世界だもの。でもこのご時世で見ない人の方が稀有な人材だと思う」とコスプレの衣装の画像とともにツイート。Twitterに対する考え方の違いを表明した。

ほかにも「一応、中小企業の社長なので書いておくけど、新規採用・中途採用どちらでもですが、僕のTwitter見る必要はありません 100%プライベートだとは言わないけど、会社オフィシャルじゃないので」とFacebookに書き込みがあった。SNSは社長のプライベートな領域と考えている経営者も多いのかもしれない。

SNSが個人の考え方を知る上での非常に重要なツールであることは間違いなさそうだ。

文・MONEY TIMES 編集部
 

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