「テクノロジーによる持続可能な食インフラを創る」ことをミッションとするTechMagic株式会社は、サントリーグループの株式会社プロントコーポレーションとともに、厨房内にて全自動でパスタを調理するロボットを2018年より開発中。

現在、原理検証(PoC)を完了し、開発は最終段階へと入った。2021年には同ロボットを導入した「プロント」新店舗が出店される予定だ。

一連の工程をすべて自動化

TECHABLE
(写真=TECHABLEより引用)

両社が開発するパスタ調理ロボットは、麺を茹であげてから具材・ソースと絡め、皿にもりつけたあと調理器具洗うという一連の工程をすべて自動化するものだ。

一見、簡単そうに思える工程だが、注文によって麺や具材を正確に選択することや茹で調理器や炒め調理器とのアームの協調などロボットで行うには複雑なプロセスだという。

同ロボットは独自開発したロボットアームによりこういった複雑な工程を完全自動化することに成功した。

また、現状の「プロント」の繁忙ピーク時は1時間あたり120食以上を提供することもあるほど多忙だという。そこでロボットが調理したパスタの品質や提供スピードも重要となるわけだが、同ロボットは現在のオペレーションと同等のスピードで熟練の調理技術を再現できるロボットとなっているようだ。

省力化ではなく、省人化

TECHABLE
(写真=TECHABLEより引用)

実はこれまでも調理工程の一部を担うロボットは存在した。しかし、そのようなロボットの場合、スタッフの省力化はできるが、人数自体を減らす省人化にはつながらないという。

全自動でパスタ調理の一連の工程を担える同ロボットが導入されれば、1人単位での省人化が見込まれ、店舗のコストのなかで比重の大きい人件費の削減につなげられるようだ。

同ロボットは、2021年にプロントコーポレーションが展開するカフェ&バー「プロント」の新店舗にてデビュー予定。

TechMagicは、多数のセンサとアクチュエータを同期させたAI調理ロボットなどの開発を通じ、飲食業界の人手不足解消とコスト削減目指してきた。最近では、新型コロナウイルスの影響で人との接触や密な環境を避けたいという流れがあり、厨房内でのロボット需要はますます増えていくのではないだろうか。

PR TIMES(1)
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提供元・TECHABLE

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